いよいよ青森旅行も3日目を迎えました。
本日の予定は十和田湖めぐりと
奥入瀬渓流の散策です。

ホテルから車を走らせ、
山間部のくねくね道を走りながら、
十和田湖湖畔まで80分程度でした。

ところが、今回借りたレンタカーは、
とてもうるさいのです。

スピードを出すと
「速度超過を検知しました。
安全運転を心がけましょう」、
ハンドルを急に切ると、
「急ハンドルを検知しました。
安全運転を心がけましょう」と、
音声メッセージが流れ、
もう本当にうるさいのです。

他にも、
「急発進を検知しました」
「急ブレーキを検知しました」
というのもよく流れていました。

山道をくねくね道を走るので、
右に左にと頻回に
ハンドルを切らざるをえないのですが、
そのたびに、先ほどのうるさい
警告の音声が流れます

そのため運転をしながら、
そのメッセージに対して、
「急ハンドルを切らなかったら、
崖に衝突するわ!」
「急ブレーキをかけずに、
どうやって曲がれって言うんだ!」
「これ以上の安全運転なんてできるか!」と、
一人わめいていました。

多分、助手席に座っていた嫁さんも
同じように思っていると思い、
「もう、うるさいったらありゃしないよなあ」と
同意を求めました。

すると、返ってきた言葉が、
「もっとゆっくり走ったらいいだけの話やん!」の
一言だけでした。

一瞬、「そういう考え方もあるなあ」と思いましたが、
先日、嫁さんの言葉に従って損をした
コインロッカー事件のことを思い出し、
そんな言葉に従ってはいけない!と、
音声メッセージの不快感に耐えながら、
その後も自分のペースで運転を続けました。

それでもなんとか無事、十和田湖に到着、
あの不快な警告メッセージからも
ようやく解放されました。

十和田湖には遊覧船が停泊しており、
乗車券売り場もすぐ近くにあるのですが、
周囲には誰も人がいないのです。

すぐ近くにある、
数百台は駐められるであろう大きな駐車場には、
業者の車が1台、駐まっているだけでした。

まさか遊覧船まで臨時休業?と思いきや
恐る恐る乗車券売り場に行くと、
ちゃんとチケットを販売しており
ホッとしました。

10時15分までにはまだ時間があったので、
湖畔にある有名な「乙女の像」を見に行きました。

ここにも人はいません。
途中、夫婦と思われる観光客1組と
すれ違っただけでした。

就航15分前から乗船できるとのことだったので
その時間にはもどってきました。

すると、乗り場近くのベンチに、
杖をついた4人の老人と
その息子さんと思われる人が
1人座っていました。

その老人たちは、
息子さんに導かれるようにして
ヨボヨボと歩いて遊覧船に乗り込みました。

他に人が乗る気配もなく、
私たちもそろそろ乗ろうと思い、
5分前には乗り込みました。

その際、乗船員に聞いたのですが、
コロナになってからは観光客が激減し、
毎回こんなもんですと言っていました。

結局、そのときの乗客は
私たちを含め7人でした。
遊覧船の定員が501名でしたので、
船を出すたびに赤字がかさむことは
明らかです。

近い将来、
十和田湖遊覧船はなくなるのではないかと
心配になってしまい、
十和田湖の美しい風景も
なぜか物悲しく見えてしまいました。

50分の十和田湖遊覧を終え、
せっかくだからと思い、
目の前にある一番大きなお土産屋さんに
寄ることにしました。

中が暗かったので
ここも臨時休業かと思いきや、
暗闇の中で、一人寂しげに佇んでいる
おじいさんの姿がありました。

それを見て、
ここは開店していると分かったのですが、
お店の電気もつけられないほど
追いつめられているの?と思うと、
気の毒でなりませんでした。

それにしても、
こんな暗く、陰鬱で重苦しい雰囲気の
お土産屋さんを見たのは初めてです。

なんか、私たちの今回の旅行気分を
象徴しているような気がしました。

十和田湖から再び車を走らせると、
10分ほどで、本日宿泊予定の温泉旅館、
焼山荘に到着しました。

駐車場に車をバックで入れると
また、あの不快な警告音が
響き渡るではないですか!

