前回は、人はなぜ先延ばししてしまうのか
その理由について三つ書きました。

それは、やるべき事に意味や重要性を感じない、
誘惑に負けてしまう、
やるべき仕事が大きすぎて、
どこから手をつけてよいのかわからない、
の三つです。

逆に言うと、
やるべき事に意味や重要性を
見出すことができ、
大きすぎる仕事は、いくつかのタスクに分け、
小さくしてから取り組むといったことができれば
取り組む意欲が高まり、
先延ばしも少なくなるということです。

今回は、最も日常的に起こる
先延ばしの原因である「誘惑」の対策について
考えてみたいと思います。

先ずは、仕事にせよ勉強にせよ、
机に向かって作業をする場合は、
それらに集中できるように、
その環境を整えることが大切です。

机の上をかたづけるといったことも重要ですが、
集中力が削がれ、作業が中断されてしまう
最も大きな原因がスマホやインターネットです。

せっかく仕事に集中しているのに、
机の上のスマホが目に入ると
自然と手が伸びてしまい、
あっと言う間に時間は過ぎてしまいます。

以前、スタバでくつろいでいると、
すぐ近くの席で英語の問題集を解いている
大学生らしき女性がいました。

その人を観察していると、
5分ほど問題集を解くと、
スマホを触り始め、
5分くらいしてようやくまた
問題を解き始めるということの
繰り返しをしていました。

結局、1時間の勉強時間のうち
半分はスマホを見ている状態でした。
これだとなかなか勉強が捗らないだろうし
第一、集中して勉強できないのではと
余計な心配をしてしまいました。

このようにやるべきことがあっても、
スマホという誘惑が目の前にあると、
どうしても気が散ってしまい、
作業は先延ばしにされてしまうのです。

家事についても同様のことが言えます。
仕事から帰ってきてソファに座り、
手を伸ばしたらすぐ取れるところに
テレビのリモコンがあると、
ついそれをつけてしまい、
食事の準備や片付けなど、
しなくてはいけないことがあっても、
それらは先延ばしされてしまうことになります。

ですから、やるべきことをする場合は、
これらの誘惑を排除するために、
スマホやリモコンは目につくところには置かず、
どこかにしまっておくというのが原則です。

またやるべきことにすぐさま
取りかかれるようにするためには、
イフゼン(If~then)プランニングや
5分ルールというテクニックがあります。

イフゼンプランニングというのは、
「もし~ならば、~をする」という条件式を
予め作っておくというものです。

例えば「家に帰ってきたら、
洗濯機のスイッチを入れる」とか、
「食事を終えたら、お皿を1枚洗う」
「机に座ったら、本を手に取る」
といった具合です。

このように、次にやるべきことを決めておくと
条件反射的に動けるので、
すぐさま仕事に取りかかることができ、
先延ばしをしないですむというわけです。

また5分ルールというのは、
あまり乗る気でない仕事に手をつけ、
それを素早く終わらせるのに役立つ方法です。

やり方は簡単です。
「5分やったら絶対にやめる」と心に誓い、
5分だけその仕事をやるというものです。

実は人は、
「やる気」があるから「行動」するのではなく、
「行動」するから「やる気」が出てくるのです。

つまり、とりあえず5分やることができたら、
その頃にはちょっと調子が出てきて、
そのままやり続けてしまうということが
しばしばあります。

私も、書かないといけない
原稿などがあるときには、
よくこの方法を使っています。

6000字の原稿を書こうと思うと、
結構大変なので、
なかなかやる気が出てこないのですが、
とりあえず5分だけ書こうと思うと、
書き出すことはできます。

でも第一歩を踏み出してしまったら、
そのうち気分が乗ってきて、
結局は1時間くらい書き続けることができ、
仕事がおおいに捗るというわけです。

このように、
やるべきことに集中できる環境を整え、
第一歩を踏み出せる仕組みを作っておけば、
ちょっとした仕事や家事ならば、
先延ばしせずに、
サクサクとやり終えることができます。

是非皆さんも、
日常に取り入れてみてはいかがでしょうか。