誰かに悩み相談を持ちかけられたときに
皆さんならどのような対応をされますか。

たいていの場合は、
何とかその問題を解決すべく
一生懸命にあれこれと考え、
これならと思えるアドバイスを
したりするのではないでしょうか。

もちろんそれが、殊の外相談者にフィットし、
それを機に問題がみるみる解決へと向かった、
ということも、無きにしも非ずです。

しかし、そのようなドンピシャのアドバイスは
めったにできるものではありません。

それどころか、
よかれと思ってしたアドバイスが、
さらなる混乱を生み、
状況をかえって悪くしてしまうということも
しばしばあります。

実は人は、悩みや問題を抱えているときには、
同じことをずっと考えてしまい、
なかなか出口が見えない状況に
陥るのが普通です。

そのような状況で、
何とかしようと考えれば考える程、
さらに深みにはまってしまい、
いつまでたっても解決には至りません。

これは悩みを抱えている本人はもちろんのこと、
その問題を何とか解決してあげたいと思っている
セラピストやアドバイザーも
同じ状況に陥ります。

つまり、悩んでいる人であれ、
その悩みの相談を受けた人であれ、
なんとか問題を解決しなければという思いが
強ければ強いほど堂々巡りに陥り、
そこからなかなか
抜け出せなくなってしまうのです。

では、問題を抱えている人の相談にのる場合、
どうしたらうまく対応ができるのでしょうか。

そのためのコツが
「問題を解決しようとしない」
ということなのです。

え!解決しようとしない?どういうこと?
と、思ったかもしれませんが、
ここはとても大切なところです。

実は、解決しようという思いは、
視野を狭めてしまい、
解決の糸口を見えなくさせてしまうのです。

先ずは、何とかしようという思いは脇に置き、
とりあえず相手の話を
聴いてあげるのが先決です。

ただし、ただひたすら相手の話を聴いていれば
それでよいというものでもありません。

コミュニケーションはキャッチボールなので、
相手は話をする方で、
自分は話を聴く方というのは、
一方通行でちょっと不自然な気がします。

あくまでもお互いが話をしながら、
しかも相手が解決のヒントに気づくことの
妨げにならないようなコミュニケーションが
大切です。

その最も有効は方法が、
「できていること」や「できそうなこと」を
たずねる質問なのです。

相手に自由に話をしてもらうだけでは、
自分の視点でしか物事が見られず、
またどうしてもネガティブな話が
中心になってしまいます。

だからこそ「できていること」に
目が向くような質問をするのです。
そうすれば自ずと視点が変わり、
解決のヒントも見つけやすくなるのです。

「できていること」や「できそうなこと」が
たくさん出てくれば出てくるほど、
それだけ解決のきっかけがみつかる可能性も
高くなります。

問題は解決しようとするのではなく、
視点を変えざるをえない「質問」をすることで、
解決のヒントに気づきやすい状況を作ってあげれば
それでよいのです。