ブログ:無意識の力が人を動かす

以前、東京に出張した際、
空いていた午前中の時間を利用して
映画を見ました。
その中でカレーライスを食べるシーンがあり、
それを見ながら、美味しそうだなと思ったのです。

ただそのシーンは一瞬だったので、
映画を見終わった頃には
すっかり忘れていました。

予定の仕事も夕方には終わり、
その後、夕食は何を食べようかと
一人町中をさまよっていました。

いつもは、ホテルの近くにある居酒屋で
ビールを飲みながら
刺身や焼き鳥を食べるのが常でした。

ところがなぜかその日は、
無性にご飯ものが食べたくなり、
商店街をブラブラ歩いていると、
カレーハウスCoCo壱番屋の看板が目に止まり、
そのままそこに入ることにしました。

家でも夕食はおかずだけで白米は食べません。
ですから私にとって、
夕食時にご飯ものを食べるというのは
極めて稀なことなのです。

カレーを食べていると、
ふと、午前中に映画で見た
カレーライスを食べている光景を思い出しました。

そのとき初めて気づきました。
無意識に取り込まれた
カレーライスが美味しそうという情報が
夕食にカレーライスを
食べるという選択をさせていたのです!

講演やセミナーでは
無意識がその人の行動や選択の
半分以上を占めているとか、
知らず知らずのうちにしている行動のほとんどは、
無意識からの情報によって動いている、
といったことを散々言っていたのですが、
このとき改めて
無意識の力の威力を感じた次第でした。

実は、同じような経験が以前にもありました。
京都に映画を見に行こうと列車に乗ったのですが、
途中で列車が止まってしまい、
結局30分ほど遅れて京都に着きました。

そのため見ようと思っていた映画は
すでに始まってしまっていたので、
見るのを諦めました。

でも、せっかく来たのだから
何か他の映画を見ようと思い、
上映している映画のリストを眺めたのですが、
これと言って見たいという映画は
ありませんでした。

仕方なく、これでいいかと思い、
適当に選んだ映画を見ました。
何を見たかも今になっては
覚えていませんが、
次の日にパソコンを開いたときの衝撃は
よく覚えています。

パソコンを開け、
いつものようにインターネットにつなげると、
何とそこには、先日見た映画の宣伝が、
右横の部分に載っているではないですか!

その宣伝は、毎日パソコンを開ける度に目に入るので
存在は知っていましたが、
全く興味もなかったので、
いつもスルーしていました。

でもそのときに、はっきりとわかりました。
その映画の宣伝の情報が、
私の無意識の中にしっかりと
取り込まれていたということが。

この無意識に蓄えられた情報が、
私にそれ映画を選択させたことは明らかでした。

このように宣伝や広告は、
その情報を無意識の中に刷り込み、
知らず知らずのうちに、
消費者にその商品を買わせるための
有用な戦略になります。

私たちはその戦略に
まんまと引っかかっているということです。
でも無意識に働きかけるこの戦略は、
知らず知らずのうちに
私たちの判断や行動に影響を及ぼすので、
気がついたときにはもう遅いのです。

これが無意識の影響力のすごいところであり、
怖いところでもあるのです。

皆さんは、このような経験はありませんか。

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