ブログ:なぜ「質問」が有用なのか①

先日、福岡で
ホリスティックコミュニケーション
体験セミナーを開催しました。

13日はおのころ心平さんとの
特別コラボセミナーであり、
14日は私の単独のセミナーでした。

おのころさんには、
平成30年に初めて福岡でセミナーを
開催するにあたり、
人集めに協力していただきたいと
お願いしたところ快諾していただき、
以来、特別体験セミナーとして
毎年開催しています。

もっとも当初は、
最初の数年だけというつもりでしたが
おんぶに抱っこで
いつの間にか7年目になってしまいました。

このままおのころさんに
お願いばかりするのも申し訳ないと思い、
特別体験セミナーは
今回を最後にすることにしました。

毎年、このセミナーは
おのころさんの講演および私の講演とデモ、
最後に二人でのディスカッションという
形式で進めていきます。

今回のおのころさんは
アイビーマッピングのワークが中心で、
皆さん楽しそうに取り組んでいました。

その後の私の講演では、
「心の治癒力」を活性化させ、
悩みや問題を解決へと進めるための
コミュニケーションの方法について
話しをしました。

話のポイントは以下の二つです。
1,質問力を駆使する
2,無意識レベルを意識する

相手の悩みや問題をサポートし
解決のための第一歩を
踏み出してもらうためには
いくつかのポイントがあります。

まず、十分に話しを聴きますが、
ただ単に聴くだけではどうにもなりません。

よく傾聴の重要性を強調されますが、
悩みを抱えている人は
どうしたらよいのか、
その解決方法を教えて欲しいと
思っているのです。

もちろん、だからと言って
こうしたらいいとかといった
安易な解決策の提示は
ほとんど意味がありません。

なぜならば、
それはあくまでも
セラピストがよかれと思った解決策であり、
それが相手にフィットするとは
限らないからです。

それどころかほとんどの場合、
わかっちゃいるけど
できないような提案ばかりで、
ほとんどの場合何の役にも立ちません。

その典型は、
「気にしない」「前向きに考える」
「思い切ってやってみる」「自信も持つ」
といったありきたりな、
かつ実行困難な提案です。

そんなことができたら、
とっくのとうにしているのでしょうが、
それができないから
みんな困っているのです。

ですから、
このような提案をするというのは論外です。

ではどうしたらいいのでしょうか。

先ずは、話しを進めていくためには
その方向性を決める必要があります。

そこで重要になってくる「質問」があります。

それが
「どうなったらいいと思いますか」
という質問です。

多くの人は自分の悩みについて
話しをすることで必死です。

いかに大変なのか、いかに困っているのか
いかにうまくいかないのかについて
延々話しをするのです。

このような話しはある程度
傾聴する必要はありますが、
聴いているだけではきりがありません。

話しを進めていくことにより
問題解決のためのヒントに
気づく必要があります。

そのためには
どの方向に話しを展開していけばよいのかを
明確にする必要があるのです。

それをはっきりさせる質問が先ほどの
「どうなったらいいと思いますか」
という質問なのです。

これは問題が解決したときの状態を
イメージしてもらうための質問です。

つまり、これがゴールであり、
それが明確になれば、
そこに向かって何ができるのか、
そのための第一歩は何かという、
具体的な行動をみつける作業を
進めていけるのです。

もちろんその際にも
どのような「質問」をするかが
重要になってきます。

質問の内容いかんによっては
悩み相談の満足度に
雲泥の差が出てきます。

例えば、
「なぜいつも喧嘩になってしまうんですか」
といった原因を見つけようとする質問は
多くの場合、問題解決には役立たず、
かえって落ち込み気分を
増強させてしまうことになります。

なぜなら、その質問に答えようとすると
「すぐ怒るから」「性格がひねくれているから」
「片付けができないから」「ルーズだから」
といったネガティブな答えの
オンパレードになります。

このようなネガティブな言葉を
言語化することは
「無意識」レベルでそのような思いを
強化してしまうことになり、
よりその思いを強くするだけであり、
何ら解決には役立ちません。

人の判断、行動の多くは
意識してやるものではなく
無意識にしてしまうものです。

つまり、無意識が私たちの
判断や行動を決めていると言っても
過言ではありません。

そのため、
ネガティブな思いを強化すればするほど、
それだけ無意識レベルでの
ネガティブな思いも強化され、
問題はどんどん悪化してしまうのです。

問題解決を目指す質問は正反対です。

つまり「できていること」や
「うまくやれそうなこと」
をたずねるのです。
(続く)

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