今回は食事について
お話をしたいと思います。

不健康な食事を健康的な食事に変えれば
血圧が下がるだけではなく、
他の多くの生活習慣病に有益であることは
言うまでもありません。

ただし、ここでは
今まで不健康な食生活をしてきた人に
いきなり、野菜や豆類を多く摂り、
甘いものや加工食品は
できるだけ避けましょうなどという
実現不可能なことを言うつもりは
ありません。

人は正しいとわかっていても、
それができるとは限らないのです。

いや、正しいとわかっていながらも
つい誘惑に負けて食べてしまうのが
人間だと言っても過言ではありません。

ここで重要になってくるのが、
何を食べるかではなく、
どのようにしたら不健康的な食事を
健康的な食事に変えられるのかという、
その方法論や考え方です。

ところが、
食事の話をすると多くの人は、
今食べているお菓子や甘いもの、
超加工食品と言われるものを
食べないようにしようと
思ってしまうのです。

しかし、
いきなり大好きなチョコレートや
ポテトチップス、アイスクリームを
やめられるわけがありません。

もちろん、
やめようと思ってやめられる人は
それで結構です。

しかし、
甘いものがやめられない人の多くは
「糖質中毒」になっている可能性が高いため
自分の思いとは裏腹に
どうしても手が伸びてしまうのです。

スマホやゲーム依存症と同様、
脳内でドーパミンという
幸福感をもたらすホルモンが分泌され、
「食べずにはいられない」状態に
なっているのです。

そのため、
それを自分の意志でやめようと思っても
そう簡単にはいきません。

ではどうしたらよいのでしょうか。

先ず大切なのは、
今までの不健康な食生活を
無理に変えようとしないことです。

とても矛盾することを言っているように
聞こえるでしょうが、
これがとても大切なのです。

なぜならば、今言ったように人は、
食べたいものをやめようと思えば思うほど
食べたくなってしまうものです。

ロミオとジュリエットの禁断の恋と同様、
やめろと言われれば言われるほど
逆に燃え上がってしまうというのが
人間なのです。

だからこそ、そんな無理はせず、
今の食生活をそのまま続けていればよいと、
先ずは自分に許可を出してあげることが
ポイントになります。

そのような許可を出してあげるからこそ、
なんとかしようなどという
余計なことを考えることなく、
安心感をもって、
自分のペースで食事のコントロールに
取り組むことができるようになるのです。

これは逆説的アプローチですが、
まさにここが重要なのです。

そうは言っても、
今の食生活をそのまま続けていても
当然、何も変わりません。

そこで、次に大切になってくるのが、
健康的な食べ物や飲み物を
少しずつ取り入れていくことです。

今の食生活の中に、
例えば納豆一パックを食べるとか、
毎食、水を一杯飲むとか、
その程度のことを取り入れていくのです。

これをある期間続けることで、
少しずつ健康的な食生活に
意識が向くようになります。

慣れてくれば、
さらに野菜や果物を付け加えたり、
キノコや海藻類を意識的に
料理に取り入れたりするようにもなります。

このように健康的な食事に
意識が向いてきたら、
次は、今食べている不健康な食事にも
目を向けるようにします。

当然、お菓子類や菓子パン、
炭酸飲料水などは今まで通り
飲み食いしていてもよいのですが、
そのうちのごく一部を
健康的なものにアップグレード
していきます。

例えば、
1日3回飲んでいた炭酸飲料水のうちの
1回をミネラルウォーターにするとか、
チョコレートは半分だけ食べ、
あとはナッツを食べるといった具合です。

そうすることで、
少しずつ不健康な食事が
健康的な食事に
入れ替わっていくというわけです。

もちろん、一気にやろうとしたり
短期間で全部を
入れ替えようとしてはいけません。

あくまでも「よし、やってみよう」と
思ったときにやるべきであり、
それまでは今まで通りでよいのです。

最初に言ったように、
「食生活を変えなくては!」という思いが
自分をがんじがらめにしてしまい、
結局はうまくいきません。

「変えなくては!」ではなく、
「やってみよう」と思えるようになるまでは
待っていればいいのです。

そのため、
健康的な食事に大方入れ替わるまでには
1年くらいはかかると思っていた方が
よいかもしれません。

1年も?と思うかもしれませんが、
これこそが最短で
健康的な食事に変える方法なのです。

多くの皆さんがご存知のように、
変えなければ!とダイエットを決意して
3か月で10キロ減らしても、
半年後には元に戻り、
1年後には15キロ太るというのが
ダイエットのお決まりのパターンです。

こんな無駄な繰り返しを
何年もしているくらいなら、
1年間かけて少しずつ入れ替えていく方が
成功する確率はずっと高いと思います。

最後に、もう一つだけ
注意点を述べておきます。

それは完璧を求めないことです。

どういうことかと言うと、
健康的な食事が摂れるようになったとしても
もう不健康な食事は決してしないとか、
お菓子やチョコレート類は
一切食べないなどと思う必要は
ないということです。

たまにはファーストフードやお菓子を
食べてもよいのです。

時々、食べたところで
いきなり健康が害されるようなことは
ありません。

時には楽しみとして、
そのような機会を作ってあげることも
大切なのです。

健康的な食事にする方法、
ご理解いただけたでしょうか。