前回お話したのは、
自分の根底にある価値観を
明確にすることは大切かもしれませんが、
だからと言ってそれが人生において
大いに役立つかというと、
必ずしもそうとは限らないという話をしました。

私は価値を明確にすることよりも
自分のやりたいことを
明確にすることの方が
大切なのではと思っています。

人がやりたいことというのは、
それこそ十人十色です。

音楽を楽しむとか本を読む、
食事や酒、運動、仕事、
アロマ、ゲーム等々、
みんな違います。

もちろん、
もう少し中長期的な視野に立った
やりたいこともあります。

フランス語会話を身につける、
貯金して家を買う、
セミナーに行って自分を磨く等々、
こちらも挙げたらきりがありません。

そういったことの延長線上に、
将来の目的やビジョンが
見えてくるのではと思っています。

例えば、独立して会社を設立する、
小説家になる、
趣味の切り絵で生計を立てる、
政治家になって地域を活性化させるなどです。

ですから私は、
最初から自分の価値観などわからなくても、
先ずは目の前にある「やりたいこと」をやり、
その経験を通して、
段々と自分の将来の方向性が
描けるのであればそれで十分だと思うのです。

そもそも最初から、
将来の方向性などわかるわけありませんし、
岡本太郎が言うように、
情熱を注ぎ込めるものを、
最初から持っている人などいないのです。

さらに言うならば、
起業するとか社会に貢献するといった、
そんな大それた夢や希望がなくても
日常におけるちょっとした楽しみや喜び、
癒しやくつろぎの瞬間を味わうだけでも
一向にかまわないと思うのです。

実際、将来の夢や目標を持っている人は
ほんの3~5%だと言われていますし、
ほとんどの人は大きな目標などなく、
日常の些細な楽しみの積み重ねで
人生を終えているのです。

確かに大きなことや困難なことを
しようと思えば思うほど、
自分の理念や価値観は
大切になってくると思います。

しかしそれとて、
自分がやりたいことをしたり、
充実感のあることを楽しんだりする過程の中で、
段々と見えてくるものです。

ですから、自分がやりたいとおもうことを
やっていればそれでいいのです。

ところがその一方で、
自分がやりたいことがわからないという人が
それなりの割合でいるのも確かです。

そんな人には、
古川武士著
「やりたいこと」が見つかる3つの習慣
(日本実業社出版)がおすすめです。

古川さんは、
習慣化コンサルタントとしても活躍しており、
彼の習慣化に関する本はすべて読ませてもらい、
私も参考にさせてもらっています。

詳細はこの本に譲るとして
ここではポイントだけを
簡単に紹介させて頂きます。

先ず大切なのは、
やりたいことは「考える」ものではなく
「感じる」ものだということです。

私たちはつい頭で考えてしまい、
その結果、やりたいと思うことがあっても
「できるわけない」「バカにされる」と
思ってしまったり、
本当はあまりやりたくないことでも、
「これは仕事だから」「責任があるから」と
思ってやり続けることになります。

もちろん、社会で生きていく限り、
嫌なこともやらないといけませんし、
楽しいことだけをして
生活できるわけでもありません。

しかし、責任や義務に囚われ、
いつまでたっても
そこから抜け出られないというのも
それはそれで問題です。

だからこそ、やりたいことを
「考える」のではなく「感じる」とこで
見つけることが大切だと言っているのです。

やりたいことを具体的に見つけるためには、
先ずは日常レベルでの楽しみを
「感じる」ことからです。

食べる、働く、寝る、
運動する、学ぶ、楽しむ、
リラックスするといった視点から見て、
自分はどんなときに喜びを感じているかを
見つめなおすという作業をするのです。

その延長線上には、
仕事や人間関係、健康、趣味といったことも
出てくるでしょうし、
さらにその意延長線上に
自分の夢やビジョンが
見えてくるかもしれません。

ですからまずは、
自分の中になる「ワクワク」や「欲求」を
はっきりさせることから始めたらいいのです。

また欲求といっても、
趣味や学びのように自己完結的な欲求もあれば、
他人とのかかわりの中で得られるもの、
例えば「認められる」「人に役立つ」といった
関係性の中で満たされる欲求もあります。

これも、
どちらがよいということはありません。

私などは、心理療法にワクワクを感じ、
それを学び実践することに
大きな喜びを感じてきました。

その意味では、
私の欲求は自己完結的です。

ただ、今度はそんな考え方やテクニックを
人にも教えたい、伝えたいという思いから
セミナーを開催するようになりました。

その結果、自ずと関係性の欲求も
絡んでくることになりました。

このように「やりたいこと」も
どんどん変わってくるのです。

それでいいのです。
それが人というものです。

皆さんもまずは、
自分の「やりたいこと」を
見つけることから始めてみませんか。