ブログ:衝動をコントロールする

前回は悪習慣を改善する方法について
間食やスマホのダラダラ見を例に
お話をさせていただきました。

その際しばしば私たちを悩ますのが、
突然襲いかかってくる、
食べたいとか見たいという「衝動」です。

禁煙中や禁酒中の人が、
どうしてもタバコやお酒を
口にしたくなるのと同じです。

この衝動を野放しにしている限り
悪習慣の改善は望めません。

ですから悪習慣を改善するためには
衝動への対処法を身につけておくことが
必要不可欠になります。

ではどうしたらよいのでしょうか。

まず、ここで注意すべきことは
衝動を抑え込もうとしては
いけないということです。

抑え込もうとすればするほど
その反動でより大きな衝動が
襲いかかってくるからです。

そうではなく、
衝動を上手に乗り越えることを
考えるのです。

衝動は一時的なものなので
時間が経てば必ず薄れてきます。

ですから、いかに時間稼ぎをして
最初の強い衝動が落ち着いてくるまで
待てるかがポイントになります。

もっとも実行しやすい対処法は
何か違ったことをすることです。

人は何かの行動をしているときは、
自ずとそちらに意識が向くので、
その間に衝動の波は収まっていきます。

間食をしたいという衝動に駆られたときは
水を飲む、ガムを噛む、
歯磨きをするというのが一般的です。

食べたいと思ったら、
他のものを口にするという戦略です。

他にも皿洗いをする、掃除をする
スクワットや腕立て伏せをするといった
体を動かすという対処法もあります。

また、少々練習がいりますが、
衝動の波と距離を持つことで
衝動が立ち去ってくれるのを
待つという方法もあります。

例えば「衝動の点数化」です。
衝動が押し寄せてきたら、
その程度を点数化するのです。

最初の段階が100点としたら、
5秒後99点、30秒後95点、
1分後90点‥5分後30点‥
といった具合です。

その瞬間の衝動の程度を
点数化できるということは、
衝動に巻き込まれずに
衝動を客観視できていることを意味します。

つまり衝動から距離をおいて
それを眺めるという感覚になれるので、
巻き込まれずにすみますし、
当然、時間の経過とともに
衝動も収まってきます。

また「波乗りテクニック」という
方法もあります。

これは、衝動を波にたとえ、
それを乗りこなすイメージをしながら
それが収まってくるのを
待つというやり方です。

サーフィンの映像を見たりして、
あたかも自分が本当に
波乗りをしているようなイメージが持てると
衝動の波をうまく乗りこなすことがで
できるようになります。

「点数化」も「波乗りテクニック」も
少し練習が必要なので、
先ずは何回かトライしてみて、
そのコツをつかむことが大切です。

さらに、衝動と少し距離を持ち
客観視する方法として
「外在化」とか「脱フュージョン」と呼ばれる
テクニックもあります。

これは衝動に名前をつけて
あたかも他人としゃべるかのように
衝動と会話をするという方法です。

例えば、「ショウ・ドウ子ちゃん」とか
「コロコロ君」など何でもよいので
衝動に名前をつけて擬人化します。

あとは衝動が表われたときに
「コロコロ君、また来たのね。
ちょっとだけ話をしようか‥」
といった具合に語りかけるわけです。

あまり意地悪はしないで欲しいとか、
あなたはもう少し落ち着いていてとか
どんなことでもよいので、
とにかく客観的に淡々と
話しをするのがポイントです。

そうすることで、
衝動に巻き込まれにくくなりますし、
また会話で時間が経過するため
その間に衝動も
収まってくるというわけです。

同様のやり方で、
自分の衝動の状態を
「実況中継」するというやり方もあります。

「今、食べたいという衝動が、
大きなうねりとなって
今にも襲いかかろうとしています‥」
といった感じで、
実況中継をしているかのように
しゃべり続けるのです。

これらはどれを使ってもよいのですが、
先ずは「食べたくなったら水を飲む」とか
「間食したくなったら実況中継をする」
というように、
事前に決めておくことが大切です。

なぜならば、衝動が起きたときに
何をしようかなどと考えているようでは、
あっという間に衝動に波に
飲み込まれてしまうからです。

そうならないためにも、
衝動が起きた瞬間にすぐさま
反応できるように
事前に準備しておくことが必要なのです。

なおこれらは、何回も失敗しながら
試行錯誤することで
次第にうまくできるようになります。

失敗にめげずに
うまくやれるようになるまで
練習をするのがポイントですので、
あきらめずにトライし続けてみてください。

成功をお祈り申し上げます。

    コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

    CAPTCHA


    このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください