私は定期的に
悩みや問題を解決するための
コミュニケーションスキルを教える
セミナーを開催しています。

そこでは、問題の原因を探すのではなく、
「できていること」や
「できそうなここと」に目を向け、
それをたずねる質問をすることで、
解決策を引きだすというやり方を中心に
学んでもらっています。

ですから、相手に対して
アドバイスを与えたりすることは
基本的にはしません。

あくまでも相手から解決策を
引き出すという視点を大切にしています。

ただし、これにも限界があります。
今までにうまくできた経験がなければ、
「できていること」を引きだすことはできません。

また、「できそうなこと」だと思っても、
それが必ずしも
問題解決に役立つとは限りません。

ですから、実際のカウンセリングでは、
もっと違った視点からの
アプローチをすることで
行き詰まった状況の打開を試みることも
しばしばです。

では実際には、
「できていること」や
「できそうなこと」に目を向ける以外に
どのような視点があるのでしょうか。

それを知る上で役に立つのが
DaiGoの最新刊である
「悩む力」(きずな出版)です。

詳細は本書を読んでもらうとして、
私から見て、
これは役立ちそうだと思われる
視点や考え方について
いくつかお話したいと思います。

先ずは、自分の抱えている悩みや問題は
どのような前提に基づいているのかを
確認するという視点です。

例えば、上司が弱気で頼りないため、
職場に活気がなく、
自分も仕事に対する意欲がわかず、
悩んでいるという人がいたとしましょう。

この場合、
「自分が持っている前提な何か」
「その前提は正しいのだろうか」とたずねたり
自問自答したりしてみればよいのです。

この人の思いの背景には
「上司はもっとリーダーシップを発揮すべき」
といった前提があることがわかります。

そうであれば次に、
リーダーシップがない上司であったとしても
会社に活気があり、みんなが仕事に対して
意欲をもって取り組める状況が作れないかと
考えてみるのです。

すると、自分が積極的に仕事をこなし、
上司に様々なアイデアを
提案するという対応をすれば、
今の状況を打開できるかもしれないという
解決策が思い浮かぶかもしれません。

また少々難易度が上がりますが、
視点を変えて考えるというのも重要です。

人はひとつのアイデアに
しがみつく習性があるため、
なかなか異なる視点から見るということが
できません。

だからこそ、意識的に
全く別の視点からも考えてみるということを
する必要があるのです。

先ほどの頼りない上司の例でいくと、
例えば、やる気のある仲間を職場に引き込むとか、
上司の趣味やプライベートについて
じっくりと話を聴くことで
上司への理解を深めるといったアイデアが
それに当たります。

このような、全く別の視点からのアイデアが
問題解決に大いに役立つということは
しばしばあります。

さらに、問題解決に際して、
障害となるものを
明確にするという視点も大切です。

例えば、
すぐに来てくれそうな有能な仲間を
見つけるのは実は難しいとか、
上司がプライベートなことを
話したがらないといった点が
障害として浮かび上がってきます。

そうしたらあとは、その障害を
どうしたら取り除くことができるかを
考えていきます。

例えば、職場の他のメンバーにも
心当たりの人がいないかをたずねてみるとか、
上司と話をするさい、
先ずは軽い仕事の話がしたいと持ちかけ、
雰囲気が乗ってきたら
次第にプライベートな話にもっていくとか、
いろいろなアイデアが浮かんできます。

このように、
悩みや問題を解決するための考え方は
様々なものがあります。

たいていの人は、問題の原因を見つけ
それに対処するという考え方に
固執しがちですが、
それではうまくいかない問題も
たくさんあります。

そんな時は、
いま述べたような視点を知っていると、
困難な状況を打開するのに役立ちます。

皆さんも一度、
自分の考え方のクセを見直し、
問題解決に役立つ
他の様々な視点や考え方を
学んでみてはいかがでしょうか。