組織や集団内において
意見が対立する人たちがいるのは
あたり前のことです。

しかし、その人たちがいがみ合っている限り、
その組織はうまく機能しません。

このような状況を解消するためには
どうしたらよいのでしょうか。
これに関しては多くの研究から
わかっていることがあります。

それは、お互いの共通の目的を明確にし、
それに向かって各々の立場から
取り組んでいくことが
対立を融和へと変えていくための
有効な手段だということです。

よくあるパターンは、
リスクは避けるべきだと考える人と、
チャレンジをするべきだと考える人との対立です。

この場合、お互いの考え方は相反しているため、
いくら話をしても平行線のままです。

そこで、お互いが目指しているものは
何かについて話し合います。
その結果、会社の利益を上げるという
共通項が見えてきます。

あとは、各々の立場で、
何ができるかを考えていけばよいのです。

リスクは避けるべきだと考えている人は、
リスクを避けつつ会社の利益を高めるためには
何をしたらよいのかについて考えます。

一方、チャレンジするべきだと考える人は、
リスクを最小限に抑えつつ、
どんなことにチャレンジをすれば、
利益を最大限にできるかを考えていくのです。

このように会社の利益を上げるという
共通項が見えてくると、
お互いの意見を参考にしながら、
協力して仕事に取り組んでいけるようになるため、
組織はうまく機能するようになるというわけです。

この考え方を国家レベルでやったのが
南アフリカ共和国で初の黒人大統領となった
ネルソン・マンデラです。

もう10年前の話になりますが、
映画「インビクタス~負けざる者たち」を
見ました。

まさにここで描かれていることが、
対立する白人と黒人を
どうしたら一つにできるかというテーマでした。

ご存じのようにマンデラは、
反逆罪で終身刑を言い渡され、
1990年2月に71歳で
釈放されるまでの27年半もの間、
獄中生活を強いられていた人物です。

マンデラが釈放され、
アパルトヘイト(有色人種差別政策)が
完全撤廃されてからも、
それまで差別を受けていた黒人と、
支配的な立場にいた白人との対立は
ずっと対立が続いていました。

そこで大統領になったマンデラが
目を付けたのは、
南アフリカで開催されることになっていた
ラグビーのワールドカップでした。

当時ラグビーは白人のスポーツであり、
南アフリカのチームが出ていても、
黒人はあえて敵チームを
応援するというありさまでした。

そんな状況の中、
黒人と白人の敵対よりも融和を
望んでいたマンデラは
南アフリカチームの主将である
フランソワをお茶に招待したのです。

その後フランソワは次第に、
黒人と白人がひとつになるためには、
南アフリカチームが試合を勝ち抜き、
優勝することが重要になるという
マンデラの真の目的を理解したのでした。

その期待に応え、ワールドカップでは、
南アフリカチームは、
予選、準々決勝、準決勝と勝ち進んで行きます。

最初は、ラグビーに
ほとんど興味を持っていなかった黒人も
次第にテレビやスタンドで応援するようになり、
決勝でニュージーランドの
オールブラックスを破り優勝したときは、
まさに、黒人も白人もなく、
南アフリカという国家のすべての人が
一体となって喜んだのでした。

この映画は本当に感動しました。
白人により27年もの間、
獄中生活を強いられたにもかかわらず、
釈放後、復讐ではなく融和の実現に力を注いだ
マンデラの生き方もそうですが、
ワールドカップ優勝という目的のために、
敵意を持っていた黒人と白人が
次第にひとつになっていく姿には
涙が止まりませんでした。

対立を解消するためには、
ひとつの共通の目的を明確にし、
それに向かって進んで行くことの大切さを
この映画は教えてくれました。

アマゾンなどでも
この映画のDVDは買えますので、
皆さんもぜひ一度見てみてください。