今週末の9月3日(土)および
12月18日(日)の二回にわたり
京都でコミュニケーション医学連続講演会
対面(後日視聴も可)で開催します。

今回は、
コミュニケーション医学について、
研究データや実際の会話の仕方なども含め
様々な視点からトータルな話を
しようと思っています。

例えば、患者さんの治療への期待度が
症状の改善率にどのような影響を
与えるかという研究データです。

当然、治療に対する期待度が高い程、
改善度も高くなると思いきや、
実際はそうではありません。

期待度が強いとかえって
症状の改善率は低くなってしまうのです。

そのような、
心の状態やコミュニケーションが
病気や症状の改善に及ぼす
影響についての研究は
数多くされています。

また体だけではなく
心も大切だと言いながらも、
医者も治療家の人たちの多くは、
「クヨクヨしない」
「前向きな気持ちが大切」といった
ありきたりのアドバイスに
終始することがほとんどです。

これでは、心が重要だと言っても
患者さんには何の役にも立ちません。

どうしたらクヨクヨしなくなるか、
どうしたら前向きな気持ちになるのかが
実際の場面では重要になります。

その方法論や考え方を提供するのも
コミュニケーション医学の
大切な役割だと思っています。

当然、その根底には
「心の治癒力」があり、
これをいかに呼び覚まし、
活性化するかかわりやコミュニケーションが
できるかがポイントとなります。

人は心を持った生き物です。
体には自然治癒力が備わっているように
心にも自然治癒力が備わっているのです。
それが「心の治癒力」です。

心と体は密接につながっており、
それらが相互に作用しながら
病気や症状の改善や悪化に
大きく関与しています。

ですから、
医療的かかわりを考える際には、
体や自然治癒力のみならず、
「心の治癒力」をどうしたら
十分に機能させられるかという視点も
とても重要になってくるのです。

患者やクライエントが
「心の治癒力」を十分に発揮するためには
安心感や信頼感、期待感、納得感、気づき、
さらには希望、可能性といった
心の状態が必要になります。

医療者や治療家、カウンセラーは
現場でのかかわりの中で
いかにして、このような心の状態を
上手く引き出せるのかという視点が
必要不可欠になってきます。

例えば、抗不安薬を飲んで
イライラが落ち着いたとしましょう。

西洋医学の視点からすれば
抗不安薬が効いて落ち着いたと理解します。

しかしコミュニケーション医学では
それは単なる一面に過ぎないと考えます。

なぜならば、
実際には、抗不安薬でなくても、
例えばプラシーボ(でんぷんの粉等)でも
不安は改善することが
わかっているからです。

つまり、
期待をもって何かを飲むという行為を通して
安心感が生まれ、
それが不安を改善させるという側面が
あることも見逃してはいけません。

さらには、
「これは自然治癒力を高める力があるので
飲めば不安は治まりますよ」と、
信頼している先生からそれなりの説明を受け、
その上でプラシーボを渡されたら、
そこには納得感や信頼感、期待感も
加味されるため、
効果はさらに高まることになります。

ここで処方されるものは
サプリメントや健康食品、
さらには鍼灸やマッサージ等、
どんなかかわりでも構いません。

要は、患者さんやクライエントから
安心感や信頼感、納得感といった思いが
出てくるようなかかわりであれば
どんな「道具」を使ってもよいのです。

実際、そのようなかかわりによって
「心の治癒力」がうまく発揮されれば、
それが自然治癒力を活性化させ、
症状を改善することにつながります。

コミュニケーション医学では
このような考え方をします。

また、この「心の治癒力」は
皆さんが思っている以上に
強力であることが
様々な研究でわかっています。

ときに末期がんが
自然治癒してしまうという現象が
報告されていますが、
これはたぶん「心の治癒力」が
関与した結果だと私は考えています。

それくらい、
「心の治癒力」には秘めた力があり、
それを上手に発揮できるような
かかわりをすることで、
西洋医学的治療にせよ代替療法にせよ、
治療効果を最大限に発揮させることが
可能になるのです。

今回の連続講演会では、
このようなかかわりの裏付けとなる研究や
私たちが知らず知らずのうちに
大きな影響を受けているかかわりや心のクセ、
さらには「心の治癒力」を上手く引き出す
実際のコミュニケーションの
やり方などについて
お話をさせて頂く予定です。

先ずは今週末にある第1回目の
コミュニケーション医学の講演会
対面または後日視聴で、
聴いて頂けたらと思います。

申し込みの締め切りは9月1日ですので、
ご希望の方はお早めにお申し込みください。

皆さんの参加を
心からお待ちしております。