ブログ:講演会をやります!

明後日の12月18日(日)に
連続講演会②「心のクセを知り、うまくセラピーに活かす」を
京都(山科)で開催します。

当日参加も可能ですし、
後日視聴もできます。

私たちは判断や意思決定をする場合、
様々な要因に影響を受けますが、
そのことに気づいていません。

例えば、昼ご飯にカレーを食べようと
お店に入りました。
以下の3つのカレーのうち
あなたはどれを注文しますか。

①プレミアムカレー 1,500円
②高級カレー 900円
③カレー   600円

いかがでしたでしょうか。
では、以下のメニューならば
どちらを選ぶでしょうか。

④高級カレー 900円
⑤カレー   600円

多くの人は、前者の場合
②高級カレー900円を選ぶ人が多く、
後者の場合は、
⑤カレー600円を選ぶ人が増えます。

選択肢を一つ加えただけで、
意思決定の判断が変わってしまうのです。

このように私たちは
いつも合理的に物事を考えて、
意思決定しているわけではなく、
経験や印象、好き嫌いといった要因により
意思決定の判断が大きく変化してしまう、
そんな存在なのです。

医療の場面でもこのようなことは
しばしば起こります。

例えば、手術を受ける際の医者の説明で、
①術後の生存率は90%の手術です
②術後の死亡率は10%の手術です
と説明されたとしましょう。

どちらの説明も
同じことを言っているのですが、
手術の安全性に対する印象が
全く異なってしまいます。

そのため生存率が90%と言われた方が、
死亡率が10%と言われるよりも
手術を受けてくれる患者さんが
増えるのです。

このように、数字を使ったり、
説明の仕方を変えることで、
医者は患者さんの思いを
かなり操作しているところがあります。

今はやりの?ワクチンはその典型です。

厚労省のホームページを見ると、
ファイザーワクチンの有効性は95%ですと
書いてあります。

95%だと言われると、
ワクチンを打てば100人のうち
95人がコロナにかからないですむと
勘違いしてしまう人がほとんどです。

しかし実際の有効率は0.84%であり、
ワクチンを打ったおかげで
コロナに感染せずにすむ人は、
100人のうち1人以下なのです。

どうしてそんなことになるのかについては
当日の講演でお話しさせていただきます。

しかし、これらの説明は
どちらも間違ってはおらず、
説明の仕方いかんで、
どうにでも見せることが可能なのです。

もっとも、医療の世界では
このような説明の仕方は
ごく当たり前に行われています。

その点を十分に知らずして、
医者の話を聞いていると、
すっかりその気になってしまうことに
なりかねません。

また、「○○療法は慢性疼痛に
80%の効果があった」という論文が
あったとしましょう。

ほとんどの人はそれを真に受けます。
ところが、実際には○○療法を受けても
慢性疼痛がよくならなかった患者さんは
それなりにいるはずです。

では、この論文は
ウソをついているのでしょうか。

いや、そんなことはありません。

実はここには「生存者バイアス」という
心のクセが潜んでいます。

○○療法を受けてよくならなかった人は、
そのクリニックや施術院には来なくなります。

そういう患者さんは
自ずとデータから外れるのです。

つまり、よくなっている人だけが残り、
その人たちのデータを取るならば、
当然、圧倒的によくなった人の数が
多くなるのです。

また、確証バイアスというのも
意思決定の判断を誤らせる
心のクセの一つです。

例えば、愛煙家の中には、
喫煙率が低下しているのに
肺がんの患者数は増えていることから、
喫煙と肺がんは関係ないと
言い張る人がいます。

その一方で肺がんと喫煙には
関係があるというデータは
見ようとはしません。

このように、自分に都合のよい情報を
積極的に取り入れ、
都合の悪い情報はスルーすることで
ますます間違った信念を強め、
意思決定の判断を誤ってしまうのです。

もっとも、喫煙と肺がんの関係も
データの見せ方で無関係という結論を
導くこともできますが、
これも実際の講演でお話しします。

このように人の意思決定は、
様々な要因に影響を受けており、
知らず知らずのうちに
損な決断をしていることも
しばしばあります。

今回の講演では、特に医療現場で
しばしば経験するものを取り上げ、
それらに注意を促すとともに、
逆にそれらを治療やセラピーに取り込み、
うまく活用することについても
触れたいと思います。

興味のある方は
連続講演会②「心のクセを知り、うまくセラピーに活かす」に
是非おいで下さい。

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