ブログ:東北横断、ケセラセラの旅④

(前回からの続き)
本日は朝5時から車を走らせ、
抱返り(だきかえり)渓谷に行きました。

乳頭温泉郷から車で30分程度で
行くことができるところです。

朝の清々しさを全身に浴びながら、
抱返り神社から神の岩橋、
回顧の滝などを見ながら歩く、
片道30分の散策です。

ここではほとんど会話もなく、
ただひたすら歩いていました。

そのとき、ふと思ったのです。
私たち夫婦には「沈黙」という会話が
一番よいのかもと。

へたに会話をすると
ろくなことがありません。

実際、抱返り渓谷からの帰り道でも
話しかけてしまったばかりに…

本日は、朝9時過ぎに
レンタカーを返却する予定でした。

そのさい、ガソリンは満タンにして
返さなければなりません。

抱返り渓谷からの帰り道で
手頃な場所にあるガソリンスタンドを
見つけたのですが、
そこには「本日休業」のプレートが
かかっていました。

私が「本日休業だって」というと、
「まだ7時前だから
開いていないだけでしょ」と
言い返されてしまいました。

それでも私は言い張りました。
「そんなのわからないやん」と。

すると、嫁さんはスマホをいじりだし、
「ほら、営業時間は8時からって、
書いてあるじゃない!」と
さらに言い返してきました。

嫁さんはさらに続けて、
「第一、私たちが朝一番に返すというのを
わかっているんだから、
レンタカー店からもらった地図に載っている
ガソリンスタンドが、
休みのわけないじゃない!」と
珍しく、やや論理的な理由を含む
強気の発言をするではないですか。

そこまで言われたら仕方ないし、
そのまま宿に戻りました。

もちろん、その後の車中は
沈黙という会話で終始しました。

朝にかなり動き回ったせいもあり
結構、空腹感が強く、
普段は朝食を食べない私でしたが、
この日ばかりは、
ご飯のおかわりまでしてしまいました。

満腹感と満足感でいっぱいになったところで
8時半には宿をあとにしました。

あとはガソリンを入れて返すだけです。
先ほど見つけたガソリンスタンドに行くと、
なんと「本日休業」というプレートが
そのままかかっていました。

嫁さんは「あれ??」と言いながら
再度、スマホで調べなおすと、
「定休日は水曜日」と書いてあり、
「今日は定休日だって」と笑ってごまかし、
それで終わりでした。

あれほど強気に
休みのわけないと言い張っていたのに、
実際には休みだったのですから、
大人の常識として「ごめん」の
一言があってもいいのではと思ったのですが、
あえて謝罪要求はしませんでした、
大人ですから。

その後、違うガソリンスタンドを見つけ
事なきを得ました。

レンタカーも無事返却し、
9時22分発の新幹線で秋田まで行き、
そこで男鹿線に乗り換え、
終点の男鹿(おが)まで行きました。

この間を走る男鹿線には、
男鹿なまはげラインの
愛称がつけられており、
車両は2両編成のワンマンカーでしたが、
車両は最新らしく結構きれいでした。

立派なトイレも付いていたので、
記念に「大」をすることにしました。

いざ、水を流そうとすると
なかなか水が流れてくれません!