「速度超過を検知しました。
安全運転を心がけましょう」

「バカタレ!
時速3㎞で車をバックしているのに、
速度超過のわけないやろ!!」

私は、あのお土産屋さんの
悲しみと怒りの分も込めて、
思いっきり車を怒鳴りつけてやりました。

旅館に荷物を預け、
すぐ近くの小さな大衆食堂で
名物バラ焼を食べました。

本当はビールも飲みたかったのですが、
奥入瀬渓流の途中まで車で行かざるをえず、
本日の昼飲みは断念しました。

この食堂は小さかったのですが、
お客さんでいっぱいでした。

地元の人らしき人が多く、
みんな普通のラーメンや
野菜炒め定食などを食べており、
ひとつ1,100円もする
バラ焼などを食べている人は誰もいませんでした。
まあ、私たちは観光客ですからいいですよね。

昼食後、車で石ヶ戸の休憩所まで行き、
そこで車を置き、
そこから十和田湖の入り口である子ノ口まで
散策することにしました。

約9キロの道のりでしたが
ゆっくり歩くと3時間くらいかかります。
しかし子ノ口から最終バスで帰ることを考えると
2時間15分程度で
歩かないといけない計算になります。

とりあえず、速足で歩きながらも、
阿修羅の流れや雲井の滝とった、
名所となっている場所にはすべて立ち寄り、
何とか時間通りに子ノ口まで到着できました。

多少早歩きではありましたが、
大小さまざまな滝や流れや
したたるような新緑の香りを満喫しながらの
奥入瀬渓流の散策は、
何ものにも代えがたい
清々しさをもたらしてくれました。

私がつまずく度に、
「さっきからつまずいてばっかり」と、
嫁さんにせせら笑われたのを除けば
会話もほとんどなく、
その分、自然の爽やかさや美しさに
心底浸れてよかったです。

結局2時間10分で子ノ口まで到着、
17時12分のバスにも乗れ、
それで石ヶ戸まで戻り、
そこから再び車で移動しました。

どこもかしこも人が少なく、
臨時休業のお店も数多く目にしていたので、
通りすがりの郵便局を横目に、
「郵便局もコロナで臨時休業してるんちゃう」と
久しぶりに嫁さんに語りかけたのですが、
これまた、いつものように無視。

ここも「そんなことあるわけないやん!」と
返してほしかったのですが…

そんな高望みをしてはいけないと
何度も自分言い聞かせたにもかかわらず、
ついまた期待して声掛けをしてしまう自分を
深く反省しました。

また、奥入瀬渓流館にも寄りました。
ここには、自然情報の展示や
ミュージアムショップなどがあるのですが、
私のお目当ては「こけ玉」でした。

「こけ玉」には以前から興味があり、
是非ひとつ欲しかったのですが、
なかなか買う機会がありませんでした。

でも、ここではこけ玉作り体験もできると
ガイドブックには書いてあったので、
楽しみにしていました。

行ってみると、工房は独立し
近くに引っ越したとのことだったので、
そちらに行ってみました。

結局、体験はしませんでしたが、
こけ玉を購入することはできました。

嫁さんはというと、
変なものに興味があるのね、と、
言わんばかりの顔で私のことを
眺めているだけでした。

よいのです、
夫婦、全く趣味が違っても。

こけ玉は今、
医局の机の窓際にあります。
毎日水やりをするのが
楽しみのひとつになりました。

話がそれました。
17時には焼山荘に戻り、
ひと風呂浴び、18時30分から
待ちに待った夕食タイムです。

ようやくお酒が飲める喜びに
気分もウキウキ。

大きな夕食会場に通されましたが、
テーブルはたくさんあるのに、
お客さんは4組だけでした。

もっとも私たち以外はすべて、
1人で泊っているお客さんばかりでした。

一人でのんびり来るのもいいなあと
うらやましく思ってしまいましたが、
いやいや、そんなことはない!
旅行は夫婦でするに限る!と
自分に強く言い聞かせ、
よけいな邪念は即座に振り払いました。

1時間もしないうちに、
他の人たちはすべていなくなり、
大きな会場に私たち二人が
ぽつねんといるだけとなりました。

私たちも早くここを
出なければという衝動にかられ、
19時30分には
残りの料理とお酒を部屋に運んでもらい、
夕食会場を後にしました。

部屋に戻って、
ゆっくり飲みなおそうと思いきや、
布団も敷いてあったので
ごろんと横になるとそのまま深い眠りへ。

今日は良い天気だったので、
満点の星が見られると思ったのに、
結局見ることができませんでした。

こうして3日目も終わりました。
(続く)