ブログ:禁煙は心理療法だ!
先日、コミュニケーション医学連続講座の
4回目の動画撮影をしたのですが、
そのときのテーマは、
「生活習慣の指導を中心にした
コミュニケーション医学の実際」でした。
当然、その中には
運動や食事の指導の仕方も入るのですが、
それに加え禁煙指導も入れました。
実は、私はタバコを吸いませんし、
遊びで吸った以外は、
まともに吸ったこともありません。
ですから、
禁煙にはあまり興味もなかったのですが、
せっかくだからと思い少し勉強しました。
禁煙の本で超有名なのが
アレン・カー著の
「よむだけで絶対やめられる禁煙セラピー」
です。
私も20年以上前に読んでいますが、
これで本当に禁煙できるのかなあ~という
印象はありました。
そこで今回は、川井治之著
「頑張らずスッパリやめられる禁煙」、
DaiGo著「メンタリズム禁煙法」を読みました。
こちらの方がずっと現実的であり、
この考え方、やり方なら
何とか禁煙はできるかもしれないなあと
思いました。
同時に思ったことは、
禁煙も心理療法なんだということです。
もちろん、
禁煙によりニコチンが切れ、
禁断症状は出てきますが、
それをうまく乗り越えさえすれば、
何とかなるのです。
要は、その乗り越え方であり、
そこに様々な工夫が必要になってきます。
禁煙の試みは一回で成功する人はまれで、
多くは6回~30回程度挑戦し、
それでようやく成功するといった
レベルのものです。
ですから、先ずは挑戦し、
失敗の中から自分なりの問題点を見つけ、
それを乗り越えられるように工夫しながら
やっていけばよいのです。
禁煙を実行するためには、
先ずは2週間程度の準備期間が必要です。
意志力と勢いだけで禁煙に挑んでも、
簡単に挫折するのが関の山です。
ですから周到な準備が必要なのです。
この2週間で何をするかというと、
喫煙のきっかけになる状況を
メモに記録するのです。
自分はどんな状況やきっかけがあると
吸いたくなってしまうのかを
しっかりと把握することから
取り組は始まります。
寝起きだとか食後だとか、
習慣的に喫煙する機会もあるでしょうし、
宴会やイライラしているときなど、
きっかけとなる状況もあるはずです。
これらを十分に認識することが
スタートラインです。
もちろん環境も影響します。
タバコやライター、灰皿などが目に入れば、
当然吸いたくなるので、
これらを自分の身の回りから
取り除いておくことは不可欠な作業です。
あとは、吸いたくなったときにすることを
事前に決めておくことが重要です。
例えば、吸いたくなったら
ガムをかむとか水を飲むとかです。
そして、いざ実行するとなったら、
一気にゼロにします。
少しずつ減らすという方法もありますが、
一気にゼロにする方法よりも
成功率が低いという研究があることから、
こちらはあまり推奨されていません。
ただし、何回も失敗することが
わかっているのですから、
先ずは本数を減らせたという
成功体験を積んでいくのも
よいのではと個人的には思っています。
少しずつ自信をつけ、
最後にゼロにすることにトライする方が
挑戦へのハードルが下がり、
取り組みやすい気もするのですが、
どうなのでしょうか。
最初にも言ったように、
一回で成功することはまれです。
ですから吸いたいという誘惑に負けて
吸ってしまっても
そんなもんだと割り切ればよいのです。
その代わり、
どのようなときに吸ってしまったのか、
どんな対応はうまくいき、
どんな対応はうまくいかなかったのかを
毎回しっかりと記録することは大切です。
それをもとに、再挑戦の対策を
練り直したらよいのです。
それから目標の日数を定め、
先ずはそれに取り組むというのも
よい方法です。
禁断症状がピークになるのは
禁煙2~3日後なので、
先ずは3日を目標にします。
一生吸わないというのは
かなりハードルが高いですが、
3日間であれば、
やってみようという気にもなるものです。
もしも3日間を乗り越えられて、
まだやれそうだと思うのであれば、
あとは1日ずつ伸ばしていけばよいのです。
次の山は1週間後であり、
これを乗り越えられたら、
1か月、さらに3か月と目標を定め、
それに向かって禁煙を続ければよいのです。
3か月が超えられたら、
一応、禁煙は成功したと
言えるのではないでしょうか。
なお、一人だけでやろうと思っても
なかなか大変です。
同じ喫煙仲間と一緒にやるとか、
皆に宣言し、毎日報告するとか、
そのようなサポートを受ける方が、
明らかに成功する率は高くなります。
禁煙したいと思っている方は、
一度試してみてはいかがでしょうか。