先日、三菱電機で
社員向けの講演会をさせてもらいました。
実を言うと、一般企業での講演会は
ちょっと苦手意識があります。

なぜかというと、
講演に来たくないのに来ている人も多く、
また、会社勤めの経験のない私が、
社員の人たちの関心を引くような話を
しないといけないからです。

今までも、何回か企業で
講演をさせて頂きましたが、
どうも反応が
あまりよくないなあという印象があります。

今回もすごくよかったというわけでは、
ありませんでしたが、
でも、結構準備に力を入れたせいか、
今までの中では一番ましだったように思います。

いつもは、仕事や日常生活に役立つようにと、
実践的な話をすることが多かったのですが、
今回は、あえて
論理的な話を多く取り入れてみました。

と言うのも、参加者の方々は、
皆さん機器を扱っている人ばかりなので、
当然思考回路も機械論的思考、
つまり原因志向になっています。

そのため、解決志向との違いを対比させながら、
論理的にわかりやすく解説したので、
多少は親しみを持ってもらえたのではないかと
勝手に思っています。

また、コミュニケーションの実際につては、
デモンストレーションを
2回見せることで対応しました。
その方が、どんな話をするよりも
興味を引けるかなと思ったからです。

今回の講演をするに当たり、
青木安輝さんの「解決志向の実践マネジメント」と
彼が訳した「組織の成果に直結する問題解決法
~ソリューション・フォーカス」を
ずいぶんと参考にさせてもらいました。

青木さんのことは20年以上前から
知っていましたが、
先日のブリーフサイコセラピー学会で
久しぶりに再会し、
彼の発表も聴かしてもらいました。

青木さんはセラピストではなく、
企業を相手に、
コンサルタントの仕事をしている方です。
ただし、そこで使っている手法は、
ブリーフセラピーそのものなのです。

ブリーフセラピーには
いくつかの種類がありますが、
その中で最も有名なのが解決志向アプローチ
(Solution focusd approach:SFA)です。
青木さんはこの手法を使って、
コンサルタントの仕事をしています。

私のホリスティックコミュニケーションも
ベースにはSFAがありますので、
その意味では同じ視点を持っていると言えます。

そんな青木さんに再会できたことで、
講演の準備がとてもはかどりました。
このタイミングでお会いできたことは
本当にラッキーでした。

また、今回青木さんの話を聴いて
新たな発見もありました。
それはブリーフセラピーを企業で使うことは
十分に可能だということを実感できたことです。

私は今まで、個人のカウンセリングを中心に、
ずっとやってきました。

一方、企業の場合は、どちらかと言うと
組織全体の問題を
どのようにして解決していったらよいのかという
全体的なつながりを
ひとまとめにして考える必要があります。

もちろん、課長や部長が特定の部下の問題で
悩んでいるというケースもあるので、
そのような場合は今まで通り
個人を対象としたかかわりでいけますが、
多くは組織やチーム全体の問題を対象とするため、
私が今までやってきた方法論とは
ずいぶん違うなという思いがありました。

でも考えてみると、
チーム全体を扱う方が、
逆にやりやすい点もあるということに
気づいたのです。

それは、複数の人がいるため、
個人でやる場合よりも、
多種多様な意見が出されるからです。

一人のアイデアには限界がありますが、
複数の人がいればそれだけ多くの
アイデアや解決策が出てくる可能性があります。
それは、解決を目指す話し合いの場合には、
とても都合がよいことになります。

意見の異なる複数の人との話し合いは、
とかく対立を生む傾向にありますが、
皆が目指すべき目的や方向性をはっきりさせ、
それに向かって実際に行動するための
アイデアを出すというのであれば、
対立を生むことはありません。

そのため、解決の方向性を持って
コミュニケーションを促すのには
ブリーフセラピーは
とても都合のよいスキルだと感じました。

もしかしたら、
個人の問題を解決するよりも
組織の問題を解決する方がやりやすいのではと、
そんなことまで思うようになりました。

今後私が、どのような方向でやっていくかは
まだ、全くの未知数ですが、
将来の可能性を考える上で、
今回の講演は、とてもよい機会になりました。