ブログ:なぜ新型コロナウイルスに不安を抱くのか

今まで5回にわたり、
新型コロナウイルス(以下CV)にまつわる
誤った理解がもたらす弊害について
話をしてきました。

今回はCVに対する不安の
根底にあるものは何かについて
お話しをしたいと思います。

よく耳にするのが、
CVは未知のウイルスなので
感染力が強いのではとか、
致死率が高いのではといった不安です。

未知のものに不安を覚えるのは、
人としての当然の心理ですから、
これは理解できます。

ただ、現状を見る限り、
インフルエンザに比べ感染力や致死率が
特に高いとは思えません。

にもかかわらず人々が不安を抱くのは、
もっと根本的なところに
その原因があるのではと私は思っています。
今回はそのことについて書かせてもらいます。

私たちは病気になると医者に診てもらい、
診断名をつけ薬などで治療してもらうというのが
当たり前のように思っています。

病気と言っても、風邪やがん、心筋梗塞など
広範囲にわたるため一括りにはできませんが、
ここではCVによるウイルス感染症を前提に
話をしていきます。

先ず大切になるのは、
何がCV感染症を治すのかということです。
答えはいたって単純です。
治すのは私たちの体に備わっている
免疫力(自然治癒力)です。

しかし免疫力が病気を治すという
あまりにも根本的で基本的な事実は、
実は、西洋医学の考え方には合わないのです。

なぜならば、西洋医学の考え方は
人間機械論に基づいているからです。

つまり、人間の身体は精巧な機械であり、
病気とは身体の一部(部品)の
不具合や故障によるものだという考え方です。

そのため、修理工(医者)が
壊れた部分や異常を見つけ(診断)、
それを修理したり除去したりすることで(治療)、
病気は治ると考え、
そのための手段が薬や手術なのです。

つまり、壊れた機械が
勝手によくなることはないように、
病気になった人間も、
自然によくなるという考え方は
西洋医学的な考え方にはそぐわないのです。

だからこそ病院に行くと必ず薬を出されるのです。
本当は、薬は不要であったとしても、
患者さんも薬をもらうのが当たり前だと
思っているところがあるので、
医者もつい薬を出してしまうのでしょう。

今回の場合について考えるならば、
CVというはっきりとした原因があり、
これが風邪症状や肺炎を引き起こしています。

検査はこの原因を特定し、
CV感染症だと診断するための手段になります。
ここまでは、きわめて西洋医学的な視点で
物事が進められます。

ところが最終目的である治療に関しては、
今回はその手段を持ち合わせていません。

通常ならば原因を特定したら、
それを排除すべき薬があり、
それで病気は治ると考えるのですが、
CV感染症に関しては、
その治療手段がないのです。

西洋医学の機械論的な考え方でいくと
具体的な治療法がなければ
それで手詰まり状態なのです。

だからこそ、
自分はCVに感染したのではと不安になり、
CVに対する治療法がないと聞くと慌て、
軽症者は家で安静にしていたらよいと言われても
戸惑ってしまうのではないのでしょうか。

実際には、身体の中の免疫系が機能し、
CVをやっつけてくれるので、
ほとんどの場合は自然治癒します。

しかし、西洋医学の人間機械論の考え方に
すっかり馴染んでいる人にとっては、
CVに感染したら、
第三者(医者)に何かしらの治療(薬の投与)を
してもらわなければ治らないような錯覚に
陥っているのです。

そのような思い込みがあるため、
医者が、治療と称する何かしらの作業を
何もしてくれないということが
患者に大きな不安を抱かせることに
なっているのではと私は考えています。

実際、インフルエンザには
そこまで不安はないように感じます。
多分、インフルエンザには抗ウイルス薬という
治療手段があるという思いが、
不安感を軽減してくれているのでは
ないでしょうか。

ところがインフルエンザは
毎年1,000万人以上の人が感染し、
1,000~3,000人が死んでいます。
ワクチンや抗ウイルス薬があるにも
かかわらずです。

今この瞬間も、多くの人が感染し、
毎日、数十人の人が亡くなっているのです。
実は、CV感染の比ではないのです。

もっとも
インフルエンザで使用される
タミフルなどの抗ウイルス薬も
ウイルスをやっつけるものではなく、
増殖をある程度抑えるだけのことしかできません。

そうすることで時間稼ぎをし、
あとは、免疫力がウイルスを退治してくれるのを
ひたすら待っているだけです。

さらに言うのであれば、
抗菌剤(抗生物質)よる治療を必要とする
細菌感染による肺炎であったとしても、
それで細菌を絶滅させられるわけではなく、
できることは、ある程度まで細菌を
少なくすることだけです。

抗菌剤で細菌の数が十分に少なくなれば
あとは免疫力が
残った細菌を駆逐してくれるのであり、
それで肺炎は治癒するのです。

もしも免疫力が働かない場合は、
いくら抗菌剤での治療をしても
最終的には亡くなります。
後天性免疫不全症候群(AIDS)の末期が
そのよい例です。

いずれにせよ、
身体に備わっている免疫力が治療の根本であり、
それがしっかりと機能してくれるからこそ
こういった感染症は治癒するのです。

そのため、普段から免疫力を低下させないよう、
日常生活での注意は必要でしょう。
特に、疲労や睡眠不足、ストレスといった要因は
免疫系の働きを低下させるので注意が必要です。

今回のCV騒動を機に、
病気を治す基本は免疫力であるという事実に
もっと目を向けてもらえるようになることを
願ってやみません。

なお、3月1日に開催した
「新型コロナウイルスについて
ホリスティックドクターが語る」という
私を含めた3人の医者による
講演会の動画ができました。

プレビュー版(約10分)でしたら
無料で見られますので
よろしかったらご覧ください。

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