ホリスティック医学では、
どのような代替療法も
頭から否定することはありませんが、
逆に全面的に肯定することもありません。

そのためか、スピリチュアル系の方が
たくさん入会しているというのも
ひとつの特徴かもしれません。

死後の世界や前世、生まれ変わり、
永遠のいのち、たましい、目覚め、
目に見えないエネルギー、オーラ、
宇宙エネルギー、レイキ、ヒーリング…と、
スピリチュアル系の人が扱うテーマは
かなり広範で多様です。

西洋医学を実践する医者からすれば
スピリチュアル系のセラピーや思想は
全くもって非科学的であり、
そのため、これっぽっちも
相手にされていないというのが
現実だと思います。

ところがホリスティック医学は
どんなセラピーや思想も
その可能性を否定しないため、
明らかな詐欺や悪徳商法の類以外は
協会は原則として
受け入れるという姿勢を取っています。

ただ正直言って、少々心配なところもあります。
それはスピリチュアル系の人たちが、
目に見えない世界や力の存在を絶対視し、
それを前提に話を進めてしまうことです。

何かを絶対視ししているということは、
いつの間にか他の考え方を
受け入れなくなってしまうという
危険性を孕んでいます。
それでは西洋医学絶対主義の医者と
何ら変わらないことになってしまいます。

西洋医学の医者が、
科学や医学は正しいという信念のもとに
医学を実践しているのと、
スピリチュアル系のヒーラーが、
自分らの考えが正しいという信念のもと、
日々のヒーリングに勤しんでいるのとは
構造的には全く同じです。

これではホリスティック医学とは言えず、
単なる押しつけ医学に過ぎません。

スピリチュアル系の考え方を信じることで、
その人がハッピーになるのであれば、
それはそれで結構です。

ただあくまでも、その人にとっては
ハッピーだというだけであり、
当然のことながら、他の人にとっては
ハッピーであるとは限りません。

人は、どんな考え方を受け入れるのか、
何に親しみを感じるかはみんな異なります。
だからこそ、一人ひとりの思いを大切にしつつ
それに寄り添ったかかわりをしていくことが
重要になってきますし、
これこそがホリスティックな視点と言えます。

定義4の、西洋医学のみならず、
様々な代替療法を選択・統合して
最も適切な治療を行うというのは、
そのような意味でです。

最初にスピリチュアル系ありきとか
先ずは西洋医学ありきではないのです。

しかし実際には、
患者さんの思いを大切にするとか、
様々な視点を大切にすると言いながらも、
やっていることは、自分の信じる
スピリチュアル系の考え方に基づいて、
どんどん話を進めていってしまう人が
少なくないように思います。

死後の世界や生まれ変わり、魂の存在が、
余命幾ばくもない末期がんの患者さんにとって
希望になるということはしばしばあります。

そのようなものが実際に存在するか否かは
わからないとしか言いようがありませんが、
患者さんにとってハッピーになるのであれば、
存在していた方がいいですし、
ハッピーにならないようなものであれば、
ない方がいいのです。

だからこそ、
スピリチュアルなものの存在を
教えてあげるという姿勢ではなく、
あくまでも、患者さんがスピリチュアルなことに
関心があるのか否かについて探り、
それに基づいて、どのような話をしていくかを
考えていくという姿勢がホリスティック医学だと
私は考えています。

皆さんはどう思いますか?