前回は一人称、二人称、三人称の
コミュニケーションについて話をしました。
今回はその続きです。

この三つを比べると、
一人称コミュニケーションもまた、
三人称コミュニケーションよりは
難しいことがわかります。

自信がないとか何事も三日坊主といったような
自分の悩みや問題に自分自らが対応する場合が、
一人称コミュニケーションに当たります。

人はどうしても、自分には甘く
他人には厳しくなる傾向があります。
だからこそ、セルフコントロールを必要とする
一人称コミュニケーションは難しいのです。

ただし自分を変えるためのコツや考え方、
具体的な方法を知っていれば、
どんな人でも問題を克服するこことは可能です。

そのポイントは目的意識と
「ほんの小さな一歩」を踏み出すことです。

自分自身との対話を通して、
なぜ自分は変わりたいのかという理由を
はっきりさせ、
かつそれを実現するための具体的な行動を、
これならできると思える程度の
「ほんの小さな行動」から始め、
それを少しずつ増やしていけば、
自ずと目標に近づいていくというわけです。

さて、最難関である二人称コミュニケーション、
つまり家庭や職場における人間関係の問題に
その当事者が対応する場合について
もう少し話をさせて頂きます。

二人称コミュニケーションがなぜ難しいのか、
それは自分自身をコントロールする
必要があるからです。

人間関係の問題の場合、
つい怒ってしまったり、
どうしても冷静さを欠いた判断を
してしまったりします。

そうなると問題が解決されるどころか、
逆に、より問題が深刻化して
しまうことにもなりかねません。

だからこそ、問題の相手に対して、
どんな対応をするとか、
どんな言い方をするかといった
コミュニケーションのテクニックを学ぶよりも、
先ずは、自分自身をある程度
コントロールできるようになることが
先決なのです。

これはまさに、
一人称コミュニケーションそのものに
他なりません。

つまり、怒りやイライラといった感情を
どのようにコントロールできるように
なるのかという、
その方法論を学び実践することで
不満を持っている相手に対して、
ある程度冷静に対応できるようになることが、
二人称コミュニケーションをうまくやるための
必須条件なのです。

言い換えるならば、
巷にあふれかえっている
人間関係を改善するための方法論や
コミュニケーションの仕方をいくら学んでも、
自分自身の感情や思いを
ある程度コントロールできるようでなければ
二人称コミュニケーションは
決してうまくいかないということです。

先ずは、運動や早起き、片付けといった
比較的取り組みやすい行動面の問題をクリアし、
一人称コミュニケーションの要領を
つかむことが先決です。

次の段階として、
感情や考え方をコントロールすることを
練習していくというのがよいかもしれません。

対人関係という、自分の思いや感情に
影響を及ぼす相手がいる状況で、
自分をコントロールするというのは、
片付けや早起きのように
相手のことを気にしないで取り組める
一人称コミュニケーションと比べ
少し難易度が高くなるからです。

人間関係の問題を
一気に解決できるような魔法は存在しません。
何事もコツコツやっていくことが必要です。

私自身、まだまだ自分を
コントロールできるようなレベルではありません。
ですからこれからも皆さんと共に、
少しずつ前に進んで行きたいと思います。