ブログ:ポジティブ心理学―これならできるかも②

これならできるかもしれないと思い、
今やっているのが「セイバリング」です。
これは、心地良い体験やポジティブな感情を
より長く深く味わうというものです。

リック・ハンソン著の
「幸せになれる脳をつくる」(実務教育出版)を
読むと、セイバリングの重要性がよくわかります。
なぜならば、ポジティブな体験を
5~10秒、じっくり味わうという作業を
繰り返すことで、脳の神経回路が
新たに構築されるようになるからです。

これはどういうことかというと
ポジティブな感覚や感情が、
脳の神経細胞に織り込まれるため、
ポジティブな感覚を
感じやすくなるということです。

これは自分の感情のコントロールや
安らぎ、満足感、つながりといった
穏やかな気分や幸せな気分を
感じやすくなることにも通じます。

ですから、私も日常の中で
ちょっとしたポジティブな体感があったら、
それに意識を向け、認識し、
増幅させるという作業をしています。

私の日常における最もポジティブな体験は、
湯船に浸かったときの
あの「気持ちい~」という感覚、
夕食時に飲むビールの最初の一口、
夜寝るときに布団に入ったときの
温もりの中で横たわれる幸福感です。

この三つは毎日体験できるので、
その度に味わっています。
もっとも、ビールだけは、味わうというよりも
「うまい!」と思い、さらにゴクゴクと
飲んでしまう傾向がありますが‥

人の脳は同じことを繰り返すことで
次第に新たな神経回路のつながりが生まれます。
自転車に乗れるようになったり、
ピアノが弾けるようになったり、
英会話ができるようになったりなどは、
すべて脳の中で新たな神経回路が
構築されたからに他なりません。

このような変化は何も行動だけではありません。
考え方や感情などもトレーニングをすることで
神経細胞に変化が起こり、
今までよりも楽観的にものごとを
考えることができるようになったり、
あまり不安を感じなくなったり、
怒りの感情をうまく
コントロールできるようになったりします。

これらはすべて脳の神経回路の
つながりの変化によって起こる現象です。
つまり脳のリハビリをすることで、
行動はもちろんのこと、
考え方や感じ方も
変えることができるということです。

もちろんこれは、不都合な変化にも
同様なことが言えます。
実際、すぐにネガティブなことを
考えてしまうとか、
ちょっとしたことですぐに不安になったり
落ち込んでしまったりするという人は、
そのような状況にすぐ反応してしまうような
神経回路が形成されてしまっているのです。

ところが一旦形成されたつながりを
切ろうと思ってもなかなか切れません。
なぜならば、考えまいとすればするほど
そのことに意識が向き、
より神経回路のつながりを
強化してしまうからです。

このような状況に脳がある場合、
ネガティブな思いや感情が起こってくるのは
ごく自然なことなので、
それはそのままにしておけばよいのです。

それとは別に、
ポジティブな思いに意識を向け
それを味わう練習をすればよいのです。
つまりセイバリングをするわけです。

そうすることにより安心感や満足感といった感覚に
つながりやすい神経回路ができるようになるため、
ネガティブな神経回路の使用頻度は
相対的に減ってきます。

最終的に、ポジティブな神経回路が
ネガティブな神経回路を凌駕するようになれば、
自ずとネガティブな感覚や感情は
少なくなるというわけです。

皆さんも、今日からセイバリングを
始めてみませんか。

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