「老い」て考えること

先日は私の「老い」について書きましたが
そんな私が今後どのような思いを持って
生きていこうかと思っているのかについて
今回は少しだけ書きたいと思います。

前回も書きましたが
老いを自覚するようになったのは
40歳頃に老眼は始まった頃からでした。

でもまだその頃は
本当の意味での実感はありませんでしたし、
まだ十分に若いと思っていました。

でも昨年、年金のお知らせが来て
えっ、そんな歳!と驚いてしまいました。

そのときは自分も高齢者になるんだという
現実を突きつけられた気がしました。

日本の男性の平均寿命は現在81歳ですので
計算上、私はあと16年くらいは
生きられることになります。

これを長いとみるか、
短いと見るかは人それぞれでしょう。

でも、リニアモーターカーには
乗れないだろうなとか、
藤井聡太が40歳になったときの姿は
見れないなあとか、
そんなことをふと思ってしまうのです。

でも、そんなことを考えても仕方ないので
今後どうしていくかを
機会がある度に考えていますが、
まだはっきりとした答えは出ていません。

ただし、今の生活ベースは
もうしばらく続けたいと思っています。

今も緩和ケア医の仕事を続けていますが、
幸い「嘱託医」という立場なので、
本来ならやらざるを得ない管理職や
部会長や委員会の会長をする必要が
全くありません。

ですから、わずらわしい会議に
出席する必要もほとんどなく、
当直業務もないので、
余計なエネルギーを使わなくてすみます。

そのため病院にいる時間は、
病棟や外来患者さんを診る時間以外、
ほとんどすべて
自分の時間に当てられます。

これは、勤務医をしながらも
自分のペースが維持できるという意味で
とても恵まれていると思います。

ですから、今のような
適度に刺激があり、
適度にやることがあり、
適度に自分の時間も持てるという生活が
自分にはあっているので、
このペースはもうしばらく
続けていきたいと思っています。

また、もう少し長い目で見た
人生最後の時間を
どう過ごしていこうかということも
考えています。

まず「心の治癒力」に関連する
様々な活動は続けていきたいと思っています。

これは、医療の世界はもちろんのこと、
心理やコミュニケーションの分野、
個人や組織の悩みや問題解決の
サポートにも活用できるので、
各々の分野においてセミナーというかたちで
広げていけたらと思っています。

今はホリスティックコミュニケーション
実践セミナーや習慣力セミナーが中心ですが
もう少し範囲を広げて使える形にし、
それを皆さんに学んでもらえるように
することは可能だと思います。

そんなことを考えたり、
プログラムを作って
セミナーをしたりするのは好きなので
これはやろうと思います。

私の場合、様々な形で
「心の治癒力」を核にした
コミュニケーションスキルや考え方を
教える活動が、
自分には最も合っていると思っていますし、
それが私のライフワークだとも感じています。

ですからこれは体力の続く限り、
また人が興味を持ってくれる限りは
やり続けたいと思っています。

それとは別に
私の根底にはある思いがあります。

それは、何かしらの形で
医療の世界を少しでもよい方向に
変えるための働きかけを
したいという思いです。

若い頃は、
今の医学を変えるんだ!と
大それたことを真剣に思っていましたが、
あれから50年近く経った現在は、
自分のできる範囲内で
コツコツとやっていくしかないと
思うようになりました。

私のできることなどたかがしれています。
執筆やブログでの配信、
有用な情報の提供くらいです。

政治活動には全く興味はありませんが、
ただ、巨大利権により国が動かされ、
知らず知らずのうちに人々が
その波に巻き込まれていくのを
指をくわえて見ているだけというのも
歯がゆくて仕方がありません。

そうかと言って、
何かしらの行動を起こすという
気持ちにもなれません。

ただ、
同じような思いを持って
行動しようとしている人がいたならば
そんな人や組織は
応援したいと思っています。

若い有望な人が出てきてくれることを
期待しておくことにしましょう。

ただその一方で
自然豊かな田舎で、
自給自足の生活をしながら
のんびり過ごすことにも憧れています。

社会システムの中の
一つの歯車としての存在が嫌で、
そこから逃れたいという思いがあるのですが、
今の資本主義社会で生きていくには
それは現実には難しいと思っています。

ですから、
今の社会システムに可能な範囲で抗いつつも
やむを得ない部分では取り込まれながら
自分のやりたいことをコツコツと
やり続けるといったところに
落ち着くのでしょうか。

まだ漠然としていますが、
今私が考えている
残された人生の過ごし方は
こんなところです。

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