先日、おのころ心平さんが主催する
未来患者学の催しで、
ほんの少しだけ(講演時間10分!)、
お話をさせて頂きました。

テーマは
「コミュニケーションによる癒し」でした。

今回は時間が短いこともあり、
今までと少し違った話をしようと思い
あれこれ考えた結果、
「やる気を引きだす伝え方」について
話をすることにしました。

私の基本テーマは「心の治癒力」です。
心の治癒力とは、
自分で自分を癒す力や
悩みや問題を解決する力のことです。

これをいかにうまく引き出すか、
そのコミュニケーションの方法について
ずっと話をしてきたつもりですし、
その詳細については
セミナーでも教えてきました。

その際、重要なのは、
こちらから何かを教えるのではなく、
適切な質問を通して気づきを促し、
相手の希望や可能性を
うまく引き出すコミュニケーションです。

ただ、以前から思っていたことがあります。

悩みや問題を解決するためには、
それなりの方法や考え方、
コツがあります。

そのことを本人が全く知らない場合、
問題解決のための適切な方法を
本人から引き出すというのは不可能です。

ですから、
そのときは問題を解決するための
大切な考え方やコツについて
ある程度教えてあげる必要があるのです。

つまり、
相手の思いや気づきを引きだすだけの
アプローチには限界があるということです。

特に、
よい習慣を身につけたいという人には、
そのことを強く感じています。

例えば、運動にせよ食事にせよ、
良い習慣を身につけるためには、
それなりの考え方やコツがあります。

そういうことを知らずして、
毎日30分は散歩をしようとか、
ダイエットをして、
体重を5㎏減らそうとしても、
なかなかうまくいきません。

なぜならば、やる気だけでは
習慣は身につかないからです。

例えば、先週紹介した
「習慣超大全」を参考にしながらでもよいので、
モチベーションを当てにするのではなく、
先ずは「小さな行動」と
それに先立つ「きっかけ」を見つけ、
行動したら、それを「祝福」といった
基本的な流れを教えてあげるのです。

このような、
習慣化するための基本を知らないと
運動や食事、片付けといったことを
習慣化するのはなかなかできません。

ただし、ここで一般の人が陥りがちな
落とし穴があります。

それは教えることに
終始してしまうということです。

セラピスト側は
たくさんのことを学び、知っているので、
それを教えたくてたまらないのです。

ですから、つい教えすぎてしまうのです。
でも、それは単なる「押しつけ」です。

解決のための考え方や方向性、
コツは教えてあげる必要があります。

しかし、本人に合った
具体的な行動については、
本人自身にしかわからないのです。

だからこそ、
その行動をうまく引き出すための「質問」が
今度は大切になってくるのです。

例えば、毎日運動する習慣を
身につけたいという人に、
「小さな行動」「きっかけ」
「祝福」などの話をし、
そのうえで、質問を通して
その人にとって最も適切な
きっかけや行動を一緒に見つけていくのです。

「たとえ、38度の熱があっても
これならできると思える運動って何?」
「何をした後なら、忘れることなく
その運動はできると思う?」
「あなたがすべての仕事を終えた瞬間、
どんな言葉をつぶやく?」

そんな質問をすることで、
本人にあった行動を見つけることが
できるのです。

同じ運動でも、
腕立て伏せ1回なら
容易にできる人もいれば、
それすらできない人もいます。

きっかけになるものの、
その人の生活パターンによっても
全く異なります。

私などは朝風呂に入ったあとに
運動をすることにしています。

運動をして汗をかくんだから
運動してからシャワーを浴びる方が
いいのではないかと言う人もいます。

でも、私の場合、
それではしっくりこないのです。

運動後にシャワーを浴びるよりも、
起きてすぐにシャワーを浴び、
それからジムに行って汗を流す方が
私には合っているのです。

このように、
人はそれぞれ好みのパターンがあるので、
その人にあったものを
探していく必要があるのです。

そのような配慮があってこそ初めて、
実行できる行動が見つかり、
それを継続することも
できるようになるのです。

ですから、
それならできるかもと思える行動を
いかに本人からうまく引き出すか、
さらに、それを継続するための
仕組みや工夫の仕方を
上手に伝えられるかが重要になってきます。

要するに、悩みや問題を解決すためには
「伝えること」と「引きだすこと」の
両者とも大切であり、
これらは車の両輪だということです。