通常のコミュニケーションではなかなかうまくいかない
 

 看護の現場では、患者さんとのコミュニケーションもさることながら、スタッフの意欲を高めたり、スタッフ間のトラブルを解決したりする必要も出てきます。その際、ただ単に話を聴き、それに対してこうしたらよいとアドバイスをしても、うまく対処できないことがしばしばです。
 通常、カウンセリングでは傾聴や受容、共感といったことが重要視されていますが、看護の現場では、それだけで問題が解決されることはほとんどありません。悩みや問題を抱えているナースの話を聴くことは重要ですが、最も大切なことは、問題を明確にし、それに対して何をしたらよいのかという、解決に向けての具体的な第一歩を見つけることです。その際に必要不可欠なのが「質問力」です。

問題の原因を探っても解決にはならない

 例えば、問題を抱えているナースに対して、「なんでうまくできないのか」「どうしてすぐにトラブルになってしまうのか」といった具合に、問題の原因を探るための質問をすることが一般的ですが、これはしばしば相手を追い詰め、かえって落ち込ませてしまうことになりかねません。なぜならば、原因を探っていく質問は、そのナースの欠点や問題点をあらわにし、その改善を迫るようなかかわりになってしまうからです。例えば「もっと慎重に対応する」「もっと丁寧に関わる」「もっと優しくする」といった解決策に辿りついたとしても、それらがなかなかできないから問題やトラブルになっているのであり、それを変えろと言われても、そう簡単に変えることなどできないのです。それどころか、そう言われることでより一層反発されたり、信頼関係が崩れたりすることにもなりかねません。


「心の治癒力」を引きだす質問力を身につける

 このセミナーで学ぶ「質問力」とは、原因を追求するのではなく、ナースが持っている力をうまく引きだすことを主眼とした質問の仕方です。つまり「できないこと」に目を向けるのではなく、「できていること」「できそうなこと」に目を向け、それを引きだすような質問をしていきます。そうすれば、ナースも知らず知らずのうちに、自分にでもできる解決策に気づき、自らの力で前に進むようになってきます。そのような、ナースの「心の治癒力」を引きだすような質問力をつけるのがこのセミナーの目的です。

 是非、このセミナーで「質問力」を身につけ、スタッフそれぞれの持ち味を遺憾なく発揮し、問題解決に対して前向きに取り組んでいける組織作りができるようになることを願ってやみません。
 なお、このセミナーは「ホリスティックコミュニケーション実践セミナー」の内容の一部を看護師長・主任向けに改変したものです。

 

看護師長・主任のための「質問力」2dayセミナー(終了)

日程 平成30年5 月5日(土)・6日(日)(10時~17時)
会場 アスニー山科(京都)
対象:看護師長・主任(またはそれに準ずる方)

参加費 40,000円(実践セミナー卒業生は1万円)

 

申込み方法

1) 下記のフォームから、お申し込み下さい。

2) セミナー開催日の1週間前までに、下記の振込先に受講料をお振り込み下さい。 

    振込先 滋賀中央信用金庫 河瀬支店
          普通口座 65232 
          口 座 名 クロマルタカハル