ブログ:原因解消思考と最終目的逆算思考

私が主催している
コミュニケーションセミナーでは
悩みや問題を解決するための手段として
ブリーフセラピーの考え方を
基本に置いています。

これは問題の原因を追求するのではなく、
直接、解決に焦点を当てるというものです。

この考え方はビジネスの世界で
十分に利用価値があると思うのですが、
そのことについて書いてある本を
たまたま見つけました。

それが木下勝寿著、
「時間最短化、成果最大化の法則」
(ダイヤモンド社)です。

著者は、今や売上利益何十億?という
会社の社長です。

私はビジネスやお金儲けには興味がなく、
そのためか、この著者の考え方に
全面的に賛同するわけではないのですが、
部分的にはなるほどと
思えるところはありました。

最も共感できたのが、
原因解消思考と
最終目的逆算思考についてです。

原因解消思考とは、
問題の原因を考え、
それを解消するというものです。

一方の最終目的逆算思考とは、
最終的にどうなりたいかから逆算して
問題解決の方法を考えるというやり方です。

私もセミナーで、
原因思考と解決思考の話をしており、
基本的な考え方は一緒です。

ただしビジネスの世界での悩みと
個人や人間関係の悩みとでは
内容が異なることも多いのですが、
参考にできるところも多くありました。

例えば、
もともとうまくいっていたことが
うまくいかなくなった場合、
それを「元に戻す」ためには、
原因解消思考が向いていると
書いてありました。

確かに、
今までうまくいっていたことが、
うまくいかなくなったというのは
何か今までと異なることがあるわけであり
それが原因だと考えるはよいかと思います。

ただし、その原因が解消できるようなもの、
例えばパソコンのソフトを
以前のものに戻すというのは
できるかもしれません。

一方で、人の心や人間関係が原因の場合は
そう簡単ではありません。

例えば、
やる気がなくなったことが原因だとか、
新たにメンバーに加わったAさんと
合わないことが原因という場合、
それに対する対処は
そう簡単ではないと思います。

ですから、
原因解消思考がうまく適用できるのは
物質的なことや
ちょっとした変更だけで
対応可能な場合だと思います。

今まで私は原因を見つけるという視点は
あまり重視していなかったので、
今までうまくいっていたことが
うまくいかなくなった場合には、
とりあえず原因に目を向けてみるというのは
やる価値があると思いました。

一方の最終目的逆算思考ですが、
これは私もセミナーで教えているので
十分に共感できました。

最終目的逆算思考は、
目標に向かって
新たなチャレンジをすることで
問題解決を図る場合に役立ちます。

さらに、この思考法には
着眼法と苦情法があります。

着眼法とは、
成功例に学ぶということです。

目標を達成するためには、
同じような目標を達成した人の
行動や考え方を
取り入れてみるという考え方です。

また苦情法は、目標を達成するためには
どのような課題をクリアすればよいか、
様々な視点から考えてみるという方法です。

私の場合、問題解決のためには
どんなことをすればよいかという
その答えは自分の中にあるという前提があり
それを引き出すために
いろいろな質問をするという方法を
取っています。

ただし、そこには限界があります。

いくら本人の中に答えがあると言っても、
質問をするだけで、
それが必ずしも出てくるとは限りませんし、
ましてや本人が全く知らない方法がある場合、
誰かがそれを教えてあげる必要があります。

その意味では、
提案やアドバイスも
時には重要になってきます。

最終目的逆算思考は、
まさにその点を指摘しているのです。

つまり、問題解決をするためには
新たな視点や考え方、アイデアが
必要だということです。

だからこそ、
常に学んだりリサーチしたりして、
新たな考え方やアイデアを取り入れることが
必要不可欠になってきます。

ビジネスの世界では、
これを仲間同士で話し合いながら
していくのでしょう。

私の場合は、
カウンセリング形式なので、
私がある程度の知識や考え方を提供し、
それを基にしてクライエントと一緒に
考えていくというスタイルになります。

そのためには私自身も
様々な視点や考え方を
知っておく必要があります。

また、ものごとを考えたり
アイデアを出す場合、
かなり柔軟な思考が必要になります。

その人の思い込みによる制限を
うまく外して考えてもらう必要があり、
そのためのアプローチというのも
大切になってきます。

このようなことを考えていると、
今やっているコミュニケーションセミナーも
もう少し広がりが
出てくるような気がしてきました。

来年開催するセミナーでは
この点も生かしてみようと思いました。

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