前回は、「思い込み」は無意識に蓄えられた
情報の積み重ねによって
作り上げられたものだという話をしました。
今回はこの「思い込み」を
どうしたら変えられるのかについて
話しをしたいと思います。

もちろん、前回も書いたように、
自分が「変えたい」という思いが
あることが大前提です。
変えたいという思いがないのに、
自分を変えることなど
できるわけないからです。

では自分の「思い込み」を変える方法について
簡単に説明させてもらいます。

例えばあなたが、
嫌いな上司とすぐさま対立してしまうことで、
色々な問題が出て来てしまったため、
「嫌な上司!」という「思い込み」を
何とか変えたいと
考えるようになったとしましょう。

一般的には、
「思い込み」の背景にある「べき」思考、
つまり「上司はもっと部下に優しくするべきだ」
といった思い込みがあることに気づき、
それを「上司が優しいにこしたことはないが、
常にやさしくしてくれるとは限らない」
という思いに変えるという方法があります。

そのためのワークもありますが、
この方法は、私はあまり好きではありません。

なぜならば
「変えたい」という思いは必要ですが、
「何とか変えないといけない」という思いは
新たな「思い込み」をつくってしまうからです。

何事もそうですが、
気張りすぎると空回りしてしまい、
結局はうまくいかないのです。

また、相手の長所や良い点を
探すようにするという方法もあります。

しかしこれも、
そのようなことができる人にとっては
よい方法かもしれませんが、
たいていの人は、嫌な人間の良い点なんて、
本気で探したいなんて思いません。

ではどうしたらよいのでしょうか。
それは、できることから少しずつ
やっていけばよいのです。

つまり「思い込み」を作り上げている無意識に
少しずつ影響を与え、
その「思い込み」を切り崩していくことで、
最終的には「思い込み」が
自ずと変わっていくようにすればよいのです。

その切り崩しの方法というのが
「よかったノート」や
「できちゃったノート」を書くことです。

名称はでどうでもよいのですが、
要は日常の中で起こる、
「よかったこと」や「できたこと」を
毎日最低ひとつ書くという作業をするだけです。

別段、書くことを嫌な上司のことに
限定する必要はありません。
「お酒が美味しかった」
「知り合いととても有意義な話ができた」
といったことでよいのです。

その中で時に、
「今日、久しぶりに上司が笑っている顔を見た」
「気分よく、上司に挨拶ができた」
といったことも出てくればしめたものです。

実はこのような些細に思えることの積み重ねが、
脳の神経細胞を刺激し、
新たな神経のつながりを作っていくため、
次第に無意識にも変化を
もたらしていくのです。

無理に「思い込み」を変えようとしたり、
感謝の思いを持とうとしたり
する必要はありません。
無意識の力を上手に利用すれば
自ずと変化は生まれます。

「思い込み」を変えるなどという
大それたことをしようとすると
「そんなことできるわけない」
「しんどいからやめろ」という
無意識の声に抵抗されてしまいます。

しかし「よかったノート」や
「できちゃったノート」を
毎日ひとつずつ書くことくらいであれば、
「それくらいなら、まあいいか」と
無意識にあまり抵抗されることなく
実行できてしまうのです。

私たちの行動は、無意識が支配しているので、
無意識がOKと言ってくれるのであれば、
あまり抵抗を感じることなく行動できます。

さらに、その書くという行動そのものが、
実は、少しずつ「思い込み」を
緩めていく作業にもなっているのです。

「思い込み」を変えるというのは、
そんな地味な作業の積み重ねによって
実現できるものなのです。

他にもいろいろと
「思い込み」を変える方法がありますが、
先ずは「よかったノート」や
「できちゃったノート」を書いてみることから
初めてみてはいかがでしょうか。
自分の変化にきっと驚くことでしょう。