過去三回にわたり、
シンポジウムで講演をされる演者の方々の
経験や考え方を紹介しつつ、
幸せとは何なのかについて考えてきました。

もちろん、正解があるわけではありませんが、
私の考えも最後に書いておきたいと思います。

幸せと言ってもいろいろな視点があります。
物質的な幸せもあれば心の幸せもあります。
一時的な幸せもあれば恒久の幸せもあります。

単純に考えれば、
経済面、生活面、健康面での
最低限の保証がなければ、
幸せを感じることは
なかなか難しいと思います。

一方で、不幸な時期があったからこそ
今を幸せだと思えるという場合もあります。

さらには、つながりや環境も幸せには
大きな影響を与えます。

家族の関係や雰囲気はどうなのか、
職場での立場や人間関係はどうなのか、
友人や仲間、恋人との関係は
どうなのかといったことはすべて
自分の幸せを大きく左右する
要因だと言えます。

人の人生は山あり谷ありです。
楽しいことばかりであれば、
人は幸せを感じるかもしれませんが、
辛いことや嫌なこと、悲しいこと、
また、失敗することだって
長い人生では必ずあります。

そのような起伏のある人生を
幸せだと思えるためには
どうしたらよいのでしょうか。

先ずは、自分にとっての
喜びや楽しみがあることは必要です。

何をそう感じるかは人それぞれです。
趣味であろうが子供との時間であろうが、
旅行だろうが飲み会だろうが、
そこに喜びや楽しみを感じるのであれば、
たとえそれが一時的であったとしても
幸せを感じることはできます。

ただし、長い人生を考えた場合、
一時的な喜びや楽しみよりも、
何かをやりたい、実現したいという
夢や希望を持っている方が、
より幸せを感じられます。

なぜならば、人はやりたいことに向かって
突き進んでいるときに最も充実感を感じますし、
目標を達成したときの喜びは
格別なものがあります。

また、生きがいややりがいを感じるものを
持っている人も幸せを感じることができます。
ある人は仕事、ある人はボランティアと、
これまた人それぞれですが、
イキイキできるものを根底に持っている人は
幸せを感じやすいと思います。

しかし、人生では
このような喜びや生きがいを感じることよりも、
辛さや悲しみを感じたり、
嫌なことや不快なことに直面したり、
失敗して落ち込んだりすることの方が
多いのではないでしょうか。

つまり、このようなときに、
どう受けとめ、どうかかわるかによって、
人の幸福感は大きく左右されます。
まさに、ここに、
幸せにたるためのポイントが
あると私は思っています。

ただ、このようなテーマになってくると
つい理想論に走りがちです。

例えば、辛いときこそ
感謝の気持ちが大切だとか、
人間関係を良くするためにも
思いやりの心を持つといった具合です。

もちろん、それができる人は、
ぜひ感謝や思いやりの心を持って
困難に立ち向かってもらえれば結構です。
そのような人はきっと
幸福感を最大限に持てる人だと思います。

私は、そのような思いが大切だと思っていても
実際にはできない人間のひとりです。
では、どうしたらよいのでしょうか。

私は、幸せになるためのコツは、
学ぶ力だと思っています。
もっと格好いい言い方をするならば
自己成長力です。

辛いことや苦しいこと、嫌なことは
日常でいくらでもあります。
そのような時に、どう対処したらよいのか、
どう心を整えたらよいのか、
どのような考え方ができれば楽になれるのか、
そんなことを学ぶ力です。

どうやって学ぶかは自由ですが、
私は本で学びます。
もちろん、尊敬する人から学ぶ人もいれば、
講演や映画、セミナーで
学ぶという人もいるでしょう。
方法は自由です。

ただし、学んですぐに役立つものもあれば、
感謝や思いやりの心のように
やろうと思っても
なかなかできないこともあります。

それでいいのです。
くり返し学び、くり返し失敗し、
くり返し新たな発見をしていくうちに、
少しずつ、自分なりのコツや考え方が
身についてくるのです。
それが自己成長力です。

そして、いろいろと学ぶ中で
ぜひ身につけ手もらいたいのが、
自己肯定感です。
こんな自分でもOKと思える心です。

そしてもうひとつ、
身につけてもらいたいのが
「知足」の心です。

知足とは「足を知る」、
つまり、現状で必要なものはすべて足りていると
そう思える心です。
日常のほんの小さなことに対しても
満足や喜びを感じられる心と
言ってもよいでしょう。

知足の心が持てれば、
些細なことや平凡な日常にも
幸せを感じることができるので、
当然、幸福感は高まります。

以上が私の考える、
幸福になるためのコツをまとめると、
1,楽しみや喜びを持つ
2,学ぶ力、自己成長力
3,自己肯定感、
4,知足の心

いかがでしょうか。