ブログ:驚きのコンサート!
私はよく、
クラシックコンサートに行くのですが、
先日行った川井郁子さんのコンサートが
ことのほか感慨深いものがあり、
また、いろいろと思ったこともあったので
今回はそれについて書こうと思います。
私が行ったのは、
「川井郁子ドラマティックコンサート
with オーケストラ響き~ひびき~」です。
彼女はバイオリニストであり、
作曲家でもあります。
コンサートではバイオリンを片手に
オーケストラをバックに演奏していましたが、
指揮者はおらず、
彼女が「弾き振り」をしていました。
オーケストラと言っても
普段のコンサートのように
大規模なものではなく、
30人程度の中規模編成のオーケストラです。
ただし、通常のオーケストラと
大きく異なるところがあります。
それは和楽器奏者も含まれる、
和洋混合のオーケストラだという点です。
和楽器は笛や尺八、箏(こと)、琵琶、
鼓(つづみ)、和太鼓、
笙(しょう)、篳篥(ひちりき)であり、
それぞれの奏者が和装で参加していました。
そのため、「白鳥の湖」といった
代表的なクラシック音楽も
彼女なりに編曲され、
独特の音楽に変身していました。
まさに、和と洋の融合というのに
ふさわしい音色を聴かせてもらいました。
さらに驚いたことに、
そこに映像も加わるのです
特に葛飾北斎の浮世絵をバックに、
ムソルグスキーの「展覧会の絵」が
和洋混合のオーケストラで
演奏されたのには驚きました。
また、休憩時間やアンコール演奏前には
お色直しのように服装も替わり、
着物を着ながらバイオリンを弾く姿は
まさに和と洋の融合そのものでした。
音楽は聴くものだとばかり
思っていましたが、
観るという楽しみ方も
あるんだということを
初めて実感したコンサートでした。
あれこれ思ったままに書いていますが、
実は私は芸術に関する感性が
とても乏しい人間です。
ですから、何がどのようによいのか、
これ以上は書けません。
ただ、コンサートを楽しみながら、
いろいろと思い浮かぶことがありました。
例えば、何かを「極める」とは
「俯瞰力」を身につけること??
といった思いです。
西洋の楽器と和の楽器とでは
全く別のジャンルのものですし、
「展覧会の絵」でモチーフとされた絵画と
葛飾北斎の浮世絵も
当然、全く異なるものです。
各々が素晴らしいものを
持っていたとしても、
それを集めただけでは、
単なる寄せ集めにすぎません。
そうではなく、全体を眺め、
それぞれの主張や特徴、持ち味を見極めつつ、
全体としてひとつの調和した形に
昇華させる視点、
つまり「俯瞰力」が
重要になると思ったのです。
これは、患者さんやクライエントの
悩みや相談に応じるときと同じです。
クライエントの言うことを
そのまま受け止め、
そこだけでやりとりしているのでは、
なかなか満足のいく結果は得られません。
そうではなく、
その人の思いに影響を与えるであろう
様々な視点や考え方、
その人とかかわる多くの「つながり」を
全体的に眺めつつ、
その人にとっても最もよいと思われる方向に
足を一歩踏み出してもらえるような、
そんな対応を考える必要があります。
その際、大切になるのが
まさにこの俯瞰力なのです。
その意味で、
今回の和洋混合の音楽スタイルと、
私の患者さんへの対応のスタイルが
重なっていると感じました。
もしかしたら、
そんなところに共感を覚え、
感動したのかもしれません。
また、和と洋の
コラボレーションという視点も
今後のことを考える上での
ヒントをもらった気がしました。
例えば、言語による
コミュニケーションだけではなく、
様々なアプローチの
コラボレーションによる
コミュニケーションというものがあっても
いいのではと思ったのです。
もっとも単純な言い方をすると、
アロマセラピーや整体といったものを縦糸に、
セラピストとクライエントとの
コミュニケーションを横糸にして、
両者の共同作業を通して、
美しい織物を織るというイメージです。
これがまさに、
技法と言語のコラボレーションです。
このように全くジャンルの異なるものを
上手にコラボすることで、
より有用な治療やセラピーの可能性が
広がるのではと思ったのです。
今回は驚きと感動のコンサートであり、
また、いろいろなヒントがもらえた
コンサートでもありました。
関西で今回のようなコンサートがあったら、
是非、また行きたいと思いました。
ちなみに、
次回はニューヨークで公演があるそうです。
時間とお金と余裕と興味のある方はどうぞ。
是非鍼灸も縦糸にコラボして下さい(^^)/それが出来るようになったら治療効果もぐっと上がりますね!私自身、縦糸も横糸もコラボしてアプローチ出来る存在になりたいと思います☆黒丸先生宜しくお願いします(*^^*)
コメントありがとうございました。
ぜひ、縦糸と横糸の両者を身につけ、美しい織物を織り上げて下さい。