ブログ:「やる気」を無意識の視点から考える

皆さんは元旦に掲げた目標に向かって、
今も実行し続けていますか?
たいていの人は三日坊主で終わります。
それはなぜでしょう。

何か新しいことを始める場合、
人は、年度初めや誕生日といった
区切りのよい日からやろうと
考える傾向があります。
これも無意識のクセです。

ただし、頭で思うのとそれを実行すること、
さらにはそれを続けることとの間には、
大きな違いがあります。

例えば今年は英会話をマスターしようという
目標を掲げたとしましょう。
この目標が達成できるか否かは、
どこまで目的が明確になっているのか、
どれくらい勉強を続けるための工夫を
しているのかにかかっています。

ただ単に英会話がしゃべれるようになりたいと
思っている程度では
英会話を身につけるのは先ず無理です。

なぜならば、
英会話ができるようになりたいと
強く思えるだけの情報が
無意識の中にないからです。

例えば、アメリカ人の彼女と知り合ったので、
もっと自由に話がしたいとか、
お店に海外のお客さんがしばしば来るので、
ある程度英語ができないといけないとか
そんな状況であれば、
勉強をしようという気にもなります。

しかし今すぐ英語を使う必要性がない場合は、
よほど明確な目的や目標がない限り困難です。

つまり、一時的な思いつきや憧れは、
なんちゃってモードに過ぎません。
人は、無意識に刻み込まれた強い思いや
やらざるを得ない状況に追い込まれない限り、
本気モードにはならないのです。

では、本気モードがない限り、
英会話はマスターできないのでしょうか。

実はそんなことはありません。
それはもうひとつの要素である、
勉強を続けるための上手な工夫ができれば
英会話をマスターできる可能性があります。

その場合も、無意識の力を
上手に利用することが必要不可欠です。

人は何か新しいことをしようとする場合、
ほんの少しであればやってもいいかと思えるし、
実際続けることも可能です。
一方、それなりの労力や時間を要するようなことは
すぐに続かなくなります。

例えば、毎日1時間、
英会話の本を読むという目標を立てたとしても、
三日坊主に終わることはほぼ明らかです。

しかし、毎日1分だけ英文を読む
といのであれば、
これくらいならばできそうだと思えるので、
継続は可能です。

このように無意識は、
大きな変化を取り入れることには抵抗を示し、
すぐにしなくなるというクセがありますが、
「それくらいならいいか」と思えるような
小さな変化であれば続けることは可能です。

毎日1分だけ英文を読んだところで
英会話がマスターできるわけないと
思うかもしれませんが、
それは無意識のクセを知らない人の
言うことです。

たとえ1分であったとしても
英文を読み続けるということをしていると、
それは成功体験になります。

また気分がよければ1分ではなく、
3分や5分、時には30分くらい
勉強することもあるかもしれませんし、
そのような経験が、
結構自分もできるんだという自己効力感を
無意識の中に培うことになるのです。

英文を読むということを続けていることで、
このような成功体験や自己効力感が
積み重なってくると、
それがまた、新たな興味や可能性を
引きだすきっかけにもなります。

例えば、今まではラジオ英会話なんて
聞く気にもなれなかったのが、
ちょっと聞いてみようかなという気になったり、
本屋に行ったら、
なぜか英会話コーナーに足が向いてしまい、
とても面白そうな単語集があったら
つい買ってしまうということが起こるのです。

これらの行動はすべて、
無意識に蓄積された情報が
少しずつ、つながりを持ち始め、
英会話への関心を広げていった結果なのです。

こんなことのくり返しによって
ある時、ふと英会話の楽しみに
目覚めたりするのです。

ですから、
新しいことを始めようとする場合、
明確な目的や目標も大切ですが、
それをどうやって続けていくのか、
無意識のクセを知り、
それを上手に利用しながら、
やり方や計画を工夫することも大切なのです。

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