ブログ:「行動」が思考や感情よりも上!?

前回は、思考(認知)と感情(情動)は
どちらが優先されるのかという話しを
しました。

私なりの結論を言うと、
身体や環境の影響を受けながら、
思考と感情は同時に生まれはじめ、
ときには思考が、ときには感情が
優先されると考えています。

ただし、ここでもうひとつ
重要な要素があります。
それが「行動」です。

日常では食事をしようという思いや
お腹がすいたという感覚が
食事をするという「行動」を
引き起こしていることは
誰でも理解できます。

こうして見ると
先ず思考や感情がまずあり、
その後に行動が起こると思われがちですが、
必ずしもそうとは言えません。

例えば最初は嫌々やっていた
部屋の片付けでも、
やっているうちに段々と
気分が乗ってきて快感となり、
もっと片付けたい、
もっときれいにしたいと思うようになり、
気づいたら部屋がすっかり
きれいになっていたということもあります。

これなどは「行動」が
「気分がいい」という感情や
「もっと片付けよう」という思考への
変化をもたらしたという例です。

ただし、「やり始める行動」と
「やめる行動」とでは、
思考や感情との関係は
ずいぶんと異なります。

先ほど述べたように
何かを始めようとする場合、
とりあえず始めてしまえば、
後からやる気や快感が伴ってきます。

ですから、
最初の一歩の行動をどうやって
うまく踏み出せるかがポイントとなります。

もちろんここには、
「よしやろう」という思いが必要です。

その意味では思考の方が先ですが、
そのさい「面倒くさい」「嫌だな」といった
不快な感情がわき上がってきてしまうと
行動には結びつきません。

ですから、
いかに不快な感情を伴わずに
「よしやろう」と思えるかが
重要になってきます。

このときに大切になってくるのが
それくらいならできると思える
ほんの小さな「行動」です。

例えば10秒の散歩とか
チリひとつの掃除といった具合です。

これくらいなら
誰もができると思えるレベルなので
不快な感情が伴うことは
ほとんどありません。

要するに
「それくらいならできる」という
思いが出てくれば
行動することができるのです。

こう考えると、
最初の一歩を踏み出すために
不快な感情が出てこないような
ちょっとした工夫は必要ですが、
それさえできれば
あとは「行動」が次第に
思考や感情を変化させ、
結果として運動や片付けが
できるようになるというわけです。

一方、何かをやめるという「行動」は
なかなかやっかいです。

例えば、間食をする習慣や
ダラダラとスマホを見る習慣を
やめたいという場合です。

お菓子やスマホには
欲求という快の感情が伴います。

だからこそ、
頭ではやめたいと思っていても
つい食べたり見たりしてしまうのです。

「太るから間食はやめよう」とか
「早く寝るためにスマホはやめよう」
という思いはあります。

しかし食べたい、見たいという感情の方が
優位であることが多く、
「少しならいいか」「今日だけはいいか」と
いとも簡単に思考は変更されてしまうので、
やめるという行動は難しいのです。

ここで重要になってくるのが
欲求や衝動のコントロールです。

食べたい、見たいという衝動が
うまくコントロールさえできれば
やめるという行動に
つなげることができるからです。

では、そのためには
どうしたらよいのでしょうか。

実はここでも「行動」が
重要な役割を果たします。

例えば、間食をしたくなったら
氷を食べるという「行動」や、
21時以降はスマホの電源を切る、
夕食後はスマホを玄関に置くといった
「行動」です。

もちろん、それらの行動をとるためには
「間食したくなったら氷を食べる」
「21時になったらスマホを切る」といった
思いがなければできません。

ですから、ここでも
「それくらいならできそう」という
不快感がそれほど出てこない
ほんの小さな「行動」を
設定することが重要になってきます。

そうすれば、
その「行動」は実行に移せるし、
行動さえすれば衝動は薄れます。

このようにして
衝動をうまくコントロールできれば
結果として間食やスマホのダラダラ見も
ある程度はやめることが
できるというわけです。

要するに、何か行動をし始める、
もしくは行動をやめる場合には、
その実行を妨げる快や不快の感情が
さほど生じないですむ「行動」を
いかにうまく設定するかが
ポイントになるのです。

「行動」が、
思考や感情よりも上位の存在だという意味が
おわかり頂けたでしょうか。

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