私は現在、
人が抱えている悩みや問題に
うまく対応するための方法や考え方、
具体的なかかわり方を教える
ホリスティックコミュニケーション
実践セミナーを定期的に開催しています。

セミナーでは、
カウセリングという形をとっており
一対一での対応になりますが、
実際にはグループでも
ディスカッションの場でも利用できます。

従来のカウセリングで重視する
傾聴や受容は当然しますが、
ここで特に重要視しているのが
「質問力」をつけることです。

実際セミナーでは、
クライエントの悩みを聞き、
それに対する有用な質問について
いろいろと教えます。

それに答えてもらう過程を通して、
クライエントの思い込みを緩めたり、
問題解決に役立つヒントに
気づいてもらうようになります。

もう少し具体的に言うと
まずは「どうなったらいいと思いますか?」
という質問をすることで、
クライエントは解決後の状態、
つまり目標をイメージすることになります。

その後、過去や未来における
「できたこと」や「できそうなこと」を質問し、
クライエント自らに答えてもらいます。

そうすると、
問題解決、つまり目標を達成するための
具体的な「行動」や「考え方」を
明確にすることができます。

あとはクライエントが
その「行動」や「考え方」を
日常に取り入れれば、
問題は自ずと解決への向かうという、
そういう考え方に基づいたアプローチです。

私はもともと心療内科医でしたので、
心療内科の患者さの治療においても
この考え方をベースにした治療を
していました。

その後、10年以上にわたり、
この考え方をベースとしてセミナーを
東京、京都、福岡で定期的に
開催しています。

ところが最近、
この考え方において、
もう一つ重要な視点があることに
気づきました。

それが「目的」という視点です。

先ほども言いましたが、
目標、つまりどうなりたいのかを
先ずは明確にしますが、
これは全体の要となるものであり
とても重要です。

そのあとすぐに、
その目標を達成するための
具体的な行動を引きだすような質問を
するのですが、
「目的」を明確にするような質問は
あまりしていませんでした。

そうは言っても
全くしていなかったわけではありません。

例えば、
「目標を達成すると
どんないいことがありますか?」
という質問がそれです。

「なんで、そうなりたいと思うのですか?」
という質問でもよいかもしれません。

ただし、問題解決に結びつく
具体的な「行動」に気づいてもらうことに
重点を置いていたので、
「目的」を明確にすることは
あまりしていませんでした。

でも、目標を達成するための
具体的な行動に気づいても、
何のために、
その目標を達成したいのかという
目的がはっきりしていないと、
やっているうちに、
つい気持ちが萎えてしまい、
結局うまくいかないことが多いのです。

逆に、目的が明確ではっきりしており、
それを常に意識することができれば、
モチベーションもあがり、
目標に向かってする行動が
ずっとしやすくなるのです。

ただし、ありきたりの目的では
あまり効果は期待できません。

例えば、
「もっとやせてスマートになりた」
「資格を取って仕事に役立てたい」
といった、上っ面だけの目的では
あまり役に立ちません。

そうではなく、自分にとって
「よし!」と思えるような目的
が必要なのです。

ただ、そうは言っても、
気の利いた言葉など、
そう簡単には見つかりません。

ですから、
キャッチコピーや名言などを参考にして
自分の目的にあった一言を見つけるのも
一案だと思います。

それには、
コピーライターの中村圭さんが書いている
「1行思考」(KADAKAWA)が
参考になると思います。

私も人生や仕事における目的について
以前からよく考えていたのですが、
キャッチコビーのような気の利いた
言葉がなかなか見つかりません。

過去を振り返ってみると、
治療におけるとりあえずの目的は、
「嫌われる患者さんにこそ手を差しのべる」
といったところでしょうか。

私は、治療困難な患者さんや
トラルブメーカーのような人が
結構好きでした。

なぜならば、普通の患者さんよりも
そのような患者さんの方が、
やりがいを感じるし経験も積めるからです。

もちろん、みんなが嫌がるような患者さんを
進んで診たいとは思わないのですが、
診ざるを得なくなった場合は、
「嫌われる患者さんにこそ手を差しのべる」
という意識を持っていたことで、
積極的に対応できたのではと思っています。

人生の目的であろうと、
仕事上の目的であろうと
何でもいいのですが、
少し目的に目を向けるというのは
最近とても重要なことだと
思うようになりました。

皆さんも、人生や仕事の「目的」を
一言で言い表すような言葉を
見つけてみてはどうでしょうか。
きっと、モチベーションが上がりますよ。