病院に来られる患者さんは十人十色であり、
とても物腰の低い患者さんから
汚い言葉で暴言を吐きまくる患者さんまで
様々です。

もちろん緩和ケア病棟の入院患者さんも
その例外ではありません。
たいていの患者さんは問題ないのですが、
時として、とても難渋する患者がいます。

コールが頻回な患者さん、
言うことが支離滅裂な患者さん、
自分勝手ですぐに怒る患者さん、
等々、いろいろです。

そのような患者さんにかかわると
私を含めスタッフはイライラさせられたり、
不快な気分になることが少なくありません。

そのような困った患者さんについて
カンファレンスを開催すると
本当に困るし対応が難しい、
他の患者さんにも迷惑がかかる、
訪室するのが嫌になる、
どうしていいか分からない、
といった思いが語られます。

確かに、いかんともし難いことはあります。
例えば、夜勤は二人しかいないので、
二人が患者さんのところに呼ばれ、
身動きが取れないときに、
問題の患者さんからのナースコールがあっても
それに応じることが難しく、
時には長時間待たせることにもなります。

当然のことながら、
患者さんからは文句や苦情、
時には怒りを爆発させる人もいます。

スタッフもできる限りのことをしているのですが、
時間的、物理的に不可能なこともあります。
にもかかわらず対応が悪いと言われると、
なかなか辛いものがあります。

そんな、難しい患者さんに対する対応について
私が言うのはいつも決まっています。
できることはできるができないことはできない、
それだけです。

もちろん最大限、患者さんの意向に沿うように
努力はします。
しかし時間的、物理的にできないこともあります。
それをしろと言われても無理です。

すぐに対応できなかった理由を伝え、
お詫びをするしかありません。

ただ、その一方で気になることもあります。
スタッフもイライラしたり、
愚痴をこぼしたりするのも当然ですが、
そこで不平不満に終始してしまうのは
医療に携わるプロとして
少々情けない気がするのです。

世の中は、理不尽なことばかりであり、
不平等や不公平がまかり通り、
人からは理解もしてもらえず、
一生懸命努力しても報われず、
全く思うようにならないというのが、
私たちが生きている現実社会です。

そうであれば、一層のこと、
世の中は、
理不尽なことばかりだという事実を先ずは認め、
難しい患者さんとかかわるときには、
自分の心を成長させるためのトレーニングだと
割り切った方がよいのではないでしょうか。

もちろん、どのようにかかわるか、
その対応策について話し合うことは必要です。

同時に、どうしたら冷静な対応ができるのか、
どうしたら自分のネガティブな感情を
うまくコントロールできるのか、
そんな術を身につけるための
実践練習の場として捉えるということです。

これは、できるできないではなく、
練習をしてみませんかということです。
何事も練習をしなければうまくなりません。

みなさんはどう思いますか。