仕事にせよ勉強にせよ、
物事に集中して取り組むことは、
生産性や効率性が飛躍的に伸びるため、
とても有益であることは言うまでもありません。

この集中力には、様々な要因が関与します。
たとえば睡眠時間やサーカディアンリズム、
ストレスや心配事の有無など多々ありますが、
実は、環境も集中力に影響を及ぼす
大きな要因のひとつです。

私も、どのような環境で
仕事や勉強に取り組むかにより、
集中力が全く異なってきます。

環境要因の大切さは
知識としては知っていたのですが、
あまり意識することなく今まで過ごしてきました。

でも最近、そのことをいろいろ考える機会があり、
その結果、ある重大なこと?に気づきました。

それは机の前に広がる空間の広さで、
集中力がずいぶんと異なるということです。

私の場合だと、最も仕事がはかどる場所は
行きつけの喫茶店です。
座る場所も決まっています。

休みの日は、読書にせよ仕事にせよ、
そこで3~4時間くらい集中して
取り組むことができます。

その一方で、最も仕事がはかどらないのが
自宅にある四畳半の自分の部屋です。

その中間的な存在が、
医局にある自分の部屋です。

ここはパーティションで区切られた
作りになっており、
そこに机といす、本棚があるだけの
シンプルなスペースです。

行きつけの喫茶店に行き、
いつもの席に座ると
そこからは店内がすべて見渡せるくらいの、
広々としたスペースが広がっています。

一方、自宅の部屋は
机を壁付けにしているので、
当然目の前は壁です。
そのせいか圧迫感や閉塞感があります。

実は、医局の部屋も
目の前はパーティションで仕切られているので、
その点では自宅の部屋と同様です。

ところが医局の部屋は
自宅の部屋よりも少々狭いにも関わらず
なぜかこちらの方が居心地がよいのです。

何が違うのか考えたところ、
頭上のスペースと天井の高さでした。

医局の場合、
高さが2メートルくらいの
パーティションで仕切られてはいるものの、
その上を仕切るものはなく、
また天井も高めです。

そのため、頭上の空間に広さを感じるので、
部屋そのものが狭いにも関わらず、
圧迫感がありません。

以前は、椅子に座ったときに机の高さが
仕事のやりやすさや集中力に関係があると思い、
医局のイスとテーブルの高さを
喫茶店のそれと同じ高さにしました。

しかし、やはり何かしっくりこないのです。
どうもそれだけではないということを、
その時感じました。

また、同じ壁に接して机を置いている
自宅と医局でも居心地の違いがあるのは、
頭上のスペースの広さだけではなく、
もしかしたら壁の色も影響しているのではと
最近は思うようになりました。

自宅の部屋の壁の色は白ですが、
医局のパーティションは落ち着いたブルーです。

一般的に、ブルーや水色は集中力を
高めると言われています。

確かに、ブルーの壁は落ち着きますし、
医局での仕事も居心地が悪くはないのは、
壁の色も影響しているかもしれません。

集中力に影響を及ぼす要因には、
音の有無も関係すると言われていますが、
これには意外な研究結果が出ています。

例えば、図書館のような静かな場所と
工事現場のようなうるさい場所と、
喫茶店のような、その中間的な場所とでは
どこが一番、
集中力が高まるかという研究があります。

それによると、
アイデアや企画の立案など、
創造性が求められる仕事の場合は
喫茶店が最も良く、
図書館と工事現場とでは同じ程度でした。

ただし、何かを記憶したりする場合は、
静かな場所の方が適しているとのことでした。

しかし、私の経験では、
理解や記憶をする作業でも、
喫茶店の方が集中して取り組める気がします。

このことからすると、
記憶をするような作業でも、
静けさよりも空間の広さの要因の方が
重要なのではと思ったりもします。

実際、国家試験の勉強も
静かな下宿でやるよりも、
多少うるさいファミレスですることの方が
はかどったような気がします。

もっとも毎日のように、
あまりにも長い時間(10時間くらい)いたので、
最後には、店長に丁重に追い出されましたが。

また、喫茶店で勉強をしている学生を
よく見かけますが、彼ら彼女らにとっても
目の前の空間の広さと適度な音があるので、
居心地のよさを感じるのだと思います。

ただし、テーブルの上にスマホを置きながら
勉強をしているのはいただけません。

確実に集中力を削がれると思うのですが、
今の人たちは、スマホをしまって
勉強に打ち込むということができないようです。

これでは、せっかく広いスペースで
効率よく勉強できるというメリットが
台無しになってしまいます。

それはそうと、今回の気づきをもとに、
広いスペース感を生み出すために、
医局の部屋の正面の壁にも、
奥行きが感じられるブルー系の張り紙を
してみてはどうかなと思いました。

きっと、医局の部屋も
さらに居心地がよくなるのではと考えると
少々ウキウキした気分になってきました。