ブログ:「5類」になったのになぜ?

令和5年5月8日をもって
新型コロナウイルスは
「2類」から「5類」になりました。

それにより3年3ヶ月にわたって続いた
コロナ時代は終わり、
ようやく以前の生活にもどりました…
と言いたいところですが、
どうも現実は違うようです。

本来なら、コロナが出現する前に状態に
戻ったのですから、
当然、社会もそのときと同じように
戻ってしかるべきです。

マスクの着用も任意になりましたが、
今なお外を歩いたり、
一人で車に乗っているときにも、
マスクをしているという
意味不明な行動を取っている人が
かなりいます。

ただ、以前に比べると
マスクをしていない人も
増えてきているのは事実です。

場所にもよりますが
マスクをしていないのは
3割程度ではないでしょうか。

逆に言うと7割の人は
いまだにマスクをして歩いています。

外出時のマスクに関しては、
2年前から不要だと厚労省も言っており、
特に夏場は熱中症の危険性から、
マスクは外しましょうとまで
言っていました。

しかし、ほとんどの人はしていましたし、
任意となった今でも
状況はさほど変わっていません。

このことからもわかるように、
日本ではこの2年間で、
数千万人レベルのマスク依存症の人を
生み出してしまったと考えられます。

このうちの多くは
この数年でマスクなしの生活に
もどれるかもしれませんが、
何割かの人は一生涯、
マスクをし続ける可能性があります。

以前から「伊達マスク症候群」という、
顔を見られたくないとか
会話を避けるという目的で
マスクをする人たちはいましたが、
さほど多くはなかったように思います。

しかし今は、
潜在的な伊達マスク症候群の人が
顕在化してしまった感があり、
この人たちはコロナ時代を機に、
生涯マスクをし続けるのでは
ないでしょうか。

さらに問題なのは、
コロナ恐怖症や感染恐怖症のため、
マスクが外せなくなってしまった人です。

マスクをし続ける理由は
こちらの方が多いかと思われます。

コロナや他の感染症は
永遠になくなることはありませんので、
コロナ恐怖症の人の何割かの人もまた
生涯マスクをし続けることに
なると思われます。

この人たちは強い「思い込み」があり、
主観や感情で物事を判断するため、
論理的な話が通用しません。

例えば、現在コロナは
季節性インフルエンザより
重症化率も致死率も低くなっています。

例えば80歳以上の人の場合、
コロナの重症化率は1.86%に対し
インフルエンザは2.17%ですし、
致死率でもコロナは1.69%に対し
インフルエンザは1.73%です。

これが60歳未満になると
コロナの重症化率は0.01%であり、
致死率は0.00%になり、
インフルエンザの0.03%と0.01%に比べ
低いのです。

コロナ恐怖症の人たちは、
この1万人や10万人のうちの一人になったら
どうしようという不安をずっと抱え
マスクを手放せない状態になっています。

コロナ恐怖症の人たちは、
感情や思い込みが優先されるため、
このような数字を出して説明しても、
何ら説得力はありません。

ですから、自分の思い込みが外れない限り
マスクも外せない状態が続くのです。

夏場もマスクをし続け、
熱中症で病院に運びこまれるような
本末転倒な状況にならないことを
願うばかりです。

また、病院や高齢者施設の対応にも
ショックを受けています。

コロナは「5類」になったので、
医学的にも法的にもインフルエンザと
同等の扱いになっています。

と言うことは、
コロナ前の社会と同じような生活をしても
かまわないという意味です。

にもかかわらず、
どうして病院や高齢者施設では
今もマスクの着用を要求するのでしょうか。

コロナ前のインフルエンザ流行期に、
病院の受付の人は
マスクなんてしていませんでしたし、
患者さんも風邪症状がなければ、
マスクはしていませんでした。

もちろんビニールシートやアクリル板での
仕切りもありませんでしたし、
距離をかけて座ったり並んだりすることも
ありませんでした。

当然、入院中の患者さんや
入所中の患者さんも
マスクはしていませんでした。

それなのに、なぜ今もなお、
「2類」のときと同じような対応を
しているのでしょうか。

感染のリスクが
あるからという人もいますが、
先ほども示したように
今はインフルエンザよりも
危険性が低いのですから、
以前インフルエンザのときにしていた
対応と同様でも
全く問題がないはずです。

多分、なかなかもとに戻せないのは、
たくさんのコロナ恐怖症の人や、
その中の一部クレーマーの存在が
あるからでしょう。

夏場でもマスクをして外を歩く
コロナ恐怖症の人たちの不安に
対処しようと思っている限り、
病院や高齢者施設では
永久にマスクを外して過ごすことは
できなくなってしまいます。

私も、入院患者さんが
マスクをしながらベッドで寝ているという
異常な光景など、もう見たくはありません。

過剰な、ときに異常とも思える感染対策に
固執しすぎることなく、
もう少し医学的、客観的な視点に立ち
現実を見てもらいたいものです。

マスクが外せないということは
子供たちにも大きな影響を
及ぼすことになります。

特に保育園や幼稚園児と
多くの時間をともにする先生たちが
ずっとマスクをしていることで、
子供たちの脳の発達を阻害されることが、
私としては一番心配です。

コロナ恐怖症の先生も多いでしょうが、
感染に対する正しい理解を持ち、
一日も早くマスクを外した
以前の生活に戻ってもらいたいものです。

今後、マスクなしの健康的な生活をする人が
全体の半分以上にならないと、
なかなか軽症のコロナ恐怖症や
伊達マスク症候群の人が
マスクを外すようには
ならないのではないでしょうか。

その意味でも、
同調圧力にも負けることなく、
マスクなしで過ごせる人がどんどん増え、
本当の意味でコロナ前の社会が
一日も早く戻ってくることを
願ってやみません。

    ブログ:「5類」になったのになぜ?” に対して2件のコメントがあります。

    1. 松岡温美 より:

      先生おはようございます♪いつも楽しみにしております今日のブログで質問なのですが、最近ニュースではインフルエンザの流行を取り上げるようになりました。季節外れのインフルエンザが流行り出しているのも、そもそもマスク生活による抵抗力の低下と、免疫力低下何起こっているからではないかと思っているのですが、マスクによるこれらの弊害は関係はないのでしょうか?
      子供がマスクをなかなか外せず、今年に入って耳鼻科疾患が多いような気がします。(泣)

    2. holicommu より:

      松岡さんへ
      いつもありがとうございます。確かに、今まで夏場にインフルエンザが流行ることはほとんどありませんでした。マスクの長期着用による免疫力の低下は否定できません。ただし、はっきりとした因果関係に関しては不明です。不要なマスクを付け続けることの弊害は今後もいろいろな形で出てくると思っていますが…

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