最近私が関心を持っているのが
「空腹力」です。

「空腹力」という言葉は、
青木厚著『「空腹」こそ最強のクスリ』で
知りましたが、
要は断食のことです。

もっともここで言う断食は
本格的なものではなく、
半日や一日のプチ断食のことです。

心療内科医時代には
本格的な断食、
つまり絶食療法で患者さんの治療を
したこともありました。

これは1週間~10日程度
食事を一切取らず、水分だけで
入院生活をしてもらうというものです。

実は、これは
立派な医学的治療法のひとつであり、
日本絶食療法学会という学会もあります。
(今はもう活動していない?)

ですから、断食や絶食の効果は当時から
認識していましたが、
だからと言って
自分でやる気はありませんでした。

しかし、何かと
プチ絶食の有効性に関連する本や記事を
目にすることが多くなり、
漠然とした興味を持つようになりまいた。

そんな私が最近やっているのが
16時間断食という方法です。

逆の言い方をすれば、
1日のうち8時間のあいだに
食事をするという方法です。

人は16時間の空腹時間を作ると、
免疫力がアップし、血管障害が改善され、
老化の進行も遅らせるということが
研究で明らかになっています。

なぜ、そのような効果があるかというと、
16時間以上の空腹時間を作ると
オートファジーが働くようになるからです。

オートファジーとは、
細胞内の古くなったたんぱく質を
新しいたんぱく質に
作り替える仕組みのことで、
これは、細胞が飢餓状態になると
活性化すると言われています。

大隅良典教授は、
このオートファジーの仕組みを解明したことで
2016年にノーベル生理学・医学賞を
受賞しています。

そんな、人間の身体に備わった
自然治癒力の仕組みをうまく利用して
健康を維持しようとする方法が
16時間断食なのです。

その意味では、
ダイエット目的というよりも、
健康維持のための一つの方法だと
考えた方がよいかもしれません。

実は私の場合、
16時間断食をしようと思って
したのではなく、
自然とそうなってしまったというのが
実のところです。

前にも述べましたが
私は普段は朝食を食べません。

8時半から勤務が始まりますから、
病棟で申し送りを聞いた後、
今まではすぐさま病棟回診を始めていました。

そして、ひと段落ついたのを見計らって
10時~11時頃に朝昼兼用の食事として
食べていました。

ところが最近は、
生産的な仕事が効率的にできる朝に時間に
ブログや原稿を書くことにしたのです。

重症の患者さんがいる場合が別ですが、
それ以外では10時半ころから回診を始めても
何ら問題はありません。

同時に、外来患者さんを診たり、
他病棟からの紹介患者さんを
診たりもするので
気がつくと13時頃になっているということも
しばしばです。

そんなときは、初めての食事が
13時過ぎになってしまうわけです。

夕食は決まって
19時30分~20時頃に食べ
21時には寝る生活をしていますので、
自ずと16時間断食が
成立してしまっているというわけです。

こんな生活が、
この半年以上続いています。

今まで、62㎏以下になることは
なかったのですが、
16時間断食状態になってからは、
61㎏台の体重が普通になってきました。

著者の青木先生は、
休みの日は1日一食にて
24時間の断食もするみたいですが、
私はそこまでしようとは思っていません。

最近、アメリカの医学会では、
断食と健康の研究が盛んにされており、
がんや生活習慣病の予防効果や
老化を遅らせる効果があることが
報告されています。

もう3年前に出版された本になりますが、
フェイソン・ファン著の
「世界最新の太らないカラダ」
(サンマーク出版)でも
断食を勧めていました。

ただし、この著者が勧めている断食は
16時間ではなく24時間~36時間断食を
間欠的に繰り返すというものです。

正直言って、
これは少々しんどいかなと思う内容でした。
私はそこまでするつもりは全くありません。

でも、断食がダイエットにも、
また健康にもいいということは
何となくわかりました。

なお、16時間断食の場合、
それ以外の8時間は
何を食べてもよいことになっています。

最初のうちは、
16時間何も食べない反動で、
バカ食いをするようですが、
それも構いというのです。

そのうち慣れてきて、
落ち着いた食事になってくるので
自ずとバカ食いなどは
しなくなるというのです。

これは12月6日のブログで紹介した
BOOCSの考え方に似ています。

要するに、
ある程度の枠は必要ですが、
無理に我慢したりはせずに、
自分のできる範囲内で実行し、
そのうち気持ちが変わってきたら
よりよい食事に移行すれば
それでよいという考え方です。

やはり、我慢するダイエットは
長続きしませんので、
あまりストイックに考えずに、
ゆっくり時間をかけてやるのが
よいかと思っています。

ダイエットの世界も
いろいろな人が色々言っており、
正反対の主張がなされていることも
珍しくありません。

ですから皆さんも、
ある人の主張を信じるのではなく、
いろいろな人のやり方を先ずは知り、
その中で、自分にあいそうなものを中心に
トライしてみるというのが
よいかと思います。

その際、食事内容もあまり厳格に考えず、
自分の都合のよいように少し緩め、
無理なく続けられるようにしたら
よいのではないでしょうか。

それが私のダイエットに対する考え方です。