カウンセリングでも、言語化することは、
様々な気づきが得られるため
とても大切なことだと言われています。

それは言語化という作業により、
無意識レベルにある有用な情報を
うまく引きだし、意識化することで
「気づく」という状態を
作り出していることに他なりません。

その一方で、
言語化するという行為が
逆に無意識レベルに働きかけ、
それにより、知らず知らずのうちに
行動に変化をもたらすということもあります。

例えば、かけ声などはごく一般的です。
やらなくてはいけないことがあるにもかかわらず、
ダラダラしてしまっているときに、
「よし!やろう!」と言って気合いを入れると
自ずと仕事に取りかかろうという気になり、
実際、行動に移すことができます。

このときの気合いを入れる言葉、
「よし!やろう!」などは、
言語化することで
ダラダラ行動を仕事行動に変える典型例でしょう。

以前、心療内科医をしていた際、
よく使っていたのが「まあ、いいか」療法です。
これは主にネガティブな思いに
頭が支配されてしまったときに、
この「まあ、いいか」という言葉を呟くことで、
その思いがなくなるというものです。

例えば、以前「死にたい」という思いが
頭から離れないという患者さんがいたのですが、
そのような思いが強くなったら
「まあ、いいか」という言葉を
心の中ででもいいから、
繰り返し呟くように言いました。

これは、呟いているうちに
「まあ、いいか」という言葉に
次第に感情が伴うようになり
本当に「まあ、いいか」という気になるので、
実際、死にたいという気持ちがなくなるため
このような患者さんには
とても有効な治療法になります

以来、この患者さんは死にたいという気になると、
この言葉を繰り返すようになり、
次第に死にたいという思いも薄れ、
だんだんと元気になっていきました。

これなども、「言語化」が無意識に働きかけ、
それが思いや行動に変化をもたらすという、
ひとつの例です。

みなさんも「言語化」を日常にうまく取り入れ
自分の行動を変える工夫をしてみませんか。