うそ~「大」の顔がまだ見える~
何度も水を流す試みをしたのですが、
全く勢いがないのです…

悪戦苦闘の末、
「大」を完全撤退させることは敵わず、
一部、残骸が残ってしまいましたが、
そこは素知らぬ顔で出てきてしまいました、
お許しを。

今回、わざわざ男鹿半島まで来たのは、
二つの目的があります。

一つは、昼食に豪華な海鮮丼を食べながら
ビールをたらふく飲むこと、
もう一つは、アジサイ寺こと雲昌寺で、
満開のアジサイを見ることでした。

早速、レンタカーで男鹿半島の最先端、
入道崎に行ってまずは昼食をとりました。

ここにはいくつものお店が並んでおり、
観光客もたくさんいました。

とりあえず、手頃なお店に入り
メニューを眺めました。

本当なら、目的の一つである
豪華な海鮮丼を食べるはずでしたが、
朝食を食べ過ぎたせいか
それほどお腹がすいていませんでした。

さらに、夕食は海鮮のお店を予約しており、
そこでたらふく舟盛りの刺身を
食べる予定だったので、
昼食は石焼鍋という軽めの料理にしました。

もちろん、ビールは飲みました。

一方の嫁さんは
ホタテとサーモンの海鮮丼を注文し、
ガッツリ食べていました。

その後、車を走らせ、
もう一つの楽しみである
アジサイ寺に行きました。

最近、ちょうど見頃のせいか、
朝のテレビでも紹介されていました。

実際に行ってみると、
人の多さに思わず引いてしまいました。

露店が出ていたり、
グッズが売っていたりして
すっかり観光地化していました。

確かにあじさいの花で
境内はいっぱいできれいでしたが、
人の多さにうんざりして
さっさと出てきてしまいました。

その後、寒風山から
日本海を一望できる展望台に行きましたが、
時間の関係であまりゆっくり
できませんでした。

ということで、
とても楽しみにしていたのに、
どれも中途半端となり、
せっかく男鹿半島の旅は
不完全燃焼でした。

その後、再び男鹿線にのり、
秋田からは羽越本線に乗り換え、
鳥海山が一望できる
象潟(きさかた)まで行きました。

直ちにホテルにチェックインし、
すぐ近くにある予約していたお店を
探しました。

インターネットで近くに居酒屋を探したら
このお店が出てきました。
店名は「・・・」です。

これで「てんてんてん」と読みます。
予約をした際も、
「うちはメニューがありませんので、
お任せということでよろしいでしょうか」
と言われ、それで結構ですと答えました。

地図を見ながらお店を探したのですが、
普通の民家はあるのですが、
それらしきお店がありません。

仕方なく、近くの人に聞くと
そこですといって
私が民家だと思っていた所だと
教えてくれました。

看板もなくのれんも掛かっておらず、
入り口も普通の家の玄関風でしたが、
戸を開けるとカウンターが見え、
「いらっしゃい!」と声がしたので
ホッとしました。

とにかく私は刺身が大好きで、
今日のこの日を心待ちにして待っていました!

お店は、カウンターが5つくらい、
あとは座敷部屋が二つあるくらいの
シンプルなお店でした。

70代くらいの夫婦が二人で
切り盛りしているお店です。

私たちは、座敷部屋に通され、
早速、前菜が運び込まれてきました。

バイ貝の煮付けと枝豆、イカ飯、
これが前菜のようなものでした。
これらを食べながら、
ビールで乾杯、超楽しみな夕食の始まりです!
なんか、天国に舞い上がりそうな気分でした。

嫁さんはバイ貝を見て
「これ何て言う貝だっけ?」とたずねたので、
「バイ貝」と答えると
「本当??」とやはり疑われました。
その後、スマホで調べ「本当だ…」

私のウキウキ気分に水を差すような
そんな発言もありましたが、
今の高揚感に比べればどうでもいいことです。

その後も料理がどんどん運ばれてきました。

少々珍しい魚や貝を混ぜた和え物、
オニカサゴの煮物、
ノドグロ(アカムツ)の焼き物、
(名前忘れた)魚の揚げ物、
これら全部が20センチくらいある
大きな魚ばかりでした。

途中、巨大岩ガキや
ジャガイモとタラコの和え物など、
次から次へと出てくるのです。

途中からさすがにお腹がいっぱいになり、
どれもこれも少ししか
手をつけられませんでした。

お腹がきつくなり、ベルトを緩め
さらには座敷に横になりながら、
全く手をつけないというのも申し訳ないので
なんとか一口、二口をたべ続けました。

その後、豚の角煮のジャガイモソースかけが
来たところでギブアップ!

料理を運んできてくれる奥さんには
申し訳なかったのですが、
もう結構です、
食べられませんと伝えました。

すると、ならば最後に鯛そうめんを
お出ししますと言うので、
いや、もう結構です、と断りました。

ところが、そうめん3本くらいでも…
と言うので、なら3本くらいならと言って
もらうことにしました。

ところが持ってきたのは、
しっかり二人前のそうめんが入り、
なおかつ、その上に大きな鯛が一匹
のっているではないですか!

それを見て、
もう食べられませんと言ったのですが、
では3本だけと言って、
お椀に、たんまりそうめんを盛りだし、
その上にほぐした鯛をのせてくれました。

どう見ても、
そうめんの本数は3本ではなく
300本でした。

結局、私の心待ちにしていた
舟盛りの刺身は一切れも出てこず…

お腹ははち切れんばかりになり、
天国どころか地獄の苦しみを味わいました。

這うようにしてホテルに戻り、
そのままベッドに倒れ込み撃沈~ん。
(続く)

    ブログ:東北横断、ケセラセラの旅④” に対して2件のコメントがあります。

    1. 松岡温美 より:

      先生♪この旅の連載が面白くて毎朝笑いながら出勤しております(*´∀`)♪この連載が終わらないといいのに〜旅のイメージをしながら読んでいるのでなお楽しいです(^^)そろそろ終盤ですね!明日も楽しみ〜♪

    2. holicommu より:

      いつも読んありがとうありがとうございます。
      明日が最終回になります。

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