去る11月15日~17日かけて
大阪で開催された
第2回日本心身医学関連学会に
参加してきました。

本来は心身医学会なのですが、
今回は、関連する学会が一堂に会して
10年に一度の関連学会として開催されました。

ここには、心身医学会の他に、
心療内科学会、歯科心身医学会、
皮膚科心身医学会、女性心身医学会、
小児心身医学界、耳鼻咽喉科心身医学会、
心療眼科研究会、保健医療行動科学会が
集まりました。

こうしてみると心身医学は、
様々な分野にまたがっていることが
よくわかります。

私も「実演、心理療法」というセッションで
ホリスティックコミュニケーションの実際を
デモンストレーションを見せるという形で
発表させて頂きました。

クライエントは、
主催者が事前に声かけをしてくれていた
若手のイケメン男性医師でした。

もちろん、どんな悩みを抱えているのか、
事前の打ち合わせは一切ない、
全くのぶっつけ本番のデモです。

おまけに時間はたったの15分。
悩みの内容によっては、
時間切れになってしまう可能性もありましたが、
まあ、なんとかなるでしょうという
いつもの根拠のない自信で乗り切りました。

幸い、今回は、
デモンストレーションにはちょうどよい
手ごろな問題でした。

彼の悩みは、
今している研究が思うように捗らず、
期限までにまとめられないかもしれないという
不安や焦りがあり、
どうしたらよいのだろうかというものでした。

この場合は、期限までに結果を出せるための
具体的な方法を引きだすことと、
結果が出せなかったときのことを考え、
不安や自己嫌悪の気持ちを
フォローするための作業の
両者が必要になります。

最初は解説を入れながらやっていましたが、
時間制限のこともあり、
中盤以降は解説なしで
自分のペースで進めてしまいましたが、
一応15分ちょうどで
まとめ上げることができました。

自分としては十分手応えがありましたし、
またクライエントの男性も
具体的な方法をいくつか思いつき、
また、うまくいかなくても
その時はその時だと思えるようになり
気持ちがとても楽になったという感想を
述べてくれたので
まあ合格点だったと思います。

ただデモンストレーションをやるときに
いつも感じることなのですが、
見ている側からすると、
そんなことなら誰でもできるんじゃないの、
といった雰囲気が十分に伝わってきます。

これは、クイズを出され、
答えを見たら「な~んだ」とか、
「そうだと思った」と感じるのと同じです。

答えを見れば誰だってわかりますが、
どうしたら答えに辿りつくかが重要であり、
そこには、それなりのコツがいるのですが、
それがなかなか伝わりません。

実際には、クライエントの悩みを聴き、
いくつかの核となる質問をすることで、
問題の解決に結びつくポイントを見つけ、
それを膨らませるという作業が必要になります。

その際、私が何を考え、
どんな意図を持ってその質問をしたのかは、
よほどブリーフセラピーに
精通している人でない限り
見ているだけではわからないと思います。

そんな思いもあり、
学会の1週間前にあった金沢での講演会では、
十分に時間があったので、
デモンストレーションでは
参加者の人に、
「あなたならどう考えますか?」
「どんな質問をしますか?」
「その質問をしようと思った意図は?」
といったことをたずねながら進めていきました。

すると案の定、
一般の人がやりがちな問題の原因探しや、
自分の興味の赴くままに質問をするとか、
すぐさま解決策を提案するといったことが
頻繁に見受けられました。

このように、参加者に直接たずねることで
普通の人と私の考え方や方向性がいかに違うのか
通常は、全体のことを考えずに
ただ単に自分が思ったように
話を進めようとしてしまうのかを
はっきりと認識してもらうことができました。

このような体験をしてもらうと、
デモで行われていることが、
本当の意味で理解できるし
簡単そうに見えても
実は、結構難しく奥深いことが
わかってもらえるのです。

本当は、学会でのデモンストレーションでも
そこまでやればよかったのでしょうが、
15分ではとても不可能です。

その意味で、
ただ単にデモンストレーションを見せるだけでは
限界を感じざるを得ませんでした。

今後、このような機会があったら
どうするかについては、
また考えたいと思います。