例えば、子供が親にゲームをねだるとき
「クラスの子はみんな持っている」と言います。
このときに「みんな」という表現はまさに
操作のための言葉です。

人はよく「みんな」という言葉を使います。
「みんな知っている」
「みんな言っている」
「みんなやっている」
といった具合です。

ところがこのときの「みんな」とは
意味的には全員ということになりますが、
実際には違います。

では、「みんな」とは
何人くらいのことを言うのでしょうか。

もちろん一人ではありません。
二人だけの場合もみんなとは言いません。
では三人だったらどうでしょうか。

実は、私たちは三人以上になると
「三人もいるということは、きっとほとんどの人が
同じように思っているに違いない」と、
自分の都合のよいように解釈してしまい
それを「みんな」と表現してしまう
クセがあるようです。

職場の仲間に
「あなたは問題行動が多いとみんな言っているよ」
と意地悪っぽく言われたら
さすがに心にグサッと突き刺さります。

ところが、
みんなとは三人以上のときに使う言葉なので
十数人いる職場の仲間のうちのその他大勢は
実際にはそんなことは言っていないというのが
現実です。

その事実を知っていれば、
そのような心無い言葉もある程度は
聞き流すことができるのではないでしょうか。

このように、私たちは日常の中で
知ってか知らずか、言葉を使った印象操作を
頻繁にしています。

そうだとわかっていても、
無意識がつい反応してしまうため、
どうしても、その言葉に
左右されてしまうことは避けられません。

言葉の使い方によっては、それとはなしに
相手に希望を持たせることもできれば
相手を落ち込ませることもできてしまうのです。
まさに諸刃の剣です。

同じ使うなら、人に希望や可能性を持たせるような、
そんな使い方を意識したいものです。