ブログ:業者のうまいテクニック

私は15年程前に家を建てたので、
そろそろ外壁の補修が必要な時期に
なっていました。

そんな矢先、業者がやってきて
話しを聞いてもらうだけでよいのでと
連絡があったので、
一度会って話しを聞くことにしました。

私は心理的な駆け引きや
売り込みのためのテクニックを
いろいろ知っているので
いかに安くやってもらえるかを
自分なりに考えていました。

いろいろと導入の話しがあったあとで、
外壁塗装に関して
業者から三つの案が呈示されました。

それは100万、200万、300万の方法でした。

100万のものは5~7年くらいしかもたず、
その頃に再度やり直す必要があります。

一方、200万のものは15年程度、
300万のものは25年程度と言っていました。

耐久年数を考えると
300万のものが一番得なのはわかります。

業者の方も300万の方法のメリットを
たくさん述べ、
これを売りたいんだなということは
十分に伝わってきました。

一番得なのはわかりますが、
いかんせん300万は高すぎます。

あとは300万がどれくらい安くなるか、
値引きが不十分なら200万の方でも
いいかなと思っていました。

すると、この業者は
広告費を大幅カットしたので
その分値段をやすくできると言って
電卓を打ち始めました。

あれこれ迷った表情をしながらも、
30秒ほどで結果が出たようでした。

その数値を見せる前に
少し説明がありました。

1,この値段は他人には言わないで欲しい。
2,即決してくれたらその場で契約します。
3,数日考えさせてくれという場合は、
 呈示した金額ではできない。

以上のことに同意した上で、
提示額を見せられました。

その金額はなんと198万だったのです。

300万が198万ですので、
これなら文句ないと思い、
即決し、その場で契約をしました。

後日、この契約に至るやりとりを
振り返ってみたのですが、
とてもうまいなと思いました。

まず100万、200万、300万を呈示し、
各々のメリット、デメリットを説明します。

このような示され方をすると、
通常は200万のものを選びます。

しかし今回は、
長い目で見れば300万のものが
最も価値が高く、
これが一番得だと思ったのは事実です。

しかし値段がネックになります。
当然業者もそれはわかっています。

私も「値段がちょっと‥」と答えると、
「確かに高いですよね」と同意した上で
値引きの話しに入っていきました。

一般的に値引きをしたように見せる場合、
最初から値引き額を上乗せした額を
呈示するという方法があります。

例えば今回の場合であれば、
最初に400万と呈示し、
それを300万に値引きするというやり方です。

もちろんこれは、
フェアなやり方ではありませんが、
商品を売る場合にはしばしば使う手です。

今回の場合は、200万のものと比べ
明らかに価値があるので、
そのような手を使っているわけでは
なさそうでした。

さらに上手だったのは、
「秘密」とい言葉を使ったことと、
「即決」を促したことです。

この値段は人には言わず、
秘密にしておいてもらいたいと言われると
明らかに特別感があります。

これは信頼感を持たせるためには
重要なテクニックです。

さらに即決を促すことで、
考える暇を与えないというのも
詐欺ではよく使われる手です。

この業者が詐欺とは思いませんが‥

金額が高いので
あれこれ迷われると決意が鈍るのを
防ぐための手段だと思いますが、
これも上手なやり方だと思いました。

もっともインパクトがあったのは
198万という金額です。

まさか200万を切るとは
思ってもいなかったので、
かなりのお得感があり、
当然のごとく即決してしまいました。

電卓を叩いて
あれこれ計算しているふり?をするのは
かまいませんが、
その結果出した数字が、
200万を微妙に切る198万というのは
最初から決ってきた額だったのではと
思わずにはおれません。

いずれにせよ、
まずは話しを聞くだけと思いきや、
2時間後には198万円の契約を
結んでいたということになります。

この業者さんは
知ってか知らずしてかわかりませんが、
様々な心理的テクニックを駆使していました。

なお屋根の塗装や塀の塗装は別料金であり、
その見積もりは
後日持ってきますとのことでした。

塗装工事が始まって数日たった頃に
その見積書を持ってきてくれました。

そこには屋根が66万、塀が12万の
合計78万と書かれていました。

ここにも一貫性の原理や
ローボール・テクニックが
使われています。

通常、外壁塗装を始めてしまったのだから、
ついでに屋根や塀も塗装しようかと
思ってしまうものです。

これらをすべて最初に出されたら、
すべてをやろうとは思わなかったかも
しれません。

今回は私の方から責めようと思い、
「ちょっと値段が‥50万くらいなら‥」と
渋った様子をみせたところ、
社長と相談しますと言って、
後日、63万ではどうでしょうと
言ってきました。

業者の最初の提示額の78万と
私の提示額の50万の
ちょうど中間くらいの値段なので
まあ妥当なところだと思います。

もう少し交渉して粘ることもできたのですが
それも面倒くさいなと思い、
これでOKとしました。

それはそうと外壁や屋根は
これで25年は大丈夫とのことですが、
25年後というと89歳、
果たして私は生きているのでしょうか‥?

    ブログ:業者のうまいテクニック” に対して4件のコメントがあります。

    1. 林やよい より:

      89歳の先生はお元気でいらっしゃると思いまーす❣️

    2. holicommu より:

      林さん、ありがとうございます。

    3. こばさま より:

      元気でいることを願っています。飲みすぎなければいけるんとちゃいます(笑)

    4. holicommu より:

      こばさんへ。飲み過ぎても元気でいられることを願っておいてください。

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