ブログ:怠け者の自分を最適化する方法
私たちはしばしば
ものごとを先送りしてしまいます。
もちろん、すぐに期限が来てしまうものや
どうしてもやらなくてはいけないことは
やらざるを得ないのでやるのですが、
資格試験や動画の視聴などは
今すぐやらなくても大丈夫だと思うと
つい先送りする傾向があります。
ここには、
「将来手に入る利益」よりも
「目の前にある利益」を
優先してしまうという
「現在志向バイアス」が働いています。
資格勉強をすると決めたのに、
今日はしんどいからやめて
明日にしようと思うのがその典型例です。
資格が取れるという将来の利益よりも、
休んで楽をしたいという
現在の利益を優先してしまうために
このようなことになってしまうのです。
ではどうしたら
現在志向バイアスから逃れ、
物事の先送りをせずに
やるべきことができるでしょうか。
それはやるべきことや目標の解析度を
高くすることです。
つまり、1年という期間ではなく、
1週間、1日、1時間というように
短い単位で目標を設定するのです。
その方が、
今日やるべきことの解析度が高くなるため
先送りによる遅れが減るのです。
1/100プランニングという方法もあります。
実現したい目標を数値化し、
その1/100の小さな目標を設定して
実践するという方法です。
300ページの本を
3ヶ月で読もうとするならば
1日3ページずつ読むという目標を
設定すればよいのです。
ただし、そのような目標が設定できても
いざ実行となると、
これまたなかなかできないことも
しばしばです。
その場合は、
「2ミニッツ・スターター」という
方法があります。
これは、まずは2分だけやるというものです。
私は2分ではなく
1分でもいいと思っています。
人は第一歩を踏み出してしまえば
後は何とかなることが多いからです。
いかに最初の一歩を踏み出せるか、
そのための工夫が重要になってくるのです。
逆にやめようと思っているのに
なかなかやめられないということも
よくあります。
クレーンゲームで目当ての商品が
あと少しで取れそうだと感じたとき
取れるまでゲームをしてしまうとか、
寝ないといけないのに、
ついスマホでドラマや映画を
見続けてしまうという場合です。
ここには、
未完成で中断した作業は完了するまで
やりたくなってしまうという
「オヴシアンキーナー効果」が
関与しています。
動画配信サービスの「第一話無料」とか
分冊百科の創刊号は280円といったような
極端に安い値段で販売されているのも
この心理を利用しています。
最初の一歩のハードルを
極端に低くすることで
商品を購入しやすくしておくのです。
一度購入してくれたら、
オヴシアンキーナー効果により
途中でやめられなくなり、
ずっと購入してくれる確率が
高くなるというわけです。
また「あと○○円買えば送料無料!」と
言われると、
それならばもう少し買おうと
思ってしまうこともよくあります。
ここには、
送料無料になるまで買わないと
損をした気分になってしまうという心理が
働いています。
これが「サンクコスト効果」です。
これは、
続けても無駄だと思っているのに、
それまで費やしたお金や時間、
労力などを考えるとやめられず、
ついついやり続けてしまう心理のことです。
ダメな恋人と分かっていながら、
長年付合っているので
なかなか別れられないとか、
何年も前から進めていた
大きなプロジェクトの雲行きが怪しいが
すでにかなりのお金を投資しているので
今さらやめられないという場合が
その典型例です。
ここには、
今までの努力が水の泡になる、
今さらやめるのはもったいない、
もう少し頑張ったら
よくなるかもしれないという心理が
背景にあります。
さらに、「現状維持バイアス」も
やめられないという心理に
影響を与えています。
これは変化を嫌い、
現状のままでいたいと思ってしまう心理です。
また、もう使わないと思っているモノでも
なかなか捨てられないで困るという人も
たくさんいます。
特に思い出の品や服が捨てられないとか
いつかまた読むかもしれないと思い、
本や雑誌が捨てられないという人は
結構います。
ここには「保有効果」が関与しています。
保有効果とは、
自分が所有するものには高い価値を感じ、
手放したくないと感じる心理です。
不要なモノを溜め込むことは、
限られた住まいのスペースの
無駄遣いをしていることになります。
賃貸住宅であれば、
そのスペースの家賃を
余計に払っている計算になります。
そのようなモノは捨てたところで
あとあと必要になって困ったということは
まず起こりません。
そのようなモノがなかなか捨てられない人は
誰か知り合い、または業者に頼んで、
すべてを一気に捨ててもらうというのが
私はよい方法だと思っています。