ブログ:「情熱」への誤解
一般的に、「情熱」をもって
取り組むことはとても大切であり、
それが成功の鍵だとも言われています。
しかし一方で、
「情熱は長期的な仕事の生産性を下げる」
「情熱が強くなるほど逆境に弱くなる」
「情熱は自分を見る目を曇らせる」
という研究結果もあります。
言われてみると確かにそうかもしれません。
情熱で突き進めるのは最初の方だけであり、
長い目でみると疲労感はつのり、
モチベーションは下がる傾向にあるのは
経験的にわかります。
また、情熱を持って取り組んだことでも
途中で挫折したり、
やりがいを見いだせなくなることも
しばしばです
そうなると、
自分と仕事を切り離すことができない人は
立ち直るのに時間がかかることになります。
さらに情熱家は上司や同僚からの評価がよく
そのため自分にうぬぼれる傾向にある人が
多いこともわかっています。
そのため、自分ではできているつもりでも
実際にはあまりできていないということは
普通にあるのです。
要するに、最初は自信過剰のおかげで
うまくいくかもしれませんが、
本当の実力がなければ、
長期的に見ると失敗は避けられないと
いうことになります。
情熱とは、そんな厄介なものなのです。
そもそも情熱とは
自然発生的に生じるものであり、
持とうと思って持てるものではありません。
岡本太郎も言っているように、
「情熱を注ぎ込めるものを
最初から持っている人などいない」のです。
つまり情熱を持って取り組むのではなく、
まずは何事にもトライしてみることの方が
大切なのです。
それを続けているうちに、
思わぬ発見をしたり、
興味を持つようになったりするものなのです。
要するに情熱とは、
自分の内面に眠っているものではなく、
努力や経験を通して、
少しずつ養うものなのです。
ですから、
「自分は仕事に情熱を持っているか?」
などと問う必要はなく、
夢中になれるものがなかったとしても
それは夢中になれるものが見つかるまでの
過渡期にあるだけのことです。
いろいろと試してみて
熱意が出てきたらラッキーくらいの
スタンスで向き合っていればよいのです。
そう考えると、
「大きな目標を持て」といのも
少々違和感があります。
確かに、目標を設定することで
モチベーションは高まり、
実際に目標を達成する確率が上がります。
しかしその一方で、
目標を設定することのデメリットも
指摘されています。
実際、高い目標は一部の強者にしか
達成できないことがわかっています。
つまり高い目標を立てることは
少数の「勝ち組」と
大量の「負け組」を作るだけなのです。
また目標を立てることで
モチベーションが下がるとも言われています。
体重を5kg減らすとか、
1日1km走るという目標を立てても
たいていの人は途中でやめてしまいます。
多くの人は目標の設定の仕方に問題があるため
うまくいかないことが多く、
結果として敗北感を味わい
モチベーションを下げることになるのです。
単純作業であれば目標設定で
パフォーマンスは上がりますが、
創造性が必要な作業では
目標設定はパフォーマンスを
下げてしまうのです。
いずれにせよ
情熱や高い目標を持つことは
よいことだと思われがちですが、
実際はそうとも言い切れないようです。
皆さんはどう思われますか?
