ブログ:SDGsのウソ
以前から胡散臭いなと思っていた
SDGsについてですが、
面白い本を見つけたので
読んでみました。
池田清彦著、
「SDGsの大嘘」(宝島社新書)です。
池田氏はカミキリムシの収集家としても
知られている生物学者であり、
以前、講演会にお呼びしたこともあります。
環境問題にも詳しく、
だからこそ、今の対応にも
言いたいことが
たくさんあるのだと思います。
SDGsとはご存じのように
「持続可能な開発目標」のことで、
今ある社会問題について
世界中のみんなで協力して
取り組んでいきましょうというものです。
例えば、スーパーなどのレジ袋の有料化は
「海の豊かさを守ろう」という
SDGsの目標のひとつに対して
日本政府が行なった行動です。
SDGsには17の目標があります。
1,貧困をなくそう
2,飢餓をゼロに
3,すべての人に健康と福祉を
環境問題への目標には
7,エネルギーをみんなに そしてクリーンに
13,気候変動に具体的な対策を
14,海の豊かさを守ろう
15,陸の豊かさを守ろう
などがあります。
こんな項目が17続きます。
これらの目標は、
誰もが当然で正しいと思い、
決して反対できないような
内容になっています。
その一方で、
誰もが実現不可能だと感じており、
絵に描いた餅であることは
内心わかっているとは思います。
「すべてに」なんてことは
できないのは明らかです。
ただ、そんなことを公言したら
みんなから批判されるであろうことも
十分に察しがつきます。
でも、池田氏はそれを
この本で堂々と言っており、
当然、その根拠や自分の考えも
書いているのが面白いところです。
SDGsの問題点は表面的なことを
見ていても何も見えてきません。
なぜ、SDGsが出てきたのか、
世界はこの目標に向かって
どうして動こうとしているのか、
その点に目を向けなくては
本当の問題点は見えてこないのです。
SDGsは2012年に
リオデジャネイロで行われた
国連持続可能な開発会議で
議論がスタートしました。
その後、2015年9月25日に
国連総会で持続可能な開発のための
17の国際目標が採択されました。
もっとも、SDGsが決定されたのも
前回のブログでお話しした
ダボス会議での啓発がきっかけとされます。
このことからもわかるように
SDGsもお金の臭いがプンプンするのです。
つまり、SDGsの目標を
錦の御旗として掲げ、
その大義名分のもと、
大企業やグローバリストの面々が
「今だけ金だけ自分だけ」の精神で
どんどん富を生み出す仕組みを
作ろうとしている意図が見えるのです。
その中心になっているのが
「環境ビジネス」です。
今では、温暖化の原因は
CO2(二酸化炭素)だと言われ、
脱炭素や自然エネルギーの
推進といったことが
盛んに言われています。
(実際はCO2だけではないのですが…)
そのため走行時にCO2を排出しない
電気自動車を推進する動きが
中国やヨーロッパで盛んに
なっています。
こう見ると電気自動車はエコであり
CO2の削減にも大きく貢献するように
思われます。
ところが実際はそうではありません。
電気自動車のバッテリーは
リチウムイオン電池が主流であり、
その製造過程で大量のCO2が
排出されることになります。
それだけではありません。
電気自動車に必要な
リチウムやコバルトなどの
レアメタルの採掘による環境破壊も
大きな問題になっています。
特に、コバルトの主要な供給国である
コンゴでの違法採掘や労働問題は深刻です。
また、採掘過程で発生する
有害物質や廃棄物が適切に処理されないことによる
土壌や水質汚染の問題も深刻です。
さらに、バッテリーのリサイクルも
課題となっています。
廃棄された電気自動車のバッテリーには
リチウムイオン電池にはレアメタルが含まれており、
適切に処理されない場合、
土壌や水質汚染を引き起こす可能性があります。
総合的に見ると、電気自動車は
走行中の環境負荷が低い一方、
製造と廃棄時の環境負荷が高い車なのです。
環境によいとはとても言えないのですが、
これが大手企業によって、
どんどん開発、生産が進められています。
実は、自然エネルギーの代表である
太陽光パネルの生産や破棄においても
電気自動車と同様、
問題が指摘されています。
太陽光パネルには
カドミウムテルライト、銅、インジウム
ガリウム、セレンといった
有害物質が含まれています。
太陽光パネルの破損や破棄により
これらの有害物質が水や土に流れだし、
水質汚染や土壌汚染の原因になります。
また大量のパネルを設置することによる
森林伐採などによる環境破壊は
皆さんもよくご存じのことだと思います。
さらに太陽光パネルを設置した土地は
土壌の微生物に悪影響を及ぼし、
農作物を育てる栄養素もなくなるため
死んだ土地となり、
再び農地として使うことは
かなり難しいと言われています。
要するに、
環境問題を解決するという大義名分のもと、
環境を破壊しCO2を大量に排出しながらも
電気自動車や太陽光パネルを生産し、
どんどんお金儲けをしましょうという思惑が
SDGsの背後にはあるのです。
「地獄への道は善意で敷き詰められている」
とは、まさにこのことだと思います。
心が痛みますね。
我が家は県産材を使い、気密性の低い作りになっていて日本風土に根差した木組みの家です。
コンクリートの立ち上げがなく、地震の際には家が揺れて移動してしまう可能性がありますが、設計者の先生は「ずれたら戻せば良いだけですから」と。
(実際に熊本地震の際にはずれました。)
そんな先生の考え方が好きで設計をお願いしました。本来は夏場にエアコンがいらない風通しの良い家ですが、最近の夏は熱風しか入らず、夜も涼しくならないのでエアコンが必要になりました。
地球はどうなってしまうんでしょうね。。。