ブログ:「なごみ」との出会い
先日、たまたま一冊の本が目に入り
購入しまいた。
茂木健一郎著、「なごみの道」
(早川書房)です。
実は茂木さんは9年前に
大阪で開催したシンポジウムにお呼びし
講演をしてもらったことがあります。
シンポジウムは10時半から始まり、
4人の演者に1時間ずつ
講演をしてもらうというものでした。
通常、茂木さんのような
超有名人は自分の出番の直前に会場に入り
終了後はさっさと帰るというのが
パターンです。
実際、演者の一人であった
メンタリストDaiGoはそのパターンでした。
ところが茂木さんは違っていました。
なんと舞台の袖に椅子を持ってきて
各演者の話をすべて聴いていたのです。
この光景をみて
茂木さんという人は
物事に真摯に向き合う人なんだなと
感じました。
そんな茂木さんに興味を持ち、
本もたくさん読んでいましたが
最近は読む機会がなくなっていました。
ところが先日、本屋に行くと
「なごみの道」というタイトルが目に入り
著者が茂木さんであることを知り、
すぐさま購入しました。
実は、先週もブログに書いたように
現在、院内のマスク問題に
エネルギーを注いでいます。
その際、どのような伝え方をすれば
私の言わんとすることがみんなに届くかを
ずっと考えていました。
それまでは、
「失われた笑顔を院内に取り戻したい」を
チャッチフレーズに
皆さんに訴えていました。
そして今回、
もう少しみなさんに響くような言葉はないか、
あれこれ思っているときに、
ふと「なごみの道」というタイトルが
目に入ったのです。
これがまさに「引き寄せ」であり、
脳科学的に言えばRAS(毛様体賦活系)が
機能した結果とも言えます。
この言葉を見た瞬間、これだと思いました。
なごみは「和み」と書き、
心や場の緊張をほぐし、
穏やかで安らぎのある状態を
意味する言葉です。
現在のように
マスクをした状態で医者やナースが
患者さんと会話をするという状況では
「なごみ」は生まれません。
マスクをしているということは、
私は感染から自分を守るために、
あなたとの関わりに距離を置きますという
潜在的な思いの表れです。
さらに素顔や笑顔は見せたくないという
意思表示にもなっており、
患者さんとの関わりにおいて、
壁や溝を作る行為だと思うのです。
もっとも当の本人は、
そんなことには
全く気づいていないと思います。
しかし患者さんからすれば、
マスクをしている医療者との会話は、
安らぎや穏やかさを欠き、
どこか寛げない感じをもっているのでは
ないでしょうか。
これがまさに
「なごみ」の欠如だと思うのです。
過剰なマスクの着用により
失われた「なごみ」を取り戻すことは、
患者さんの心に
安らぎや穏やかさを回復させることであり、
延いては病気や症状の改善を
促すことにもつながるのです。
院内に笑顔を取り戻すことは、
同時に「なごみ」を
取り戻すことでもあります。
コロナ禍を通して染みついてしまった
過剰なマスクの着用という悪習慣を
どのようにして変えていけばよいのか、
今はまだ五里霧中です。
しばらくの間は、
こんな手探り状態が続くと思いますが、
再び「笑顔」と「なごみ」が
院内に戻ってくる日を夢見て
今は可能性のあることをひとつずつ
実行していこうと思っています。
