ブログ:成長を考える

私もこの年になると
残りの人生をどう過ごせばよいのかを
嫌でも考えるようになりました。

若い頃は成長志向であり、
心療内科や緩和医療、
さらにはコミュニケーションスキルについて
自分なりの考え方を
広めていきたいという思いがありました。

世の中を変えたいという思いだけは
人一倍持っていたと思いますが
(今も持っています)、
そのための行動となると、
草の根運動しかしてこなかった気がします。

そうこうしているうちに年を取り、
段々とエネルギーが低下し、
目標に向かって突き進むといった
強い思いは薄れてきてしまいました。

若い頃は自分を成長させ、
どんどん前に進んでいくのが
よいことだと思っていました。

しかし、今はそれが必ずしも
よいとは思っていません。

山に登れば段々と頂上に近づき、
ついには頂上に達しますが、
そのあとは下山をする必要があります。

つまり、成長や進歩は
いつまでも続くものではないのです。

しかし今の時代は
成長し続けなければやっていけない仕組みに
なっています。

すべてのものが急速に変化し、
パソコンやスマホも
数年毎に新しいものに
買い換えろと言わんばかりに
私たちを追い立ててきます。

もちろん会社も企業も競争社会であり、
どんどん利益を上げ成長していかないと
やっていけないような状況になっています。

その結果、どこかでひずみが生じ、
かえって問題を引き起こすことになります。

環境によいことだと思って推し進めている
太陽光発電や電気自動車も、
その裏でどれだけ環境破壊がなされ、
有害物質の処理に困り、
多くの人が危険な労働を強いられているかは
あまり知られていません。

成長は無限に続くわけではないので、
どこかで限界が来ることはわかっています。

本当は成長をやめ、現状を維持していけば
それでいいと思っていても
それができないのが
われわれがどっぷり浸かっている
資本主義社会の実情なのです。

以前から、
経済成長ばかりに目を向ける国のあり方に
疑問を感じるようになり、
その頃から成長って何だろうかと
考えるようになりました。

成長と言っても
いくつかの側面があると思います。

つまり内面的な成長と物質的な成長です。

私は思索を深め、
内面を成長させることは
重要だと思っています。

読書をしたりブログを書いたりするのは
自分を成長させるための作業であり、
これはできる限り続けたいと思っています。

そうすることで、
自分の考え方を深め、
世の中の動きを正しく理解し、
今後自分がやるべきことや、
進むべき方向を明確にすることができると
思っているからです。

このような意味での成長は
今後も続けていきたいと思っています。

一方で、物質的な意味での成長は
もう終わりにして、
下山をしていこうかなと思っています。

つまりお金儲けに走ったり、
物質的豊かさを求めたりすることはやめ、
逆に必要なところに
どんどんお金を
使っていこうということです。

もともと私は、
お金に興味はありませんでしたし、
ビジネスでお金儲けをしようという気も
ありませんでした。

今でもお金を使うのは
主に本を買うときと飲むときくらいですし、
後はときどき映画やコンサートに
行く程度のことです。

ですから「物」を買うことは
ほとんどありません。

お金は死ぬときに
持っていくことはできませんし、
残しておいても争いのもとになるだけだと
思っています。

ですからできるだけ
お金は使ってから死にたいと思っています。

ただし同じお金を使うのであれば、
少しでも世の中に役に立つことに
使いたいと思っています。

例えば、私と同じような思いを持っている
若い人たちや組織を応援するとかです。

もちろん
何億ものお金を持っている有名人とは違い、
夫婦の老後の生活費は必要です。

ですから応援できるといっても
たかがしれていますが、
それでも自分がやりたいと思っていたことを
やってくれる人がいたら
ぜひ応援したいものです。

そのためにも、
今後、日本がどのような方向に
進んでいくのか、
そこはしっかりと
見続けていきたいと思います。

何も考えずに、
ただ言われるままに生きている人が
世の中の変化に巻き込まれていくと
いつしか日本が
日本でなくなってしまうときが来るのではと
心配しています。

そんなことにはならないように
これはおかしい!これは間違っている!と
言ってくれる人を応援し、
私も言うべきことは
言い続けていきたいと思います。

それが私の存在意義ではと
思っているからです。

    コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

    CAPTCHA


    このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

    前の記事

    ブログ:報道の不自由