ブログ:志村祥瑚Drとお会いして

志村祥瑚Drとお会いして

11月23日に開催された
癒しフェア2020in東京に行ってきました。

実は、今まではずっと、
大阪の癒しフェアで
講演やワークショップをしていたのですが、
今年は福岡や東京でも
お願いしたいとのことだったので
11月23日にすることにしまいた。

ところが、私の担当スタッフが
9月に退職してしまい、
以後は他のスタッフから
連絡があるとのことだったのですが、
11月に入っても
後任の人からの連絡がありません。

講演やワークショップの予定を見ても
私の名前はないので、
多分、申し送りのミスか何かで
依頼の件はなくなったなと思いました。

実は、癒しフェアはあまり好きではなく、
別に出なくてもよいと思っていたので、
敢えて連絡は取らず、
結局、出演せずじまいで終わりました。

11月の3連休は、
東京で自分が主催するセミナーもあったので、
講演予定だった23日も
そのまま東京に留まることにしました。

せっかくだから癒しフェアで何か面白そうな
講演やワークショップはないかなと思い、
プログラムを見ていたところ、
なんと、志村祥瑚Drがワークショップを
するではないですか!

私は志村先生の本も読んでいたので、
注目はしていました。

彼は精神科医には珍しく、
心理療法にとても関心があり、
かつ、プロのマジシャンというところも
興味を惹かれました。

これはお会いするチャンスだと思い
彼のワークショップに参加することにしました。

マジックの本質は思い込みや錯覚を
うまく利用することにありますが、
彼はそのメカニズムに興味を持ち、
そこから思い込みや心の問題を扱う
認知行動療法やACT(アクト)の
研究を始めたといいます。

ですから外来でも
よくマジックを使うと言っていましたし、
ワークショップの導入のときにも、
簡単なマジックを見せてくれました。

内容は基礎的な話でしたが、
説明の仕方はとても上手で、
分かりやすかったと思います。

要は「自分はダメだ」といった「言葉」が、
ありもしない「現実」を作ってしまい、
それを本当の現実だと錯覚してしまうのが
「思い込み」だという話です。

私たちは言葉の世界に生きており、
人に言われた「言葉」や、
自分が心の中でつぶやいた「言葉」が
いつの間にか現実のもののように
思い込んでしまうのです。

真実や現実だと思い込んでしまった「言葉」、
つまり「私はダメな人間だ」「Aさんは意地悪だ」
といった思い込みが、
心のルールブックやカーナビとなり、
日常における自分の判断や行動を
決定することになります。

ところが現実はどうなのでしょうか。
そこには「試験に落ちた」「バカだと言われた」
という客観的な事実があるだけであり、
それ以上でも、それ以下でもないのです。

にもかかわらずその事実を真実だと
思い込んでしまうところから
悩みが生まれるのです。

これらの作業はすべて
マインドマシーンによって
作り出されたものだと言っていました。

まずは、そのことを
理解してもらいたいというのが
志村Drの言わんとするところでした。

参加者は私を含め4人であり、
私以外は一般の人でしたので、
その人たちに合わせた話だったように思います。

当然、その思い込みを緩めたり外したりするには
どうしたらよいのかが
皆さん、一番聞きたかったことだと思うのですが、
それについての話はありませんでした。

ただ、最後に「間違った思い込み」を4つ挙げ、
それを「よりよい思い込み」に変えるための
「言葉」を教えてくれました。

1、自分は〇〇だ→自分は変化する存在だ
2、やる気になったら動く
   →やる気は後からついてくる
3、自分の解釈はいつでも正しい
   →自分の解釈はマインドマシーンのクセを
    反映しているだけ
4、思考や感情はコントロールできる
   →思考と感情はコントロールできない

言わんとすることは十分に理解できます。
そのように思い込みが変えられたら、
だいぶ気持ちも楽になるし、
悩みも減るかもしれません。

ただ、これも結局、
どうしたら「よりよい思い込み」を
持てるようになるかという話はありませんでした。

時間も短かったし、
一般の人が対象だったので仕方ありません。

もっとも私の今回の目的は、
志村Drと面識を持つことでした。

ワークショップが始まる前に少々と、
終了後も廊下で10分くらい、
立ち話ができたので、
目的は十分に果たせたと思います。

以前もブログで書きましたが、
ACT(アクト)という心理療法と
私がセミナーで教えている
ホリスティックコミュニケーションは
かなり考え方が似ています。

志村DrはACTの考え方に基づいて
治療をしているので、
その意味では私の考え方と
かなり共通していました。

コミュニケーション医学についても
少し話をしたのですが、
関心はもってくれたようでした。

次回のコミュニケーション医学研究会では
ぜひ志村Drをお呼びして、
そこでお話をしてもらいたいと考えています。

これをきっかけに、もう少し深い話ができ、
コミュニケーション医学を作っていく
仲間になってもらえたら嬉しいなと
ひそかに思った次第でした。

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