思い込み(認知バイアス)についての本は
たくさんありますが、
「脳バイアス(偏り)」という
新しい切り口で書かれている本は
新鮮味がありました。

西剛志著、「なぜ、あなたの思っていることはなかなか相手に伝わらないのか?」(アスコム)という
少々長めのタイトルの本がそれです。

著者は脳科学者なので、
話は脳の働きに基づいた話ですが、
とても読みやすく理解しやすい本です。

ざっくりした言い方をするならば、
人それぞれ、脳の働きかがやクセが違うので、
互いがなかなか理解できないは当然ですよと、
という話です。

そして、コミュニケーション能力が高い人は、
その違いを認識している人だというのです。

例えば、こんなクイズが載っていました。

シマウマは
1)白地に黒い縞
2)黒地に白い縞
どちらでしょうか?

もちろん正解はないのですが、
白人は1)を黒人は2)を選ぶ傾向があります。

つまり、自分の肌の色を基準に
ものごとを見ているのです。

このように人は、
遺伝や性別、地域、環境、文化、経験
などの違いにより、
見方も考え方も受け取り方も
違ってくるのです。
これが「脳バイアス」です。

同じものを見ていても、
捉え方も違えば、考え方も違うのです。

なぜ、そのような違いが生じるのか
様々な要因がありますが、
そのひとつが脳のタイプの違いです。

脳のタイプには、
視覚を優先する視覚タイプ、
聴覚を優先する聴覚タイプ、
触覚、味覚、嗅覚などを含めた
体の感覚を優先する体感覚タイプの
3つがあると言われています。

著者の研究によると日本人は、
視覚タイプ44%、聴覚タイプ18%、
体感覚タイプ38%とのことでした。

この三者は同じものを見ても
全く感じ方が異なります。

例えば、海を眺めていても
視覚タイプは海の青さが、
聴覚タイプは海の音が、
体感覚タイプは潮の香や潮風の心地よさが
記憶に残ります。

このように同じ海を見ていても
全く感じ方が異なり、
記憶に残るところも違ってくるのです。

だからこそ、
相手がどのタイプなのかにより、
コミュニケーションの仕方も工夫をしないと
お互いのすれ違いが起きてしまうのです。

このことはNLP(神経言語プログラミング)という
心理療法でもよく言われていることなので、
知っている人も多いと思います。

ただ、体感覚タイプがこんなに多いという認識は
私にはありませんでしたし、
視覚タイプは早口で、
体感覚タイプはゆっくり話す傾向があるというのも
初めて知りました。

もっとも、すべての人がきっちりと
この3つのタイプに分かれるわけではなく、
また環境や状況に適応することで
異なるタイプになることもあるので、
タイプを決めつけるのはよくありません。

あくまでも参考程度とし、
その脳のタイプが喜ぶような対応を
意識するくらいの感覚でよいかと思います。

また、利き手や性別、文化によっても
脳バイアスが異なります。

例えば、
右利きの人は左視野を重視するため、
魚の絵を書くと
頭は左になるのが一般的ですが、
左利きの人は逆になります。

また、男性よりも女性の方が
細かい色を識別できると言われています。

それは、女性の中には
色の三原色(赤、緑、青)以外に、
オレンジの情報を受け取れる遺伝子を
持っている人が結構いるからだそうです。

つまり、そのような女性は
色の識別力が高いため、
男性や普通の女性が
同じ色の洋服だと思っていても、
異なる色に見えるというのです。

だから、洋服を選ぶときに
女性は時間がかかるのでしょうか???

また、こんな質問もありました。
下の二つの絵文字のうち、
どちらが笑っていると思いますか?

(^-^)  😊

左だと答えた人は目を見る人で、
右だと答えた人は口を見る人です。

日本人は目を見る人が多く、
欧米人は口を見る人が多いようです。
ちなみに私は右でした。

つまり、日本人と西洋人では
感情を読み取る場所が異なるのです。

西洋人と東洋人のものの見方の違いは
以前紹介した
「西洋人と東洋人の価値観の違い」にも
詳しく書いてありますので、
興味のある方はこちらもご覧ください。
西洋人と東洋人の価値観の違い①
西洋人と東洋人の価値観の違い②
(続く)