私が患者さんとかかわるときには、
距離感を大切にしています。
つまり患者さんの心に
私がどれくらい近づくかということです。

患者さんとの距離感が
適切な距離まで近づくと
安心感や信頼感が膨らみます。
さらに医者(治療家、カウンセラー)の言うことを
できるだけ受け入れたいと
思ってくれるようになります。

そうなると、
適切なアドバイスさえできれば、
患者さんはよい方向に進むでしょうし、
それだけで悩みや問題が解決することも
十分にあります。

逆に、距離感が離れていると、
いい意味では、常に客観的に
かかわることができます。

ただし、ちょっと冷めた関係性の中での
かかわりになるため、
十分な安心感や信頼感を
築けない可能性もあります。

カウンセリングをする際には、
安心感や信頼感が必要不可欠であり、
これなくして効果的なかかわりは
できないといっても過言ではありません。

そのため、距離感を縮めることは、
極めて重要な作業だと言えます。

ではどのようにして
距離感を縮めていけばよいのでしょうか。
その基本中の基本は
傾聴と、「わかってもらえた」と
思ってもらえるような反応を返すことです。

これについては
過去のブログでも話をしましたので、
今回は触れません。
(反応力に関してはブログ「反応力とは」参照)

傾聴や適切な反応を返すことができれば
それだけでも十分に
距離感を近づけることができますが、
さらにもう一歩距離感を近づけるためには
どうしたらよいのでしょうか。

実は、必殺技?があります。
それは肩の力を抜くことです。
??と思われた方も多いかもしれませんが、
これは結構重要なことだと思っています。

それはなぜか。
私たちは医者と患者、
治療者とクライエントという関係でいる限り、
安心感や信頼感を持ってもらうことはできても、
それ以上、距離感を縮めることはできません。

でもそこに、「親しみ」がわいてくると
ぐっと距離感が縮まるのです。

患者さんが医者に親しみを持つというのは、
医者を医者と見るのではなく、
医者も実は、われわれと同じ普通の人間なんだと
感じてもらえる瞬間が
あるか否かにかかっています。

どのような瞬間に患者さんが、
医者も普通の人なんだと思ってもらえるかは、
人それぞれ違います。

もっとも一般的なのは、
趣味や好きなものが同じだったり、
言動や態度、しぐさが庶民的だったり、
失敗や欠点の話を聞いたときなどですが、
いずれにせよ、医者も患者と同じなんだと
感じてもらえた瞬間、
そこに親しみを感じるものです。

医者には治療するという目的があるせいか、
どうしても固さや真面目さが
全面に出てきてしまいがちです。

もちろんそれも大切ですが、
常に肩肘を張ったかかわりばかかりしていては、
距離感は一向に縮まりません。

肩の力を抜いて、
友達や知り合いと雑談をする感覚で
患者さんと話をする時間持つと、
ふとした瞬間に、
親しみを感じてもらえるものです。

一度、親しみを持ってもらえると、
医者に対するイメージもがらりと変わるため、
距離感もぐっと近くなります。

そうなれば当然、
カウンセリングもうまくいく可能性が
高くなるというわけです。

いかがですか?