ブログ:居酒屋での心理療法
先日、学会出張で盛岡に行ってきました。
夜の7時頃にホテルに到着、
近くの居酒屋で飲もうと
ぷらぷらと歩きながら
店を探していました。
するとお店の前で
メニュー表を持った女性が
「居酒屋です、いかがですか?」と
少々疲れ気味の声でつぶやいていました。
実は、ホテルを探す際に、
駅の反対側に出てしまい、
延々1時間もあいだ
人気のない道を歩き続けてたという
大失敗を犯していたため、
すでにあれこれ店を探そうという気力は
完全に失われていました。
そんなこともあり、
どのお店でもいいやと思っていたところに
「居酒屋」という言葉が耳に入ってきたので
そのままそこのお店に
入ることにしたのです。
「行きます」と言うと、
その女性は驚いたように
「えっ!いいんですか?」と言うのです。
何か入ってはまずいお店かな?とも
思ったのですが、
とりあえず入ることにしました。
2階までの階段を上りながら
彼女は振り向きざまに
「1時間立っていたんですけど
一人もお客さんが来てくれなくて、
だからすごく嬉しくて!」と言い、
ニコニコしながら
店内まで案内してくれました。
お店に入ると、
結構、広めの普通の居酒屋でした。
しかし客は誰もおらず、
店長と思われる人を含めた3人が
暇そうに雑談をしていました。
確かに、こんな暇な店だと
彼女が「いいんですか?」と
つぶやいてしまうのもうなずけます。
誰もいないカウンターにすわり、
瓶ビールと刺身や塩だれキャベツ等を注文、
ビールを一口のんだところで
ようやくホッとしました。
かれこれ1時間くらい経ったでしょうか、
3本目のビールを飲んでいると、
外で声かけをしてくれた女性が店に戻り、
店員姿になって私のすぐ横に来て
「どこから来られたんですか」と
話しかけてくれました。
「滋賀県です」と言うと、
わかったような、わからないような顔を
していたので、
「滋賀県ってどこにあるかわかる?」
とたずねました。
すると「九州?、四国?」との答え、
滋賀県は日本で最もマイナーな県なので
仕方ないなあと思いながらも、
その後色々と話をしていました。
彼女は今二十歳で、
美容師専門学校に通っている学生でした。
たわいない話をしながら、
今だと思い「前提を含んだ質問」をしました。
「それに対して彼氏は何て言ってたの?」
彼女は、一瞬ためらいながらも、
その質問に答えてくれました。
もちろん、彼女に彼氏がいるかどうかなど
聞いていませんでした。
でも彼氏がいるという「前提」で
聞いてしまうのが、
「前提を含んだ質問」であり、
言いにくいことをさらっと言わせるときに
よく使うテクニックです。
この質問をきっかけに、
カウンターは恋愛相談所と化し
結婚するべきか否か、
今後どうすればいいかといった相談で
ずいぶんと話が盛り上がりました。
恋愛や結婚にはいくつものパターンや
考え方があるという話をすると、
結構、のめり込んでいました。
相変わらずお店も暇で
彼女も店長から話をしていてもいいという
許可をもらったとのことだったので、
その後は、お酒や焼き鳥をごちそうして
3時間くらいずっと話をしていました。
若い女性と飲むことなど今は全くないので
久しぶりに新鮮な気分で
楽しい時間を過ごさせてもらいまいた。
