前回は受動的な癒しは
一時的な効果はあるものの
それには限界であり、
本当の意味での癒しをもたらすためには
能動的な癒しが
どうしても必要になるという話をしました。

ではどうしたら能動的な癒しを
もたらすことができるのかについて
今回はお話をしたいと思います。

以前のブログで、3月14日に
日本心身医学会近畿地方会で
発表をしたことは報告しましたが、
その時にいくつかの講演もありました。

その中で吉備国際大学教授の津川秀夫先生の
『心身医学に役立つ
「強み」の見方と引き出し方』の講演の中で、
アウトサイドイン(Outside-in)と
インサイドアウト(Inside-out)という
話がありました。

私はこの話を聴いて、
能動的な癒しの本質は
これだなと思いました。

どういうことかと言うと、
通常のカウンセリングやセラピーは
すべてアウトサイドイン、
つまり外部の人がクライエントに
何かを提供するという形を取っています。

例えば、通常のカウンセリングでは
話を聴いたうえで
様々なアドバイスや提案をしますし、
セラピーではマッサージや香りを提供します。

このように、
第三者が何かを提供することで、
その人に癒しをもたらすものはすべて
アウトサイドインです。

一方、インサイドアウトはその正反対です。
その人が持っているものを引きだすことで、
癒しをもたらすという形を取っており、
第三者は何も提供しません。

では内にある何を外に引き出すのかと言うと、
その人の持っている問題解決力や
逆境を乗り越える力、強さなどです。

様々な問題を抱え、
どうしていいかわからないという状況に
陥っている人でも、
問題を解決し、
その状況を乗り越える力や強さを
持っているのです。

その力を、その人から引き出し
自らの力で悩みや問題に対処し、
ストレスフルな状況から
抜け出す手助けをするというのが
インサイドアウトです。

ただし、悩みな問題に苛まれ、
いかんともしがたい状況に陥っている人は、
なかなかその力を発揮することができません。

でも、誰もが
その力を持っているという大前提が
インサイドアウトの考え方にはあります。

だからこそ、その力をうまく引き出せれば、
悩みや問題を乗り越えることができるのです。

これはまさに私が実践している
ホリスティックコミュニケーション
そのものです。

具体的にどのように引き出すかは
このブログで何度も繰り返し書いているので、
ここでは詳細は語りません。

ただ、あえて一言で言うならば、
希望や可能性、変化に
気づいてもらえるような質問をすることで、
自分の強さに気づいてもらい、
あとは自ずと問題解決に向かって歩みだすのを
見守ってあげていればよいのです。

人は、アドバイスをしたり
何かを提供するだけでは、
自分の考えや行動はなかなか変わりません。

当然、今悩んでいる問題が
解決することもなければ、
そこから解放されることもないので、
いつまでたっても本当の癒しは訪れません。

そうではなく、質問に答えることで、
自らの無意識の中にある
解決のヒントに気づき、
それを積み重ねていくことで
人は自ずと変わっていくのです。

気づきは思いに変化をもたらし、
思いの変化は行動の変化をもたらし、
行動の変化は状況の変化を生み、
それらが悩みや問題を解決する方向へと
向かわせてくれるのです。

そのサポートをするようなかかわりが
能動的、積極的な癒しであり、
本当の意味での癒しなのです。

私自身はアロマセラピーや
リフレクソロジーなどを
施術することはありませんが、
これらを実践するセラピストの皆さん方が
能動的な癒しをもたらす
コミュニケーションスキルを身につけたなら、
鬼に金棒だと思っています。

なぜならば、受動的な癒しも能動的な癒しも
両方とも使うことができるからです。

悩んでいる人を向かい入れる窓口は
多いに越したことはありません。

癒しを求めて
アロマセラピーを受けに来た人がいたとしても、
まずは、一時的であれ受動的であれ、
癒しを提供してあげればよいのです。

その過程の中で信頼関係がついてくれば、
悩みを打ち明けてくることもあるでしょう。

その時には、その人の希望や可能性、強さを
引きだすような質問を繰り返すことで、
自分自らが悩みを解決できるような
気づきをもたらす能動的な癒しを
サポートをしたらよいのです。

私はそんな「真の癒し人」たるセラピストが
一人でも多く出て来てくれることを
願ってやみません。