ブログ:ショック・ドクトリン②

前回は、コロナワクチンの導入に
ショック・ドクトリンの手法が
使われたという話をしました。

ショック・ドクトリンは
国民がパニックを起こすような状況であれば
いつでも入れ込むことができます。

例えば9・11の同時多発テロでは、
警備業界に巨大なビジネスチャンスを
生みました。

たった3ヶ月で
マンハッタン内に4000台の
びっしりと取り付けられました。

このテロ以降、
アメリカでは猛スピードで
過激な新自由主義政策が導入されました。

「今だけ金だけ自分だけ」の人々が
お金を儲けるためのシステム作りを
一気に仕掛けたのです。

そのひとつが「愛国者法」です。

テロリストから
アメリカの治安と国民を守るために
通話記録の収集を始め、
当局が国内の隅々まで監視する権限を
持つというものです。

通常なら憲法に引っかかり、
議会が大騒ぎになる案件です。

実際、それまでは裁判所の令状なしに
通信傍受をすることは違法でした。

しかし当時のブッシュ大統領は、
「時間がない、即座に成立させなければ
ならない法案だ」と駆り立て、
342ページにもわたる法案を
あっさりと可決させてしまったのです。

その結果アメリカは、
電話やメール、クレジットカード番号、
ネット上でのやりとりなど、
国民の日常的に監視する権限を
手に入れることができました。

民主主義体制での国では、
通常あからさまに国民を監視することなど
できません。

しかし、3・11のテロのように
国民がショック状態に陥っているときには
そのようなことを可能にする法案が
あっさりと通ってしまうところが
ショック・ドクトリンの恐ろしさです。

その数年後には、
フェイスブックや旧ツイッター、
ユーチューブが開設されると、
「テロ対策」を理由に
それらの企業にデータを出させ、
国民や外国人の個人情報まで
とるようになりました。

日本でも平成23年3月11日に
東日本大震災と原発事故という
未曾有の巨大ショックに見舞われました。

その際も、復興という名の下で
数々のショック・ドクトリンが
仕掛けられました。

日本中がショック状態にある隙に、
東北では空港や水道を
外資に売り渡す道筋がつけられ、
平成24年には
再生エネルギー賦課金制度が導入され、
値上げされた分のお金が
外国に流れていく仕組みが
できてしまったのです。

なお詳細を知りたい方は7月22日のブログ
「電気代で騙されている!?」をご覧ください。

ブログ:電気代で騙されている!?

このショック・ドクトリンに欠かせないのが
GAFA(アメリカ大手IT企業群)や
BATH(中国大手IT企業群)といった
巨大IT企業です。

私たちはグーグルやアマゾンによって
買物に誘導されるだけではなく、
情報操作や大衆操作によって
投票行動や考え方まで影響を受けるように
なってしまいました。

便利や安全、安心の名の下に
彼らに都合のよい仕組みや制度が
どんどん作られ、
その波は教育現場にも押し寄せています。

日本政府は2019年12月に
「GIGAスクール構想」を発表しました。

これは4600億円という予算をかけ、
インターネット通信環境を
全国の小中学校に整備し、
生徒全員に一人に一台のタブレットを
支給するというものです。

長期にわたり税金が投入される
日本の「教育」市場で、
グーグルなどのIT企業が
争奪戦を繰り広げています。

なぜならば、そこで収集される
小中学生の膨大なデータは
巨額の富をもたらすからです。

さらにコロナパンデミックの隙に乗じて、
ここでもショック・ドクトリンが
仕掛けられました。

コロナ感染に
世界が恐怖におののいている間に
教育分野の規制緩和が世界規模でなされ、
オンライン教育をはじめとする
教育のデジタル化が一気に進みました。

紙の教科書に比べ、
タブレットを使用すると記憶に残りにくく、
また考える前にすぐに検索してしまうため
頭を使わなくなり、
書く能力やメモを取る能力が低下します。

そのためスウェーデンやフィンランドでは
脱デジタル教育に復帰する動きが
出てきています。

皆さんもご存じのように
ビル・ゲイツは自分の子供たちには
14歳までスマホやタブレットは持たせず、
スティーブ・ジョブズの娘たちも
iPhoneやiPadを持たせませんでした。

しかしその一方でIT技術者たちは
どうしたら自分らのアプリの中毒性を
極限まで高められるかについて
日夜努力しているのです。

「今だけ金だけ自分だけ」という思いのもと、
ショック・ドクトリンを仕掛け、
巨額の富を得ることに
奔走している人たちがいるということを
先ずは知ってもらいたいものです。

興味のある方は堤未果著、
「堤未果のショック・ドクトリン」
「デジタル・ファシズム」
お読みください。

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