前回は、同調圧力と権威について、
古典的な研究を紹介しながら、
その影響力の強さについて述べました。

今回は、現代のコロナ騒ぎにおける
過剰なまでのマスクの着用の背景にある
同調圧力と権威の影響力について
見ていくことにします。

最近、外を歩いていて気づくのは、
ほぼ100%の人がマスクをしていることです。

私は、このことに
とても違和感を覚えます。

もちろん私も、
政府や厚労省が言っていることに
逆らったり反対したりするつもりは
ありません。

ですから、3密の状況下では
マスクをしています。

ただし、人通りの少ない道を
一人で歩いている人までもが
マスクをしているのには
閉口してしまいます。

厚労省も感染予防のために
マスクをするようにとは言っていますが、
3密ではない状況でも、
常にマスクをしろとは言っていません。

繁華街や駅ならまだしも、
一般の通りや、家の周りの道などは
3密とは無縁です。

外は当然のことながら密閉されていません。
一人で歩いている限り密接もありません。
普通の通りなら密集もありません。

そんな道を歩いていて、
ソーシャルディスタンスと言われる、
いわゆる2メートルの距離内に、
他の人がいることはまずありません。

もちろん、人とすれ違うことはあります。

ただし、その一瞬に、
いきなり相手の顔をめがけて
咳やくしゃみをするような非常識な人は、
それほど多くはないと思います。

つまり、外を一人で歩いている限り
マスクを着ける必要性は全くないのです。

逆に、マスクを長期間つけ続けることにより
集中力の低下や皮膚炎、喉の乾燥、
免疫力の低下や感染リスクが高まると
言われています。

事実、
マスクを習慣的につけるようになってから
体調不良を感じるようになったという人は
3人に1人いるという調査報告もあります。

いわゆる「マスクシンドローム」が
急増している現実があるのです。

私も最近は、マスクをしていると
口の周りがかゆくなって仕方ありません。

これはマスクによる
接触性皮膚炎の症状です。

さらに、これからの時期は
熱中症のリスクが高まります。

昨年の6月には
熱中症予防のためにも、
厚労省が、屋外で人と2メートル以上
離れているときには、
できるだけマスクを外しましょうと、
注意を喚起していました。
→厚労省リーフレット

今年も多分、ホームページで、
注意が喚起されると思います。

ただ、テレビなどでは
コロナの感染者数や死者数に関しては
毎日しつこく報道しますが、
3密ではない状況では
できるだけマスクは外しましょうという
注意喚起はほとんどしません。

そんなこともあってか、
夏の暑い時期にもかかわらず、
3密ではない屋外でも、
マスクをして歩いている人が
ほとんどでした。

なぜこのようなことに
なってしまったのかというと、
以下の3つの理由が考えられます。

① 政府や厚労省からの圧力
② 情報の偏りにより誤解
③ 周りからの同調圧力

①は「権威」による圧力です。

政府や厚労省が言っていることが
正しいか否かは別として、
基本的には従わなくてはいけません。

ですから、
マスクをすることに反対はしません。

ただ、職場や学校では、
御上の言うことに
過剰に反応し過ぎているところがあり、
そのためか国民はみんな
必要以上にマスクをしている
きらいがあります。

さらに、情報が偏って流されるため、
政府が言っていることが正確に
伝わっておらず、
それにより国民は大きな誤解を
している可能性もあります。

これが②の情報の偏りによる誤解です。

本来であれば、
熱中症予防のみならず、
マスクシンドロームの予防のためにも、
3密がない場合には、
できるだけマスクは外しましょうと
マスコミももっと積極的に言うべきです。

しかし実際は、
そのことはあまり強調せず、
不安を煽るような報道ばかりに
終始しています。

その結果、健康のためにも
「3密がない屋外ではマスクを外す」
という正しい情報を意識している人は
ほとんどいなくなってしまったのです。

このような誤解により、
誰もが外を歩いているときにも
マスクをするのが
当たり前だと思うようになってしまいました。

この状況が今度は
③の同調圧力を生むことになります。

「3密がない屋外ではマスクは外す」
ということを知っていても、
通りを行き交う人のほとんどが
マスクをしているのを見ると、
その同調圧力に負け、
自分もマスクをして歩くように
なってしまうものです。

家で家族といるときには、
マスクをせずに過ごす人の方が
大半だと思います。

しかし、家で過ごす方が、
屋外での独り歩きよりも
3密度は高くなります。

にもかかわらず、
マスクを着けないで過ごせるのは、
周囲の目を気にする必要がない、
つまり同調圧力がないからです。

一方、屋外を歩くときは、
すれ違う人の目を気にするせいか、
同調圧力に逆らわず、
他の人と同様に
マスクをして歩く人がほとんどです。

その方が、気をつかわずにすむので
楽だという思いもあるのでしょう。

さらには、
自分がマスクを外し歩いていたならば
すれ違う人に不安感や不快感を
与えてしまうのではと思ってしまう人も
少なからずいます。

いずれにせよ、
屋外でもマスクをすることが
習慣化されてしまえば、
いつの間にかそれが当たり前だと
思うようになり、
それがさらなる同調圧力の輪を
広げてしまうことになるのです。

このような理由から、
今日の日本では、
自転車に乗っている人も、
田舎道をとぼとぼ一人で歩いている老人も、
潮風に吹かれながら海辺を散歩する人も、
みんなマスクをしているのです。

皆さんはこの現状をどう思いますか?