今まで3回にわたり、
モノの実在と、
それをどのように認識するかによって
モノが存在したり、
存在しなかったりするという話をしました。

今回は、私たちのそのような認識は
どのように作り上げられていくのか
ということについて書きます。

もしも、
新型コロナウイルスに関する情報が
全くなかったならば、
そもそも、そのウイルスが
存在するということも
知らないで普通に過ごすことになります。

しかし、現代社会に生きている限り、
そのようなことはあり得ません。

嫌でも情報は入ってきますし、
その情報をもとに、
私たちの認識は作り上げられていきます。

さらに、同じ事実を伝えるとしても
その伝え方いかんで、
「白」と言うこともできれば、
「黒」と言うこともできます。

その意味では、発信者の意図により、
いかようにも人々の思いを
操作することができてしまうのです。

わかりやすい例を挙げましょう。

少々古いデータになりますが、
昨年の7月5日~7月15日の11日間において
ワクチン接種を2回している人と
未接種の人における
コロナへの感染率を示したデータが
厚労省から出されています。
ワクチン接種と感染率の関係

これによると、
65歳以上の人における
人口10万人あたりの感染者は、
未接種の人が13.0人に対して、
2回接種の人は0.9人でした。

ですから、
ワクチンを2回打つことで
13.0人から0.9人へと、
感染を10分の1以下に
抑えることができたというのが
この資料の結論です。

普通の人がこのようなデータを見ると
10分の1以下になったように
思えるのでしょうが、
私にはそうは見えません。

なぜなのか、
その説明をさせてもらいます。

基になっているデータを見て見ましょう。
7月15日の段階で65歳以上の
ワクチン未接種の人は7,034,452人、
2回接種した人は19,175,566人です。

これに対して感染者がそれぞれ
915人と174人いたというものでした。

つまり、感染率は
未接種の人は
915/7,034,452=0.00013、
2回接種の人は
174/19,175,566=0.000009
ということになります。

こんなにゼロが続くと
どちらもほぼゼロでいいじゃないかと
思ってしまいますが、
これを意味ある数字のように
見せるためには
「人口10万人当たり」という見方をします。

要は、各々の数字を
10万倍したらいいだけのことです。

すると、
未接種は13人、2回接種は0.9人という
数字が出てきます。

これをもって、感染者数が
10分の1以下になったと言っているのです。

では、未接種と2回接種の人の中で
感染しなかった人数を見て見ましょう。

これは単純計算です。
ワクチン未接種および2回接種の人数から
感染した人数の915人と174人を
それぞれ引けばいいだけです。

それで計算すると
感染しなかった人は
ワクチン未接種の人は7,033,537人
2回接種した人は19,175,392人となります。

つまり、
ワクチン未接種でも感染しない確率は
7,033,537/7,034,452=99.987%
2回接種をして感染しない確率は
19,175,392/19,175,566=99.999%になります。

つまり、ワクチンを2回打つことにより
0.012%ほど感染しない確率を
高めることができたということです。

この0.012%という数字を見て、
私はワクチンの有効性を
声高らかに主張する気には
どうしてもなれないのです。

厚労省のお役人は2回接種により
感染率が10分の1以下になると
言っていますが、
私は感染しない率が
0.012%だけ上がるとしか見えないのです。

つまり、どう見せるかは
見せる人の意図により変わりまし、
「白」を「黒」に見せることも
十分に可能だということです。

私たちは、
このようにして示されたデータを見て、
思いを「操作」されているといった側面が
あります。

朝日新聞と産経新聞とでは
同じ事実について書いた記事でも、
正反対の理解や解釈をしていることが
しばしばあります。

このことを見てもわかるように、
発信者の意図により、
情報の意味は大きく変わってしまうのです。

今回の、新型コロナウイルス報道も、
そのような操作がかなりされています。

ですから、皆さんも
その背景にある意図は何かということにも
意識を向けながら、
ニュースや新聞を見て頂ければと思います。